2011年02月22日

人生は数式で考えるとうまくいく

人生は数式で考えるとうまくいく

人生は数式で考えるとうまくいく
大村あつし/著 (サンマーク出版) 2005年

全体的に浅い気がするが、色々と気付きを与えてくれる本である。

書かれていることはどれも当たり前のことで、「こんなボクでも成功できたのだから皆さんもきっとうまくいきますよ」というスタンスである。


正直なところ、タイトルに惹かれて読んだのでちょっと肩透かしをくらいました。

・目標 − 現状 = 課題

・なりたい自分 − 今の自分 = 課題 = これから自分がやらなければいけないこと

・知識 × 経験 = 知恵

・能力 = 素質 × 努力

・(能力 + 応援)× 思考 = チャンス


出てくる数式はこれだけです。



なぜ薄っぺらい気がするのかなと考えてみたら、この人たとえ話が下手なのかも。
せっかくいいこと言ってるのにそこでそのたとえ話かよ!みたいな。
(いや、わざと変なたとえを使って対象を落とすやり方もあるけど)
あと、自分の経験を語るところで「え、その体験からそれを学んだの?共感できないなぁ」というモヤモヤ感が残ります。

たとえ話は下手だけどキャッチフレーズはうまい。
たとえば、「人生は足し算ではなく割り算」とかね。

概念をパーンと一言で言い表して、「え?どういうこと?」と思って読むと「あー、なるほど」というような。


そもそもなぜこの本を読もうと思ったのかというと、同じ著者が書いた 『エブリ リトル シング』 という小説を読んで興味を持っていたからです。
あれだけの小説を書けた人がなぜ? 本当に同じ著者なの? という疑問があったので発行年を確認してみました。
『人生は数式で考えるとうまくいく』2005年
『エブリリトルシング』2007年
なるほど、 『エブリリトルシング』 より前に書かれたものだったのか。

ちなみにアマゾンとかのレビューを見ると、なぜか 『エブリリトルシング』 より 『人生は数式で考えるとうまくいく』 の方が評価が高いです。

ふと思ったのですが、この本を小説という手法で出したらとても面白いものになるような気がします。
吉野源三郎 『君たちはどう生きるか』 のように。
著者は何でも知っている創造主という役割を期待してしまうので、成長記というのは難しいなぁ。。。


評価:★★☆☆☆
こんな人におすすめ:自己啓発本を読んだことのない人。負けず嫌いな人。
posted by macky at 23:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月17日

私の名はナルヴァルック

私の名はナルヴァルック

私の名はナルヴァルック
廣川まさき/著 (集英社) 2010年


●突然の呼び出しに備えて、防寒服と万能ナイフ、チョコレートなどを詰めた小袋を枕もとにおいて寝る。呼び出しの電話が鳴れば、支度に五分もかからない。(p50)

☆捕鯨のために北風を待って自宅待機。5分で出られるというところがすごい。


私の名はナルヴァルック

評価:★★★☆☆
posted by macky at 21:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | ノンフィクション | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月16日

悪魔の用語辞典

悪魔の用語辞典 これだけ知ればあなたも知識人

悪魔の用語辞典 これだけ知ればあなたも知識人
副島隆彦/著、SNSI副島国家戦略研究所/著 (KKベストセラーズ ) 2009年

「いいですか。諸君、諸君は何のために大学生となり、この学部に来たか。それは、君たちがいい暮らしをしたいからです。諸君がこの学部に入学したのは、将来お金儲けをして、いい暮らしをしたいからである。そのために法律学の勉強(あるいは医学)の習得があるのだ。君たちは、世の中の人々の苦しみに集って(たかって)、彼らを利用して、自分が高収入を得て、優秀で立派な人間だと周りから認められて、温厚で穏やかそうにしながら威張りたい。だからここに来たのです。よろしいですね」と、どうしてもこのようにオリエンテーションで言わなければいけない。

・・・というようなことがズバリ書かれている本です。

興味を持たれた方はご一読を。

ちなみに副島氏の執筆は3割ほどで、残りはそのお弟子さん達によって書かれている。
用語辞典ということで、言葉を定義付けしていく本であるが、意外と深く、時々はっとさせられることがある。


●鳩山民主党政権(当時)でも各省庁の主要ポストは、選挙で選ばれた政治家は副大臣(ナンバー2)と政務官(ナンバー3)までであるが、これをもっと拡大すべきだ。現在のナンバー4の事務次官も官僚とするのではなく、政治家(議員)にすべきだ。(p89)

☆要するに、選挙で選ばれた政治家の権限をもっと拡大しろという話だが、これは小沢一郎氏の基本戦略でもある。そういえば、事務次官を廃止するとかいう話もあったがここに繋がるのかも。


