
『一冊の手帳で夢は必ずかなう - なりたい自分になるシンプルな方法』
熊谷正寿/著(かんき出版) 2004年
【動機】
ブックオフでよく見かけていたのでもともと気になっていたが、
とある書評ブログで「人生を変えた一冊」として紹介されていたので興味を持った。
【概要】
GMOインターネット会長兼社長の熊谷氏が40歳のときに書かれた人生指南書である。
副題は、なりたい自分になるシンプルな方法。
著者が21歳のときに「35歳までに会社を上場させる」という夢を描き見事に実現させたノウハウなどを披露している。
ちなみに、手帳はバイブルサイズ(B6)を薦めている。
【所感】
安定感のある書きっぷり。
全体的に、システム作りがうまいなという印象。
たとえば、月初めに目標を定め、その目標を達成できそうか否か、
その見通し数字を毎日確認する「見通し管理」方式など。
毎日修正していくのがポイント。
他にも「思考チェックリスト」を作っておく、など。
たとえば、「新規事業チェックリスト」というのを作っておき、新しい商売のネタに出会ったときに、
「成長性」「将来性」「新奇性」「ナンバーワンになれるか」「特許をとれるか」「競合はどこか」「インフラか」「ストックか」「独占できるか」「上場できるか」「必要な人員数は」など、一つひとつの項目について「◎」「○」「△」「×」の記号で判定していくというもの。手帳の中に自分の思考の基本であるフレームワークを作っておくことで、検討事項の漏れがなくなる、迅速にロジカルに判断できるというメリットがある。
こういう思考自動化のシステム作りは興味があるので、非常に参考になる。
【抜粋】
●父が私に「動物と人間の違いが分かるか?」と問いかけてきました。「突然、何を言うのか」といぶかっていると、父は私の返事を待たずにこう言いました。「人間は書物を通じて、人の一生を数時間で疑似体験できる。だから、本を読め。生涯、勉強し続けろ」(p.108)
☆二十歳ぐらいのときに、この言葉をきっかけにして「がむしゃらに学ぼう。本をたくさん読もう」と決意したそうです。勉強の楽しさは、知識を身につけることではなく、知識を使うことにある。同感です。
●私は服のコーディネイトを考える時間ももったいないと思うので、「この組み合わせがベスト」というコーディネイトを一度決めたらポラロイド写真で記録し、クローゼットに貼っておくようにしています。(p.168)
☆うわぁ、やっぱり同じこと考える人いるんだなぁ。
●ある男性が、「暇をもて余していたからハワイに行ったけど、砂浜で寝そべっていただけ。何だかむなしくなった。前に、飛行機に乗るギリギリまで仕事をしてハワイに飛んだときは、ノリノリでいろんなマリンスポーツにトライしたし、ただ浜でゴロンとしているだけで幸せと感じたのに。きっと、同じ休むにしても仕事が充実していると、リフレッシュして次に向かうエネルギーを補填するぞっていう気合が入るんでしょう。エネルギッシュに毎日を送ってないと、休みまで色褪せるということでしょうか」と言っていましたが、まさにそのとおり。ようするに、メリハリの問題なのです。(p.175)
☆仕事が充実しているときほど休みも楽しめる。そういえば、友人と一緒に休日を過ごしたとき、ハードな仕事のあとにも関わらず元気だなぁと感じたことがあるが、その友人は心から休日を楽しんでいた気がする。
【アクションプラン】
・フレームワークをもっともっと作っていきたい。
・未来年表を作る。(→読んでる途中に作りました!)
【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
年始めに1年の計画を立てるが、なかなか計画通りに進まない人に。
そもそも1年であれもこれもと全部やってしまおうとするから無理があったのだ。
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