●アメリカでは、社会科学の目的の一つは、「処方箋を書くこと」だと教えられる。つまり、世の中の改善すべき部分の原因、どうして問題が起こるのかを研究し、それが起こらないための対策まで考えることだ。原因がわかれば、それをなくしてしまえばよい、という考え方をする。これが社会工学という考え方につながっていく。(p127)

☆社会科学の目的がわかりやすく述べられている。
社会科学とは経済学、社会学、政治学、心理学の4つの学問のことで、人間の社会活動を研究している学問。
ちなみに、物理学、化学、生物学、工学などは自然科学と呼ばれる。



個人的にお気に入りの部分は、13章「資本主義」(石井利明/著)と14章「価格」(根尾知史/著)である。

・1873年の大恐慌を境に、勝ち組と負け組みが決まってしまった。
・「贅沢」と「戦争」こそが資本主義の美徳。
・アダムスミス(価格=価値)、ベンサムの功利(効用)主義、リカード(価格=直接労働+間接労働)、マルクス(価格=賃金+剰余価値)、バヴェルク(価格=買い手が考える価値)、ワルラスの「一般均衡理論」と「限界効用理論」、ケインズの「一般理論」、フリードマンの「マネタリズム」(価格は通貨量によって変化する)


ところで、
●ある商品の本当の「価値」は、それを下取りに出すときに払ってもらえる「処分価格」を見れば分かる。(中略)この「処分価格」、「下取り価格」こそが、実は本当の、その商品の価値なのである。(p210)

☆ここはちょっと違和感を感じた。商品の本当の価値に自分なりに付加価値をつけるというイメージだろうか。モノの価値は結局、買い手が考える価値なのかもしれない。安く買い叩かれて不満なら売らないだろうし。オークションが成り立つのもそういう中間マージンが少ないからだし。でも株式会社の清算とかだとこういう考え方、要するに株主資本なのであながち間違いではなさそう。


【AP】
・やっぱりまた世界史勉強したい。
・アメリカの歴史ももっと深くやる必要がある。
・経済学史、全て目を通して基本となる本を一冊決める。

・「海馬」を再読したい。
・宗教学を勉強したい。とりあえず「世界の三大宗教」を通読してみよう。


評価:★★★☆☆
posted by macky at 23:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月14日

歎異抄

歎異抄 (講談社学術文庫)

歎異抄
梅原猛/全訳注 (講談社学術文庫) 2000年


【概要】
歎異抄とは、親鸞の弟子・唯円による書物。全18条。
親鸞の真の教えを伝える本であり、唯円自身が「外見あるべからず」(決して他人に見せてはならない)と書いているが、その後に成立した本願寺教団(覚如が作り、蓮如が発展させた)を批判するような内容でもあったため、長らく門外不出の秘本とされていた。


【動機】
司馬遼太郎の講演 (『司馬遼太郎全講演[1] 1964-1974』) を読んでいると、
戦時中、 『歎異抄』 を愛読していたというので興味を持った。

●死んだらどうなるかが、わかりませんでした。
人に聞いてもよくわかりません。
仕方がないので本屋に行きまして、親鸞聖人の話を弟子がまとめた 『歎異抄』 を買いました。
非常にわかりやすい文章で、読んでみると真実のにおいがするのですね。
(中略)
兵隊となってからは肌身離さず持っていて、暇さえあれば読んでいました。

☆最初はつまらないと感じていたそうだけど、ある日、音読をしてみると言葉がいきいきと踊りだしたそうです。


【所感】

●善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや。しかるを、世のひとつねにいはく、悪人なを往生す、いかにいはんや善人をや。この条一旦そのいはれあるににたれども、本願他力の意趣にそむけり。(p28)第3条原文より

☆善人ですら極楽浄土へ行くことができる、まして悪人は極楽浄土へ行くのは当然ではないかという有名な一説である。世間の人は常に反対のことを言うが、自ら善に励む人はおのれの善に誇って阿弥陀さまにひたすらおすがりしようとする心が欠けているので救済の対象ではない、そういう人であっても自分の心を改めて阿弥陀さま(他力)の力におすがりすれば極楽浄土へ行くことが出来るという意味である。

ちなみに「善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」という句自体は、法然が弟子(親鸞など)に語った浄土教の真髄とされている。(詳しくは、p164〜165)つまり、それを親鸞が自分で解釈して「悪人正機説」に結びつけたということであろう。


●亡くなった親鸞聖人は次のようにおっしゃいました。この仏法を信ずる人もあり、悪口をいう人もあると釈尊はいわれた。私はすでに深くこの他力の仏法を信じているが、たまたま他力仏法の悪口をいう人に出会うと、悪口をいう人があるという釈尊の言葉は正しいと知られる。このように釈尊の言葉が正しいなら、われらの往生も確実であろうと思われるのであります。(p74)第12条より

☆批判されたからといって不安になる必要はなく、むしろ真実に近づいているということか。


●どのような悪人をも救ってくださると申しましても、悪をおそれないのは本願ぼこりといって往生することが出来ないということ。
(中略)
親鸞聖人のお手紙に、「薬があるからといって毒を好んではいけない」とお書きになっていらっしゃるのは、かの間違った考え方をやめさせようとするものであります。(p83〜84)第13条より

☆「人を千人殺せば往生できる」と親鸞聖人に言われた唯円は、「千人はおろか一人だって殺すことはできません」と答える。つまり、親鸞聖人が言いたかったことは、人間は心にまかせて善でも悪でもできるわけではなく、因縁が備わっているかいないかによる。すべての善悪を業にまかせて、ひたすら本願をたのむことこそ他力の信仰であると説く。


●親鸞はいう。阿弥陀仏が長い間苦悩して衆生救済の願を立てたのも、親鸞一人のためであると。(p136)

☆まさにこれこそ他力本願。


●覚如の 『改邪鈔』 が語るところによれば、親鸞は、死んだら鴨川に死骸を流して魚に肉をやってくれといったという。(p268)

☆立派なお墓は要らないということ。


梅原さん本人の解説が70ページ以上にわたってあるが大変面白い内容である。
というわけで、岩波文庫版よりもこちらの方が親しみやすい。



【アクションプラン】
・法然と親鸞の教義の違いについて簡単に調べてみた。
法然も他力救済にすがるという考え方で、(厳しい修行などしなくても)念仏を唱えるだけで極楽浄土に行けるということだが、念仏を唱えること自体が自力だと考えたのが親鸞である。

法然は他力本願で親鸞は絶対他力。

これ以上は難しいのでまた時間のあるときにでもゆっくりと調べてみたい。


・一種の「無教会主義」ということで内村鑑三の著書もいつか読んでみたい。



【この本が愛読書の有名人】
司馬遼太郎


【評価】
評価:★★★☆☆
posted by macky at 23:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 古典 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月03日

君に成功を贈る

君に成功を贈る

君に成功を贈る
中村天風/述
(日本経営合理化協会) 2001年

●結局、積極的な心、もっとやさしい言葉で言えば、
「尊く、強く、正しく、清く」という、この心が、
日吉丸やナポレオンを、階級の高い価値ある働きをさせたのであります。

・・・・・・(中略)

彼らの心が、神経系統の全ての働きを非常に高度に引き上げて、そして今いった六つの力(体力、肝力、判断力、断行力、精力、能力)が、ありあまるほど働いたがための結果なんです。

・・・・・・(中略)

人生は、何をおいても、まず第一番に、この六つの力をつくらなければいけないんです。
力は学問や経験でできるものではありません。ただ、ひとえに心の態度を積極的にする以外に方法はないのです。(p.124〜)


☆わかりやすく言い換えれば、

心を強く、積極的な気持ちを持っている人間、いわゆるポジティブ、プラス思考を持っていれば、
「自然良能作用」(人間の命の生きる力を守る特別な作用)が勢いよく働き、
体力、胆力(物に動じない、度胸、勇気)、判断力・決断力、行動力(実行力、すぐにやる!)、精神力(悪事を絶つ! 正義や大義はそれだけで力になる)、能力(人間の能力は無限)などが豊富に働き出す。

・・・ということ。

心を積極的にして、これら六つの力を鍛えれば何事もうまくいく。

これにあと、分析力を含めた情報力、洞察力・観察力、そして想像力があれば鬼に金棒かな。


●大事なことですからもう一度言います。人生は、何をおいても、体力、肝力、判断力、断行力、精力、能力の六つの力を作らなければいけないんです。力は学問や経験でできるものではありません。ただ、ひとえに心の態度を積極的にする以外に方法はないんであります。(p.132)

●ほんとうに理想的な、思いどおりの人生に生きようと思うなら、「ああなりたいな」とか、「こうなりたいな」と思うだけでなく、もうそうなった状態を心のなかに情熱の炎で持って、ありありと描くんですよ。オリンピックの聖火のごとくにね。(p.151)


●結局、思えば思うほど楽しい、考えれば考えるほど嬉しい、ということだけを心の中の絵巻物の中に、はっきり、しょっちゅう消えないかたちで書きどおしに書いて人生に生きることこそ、人生極楽の秘訣だぜ、これ。(p.257)

☆好きな部分を抜き出してみました。なりたい自分をありありと思い描き、積極的に動く!



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
ついついマイナス方向に考えてしまうときに。

posted by macky at 23:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自己啓発 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする