2013年02月23日

保険の裏カラクリ

だまされたらあかん保険の裏カラ

クリ (徳間文庫)

だまされたらあかん保険の裏カラクリ
青木雄二/著 (徳間書店) 2002年


【概要】
保険というと、あまり馴染みがなく保険のおばちゃんに勧められるまま
詳しいことを知らずに入ってしまうことが多い。

本当にそれでいいのかという内容。


【動機】
保険について勉強しようと思っていたが、
どうせなら裏のカラクリも勉強しようと思い、手に取った。


【所感】
この本が出版されたのが2002年7月。
そして、著者が亡くなったのが2003年9月5日。
肺がんである。

執筆中に患っていたのかもと思いながら読み進めた。


【抜粋】
●「営業マンの質なんてどうでもいい。要は頭数さえ揃っていればいい」ということ。いや、むしろ「次々新しい営業職員が入って、次々に辞めていったほうが儲かる」とさえ考えることができる仕組みというわけです。(p.57)

☆適当に親類を紹介して辞めていく未経験者の社員が多ければそれだけ会社が儲かるということ。「手付かずの人脈」って言い方自体がもうおもしろい。新入社員の親類はいいカモというわけだ。



●社員さんはといえば、そのオバチャンをまとめていくのが仕事の大部分。(p.60)

☆つまり、ほとんどの保険屋さんは社員じゃないというのが保険業界のおもしろいところ。



●金銭的に「得」したいんやったら、保険なんぞに入らんほうがいいんですわ。保険をかけた期間に事故や災難に遭わなかったことを「幸せ」と思うのではなく、保険金をもらえずに「損」したと思うくらいなら、本人が最初から自覚して保険になど入らないほうがいいんです。(p.76)

☆結局、これが保険に対する考え方の基本となる。お金が戻ってこなかった時に幸せと思えるくらいの額を掛けておけばよい。



●告知はされずに自分ががんだと知らないまま入院して治療するケースも多い。で、その人が入っている保険が指定代理人制度を採用していなかったらどうなるか?(p.88)

☆ゾッとする話である。実際に多くの人が泣き寝入りしているという。



●保険いうものは、その人のライフプランや価値観で「適した商品」が異なってくるはずの物や。(p.164)

☆おそらく、これがもっとも言いたかったことであろう。だから保険について各自勉強しろと。



●ちょうどそれと同じ頃、僕自身も大病を患うことになりました。(p.229「あとがき」より))

☆やはりそうだった。肺がんで死ぬのが分かっててこの本を執筆してたのだ。そういう意味でもいろいろと覚悟が窺い知れる。おそらく青木氏が保険について知りえたことはほとんどこの本に詰まっているのではないか。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
保険に入る前に読んでおきたい。必読書。

保険とは安心を買うものである。



【結論】
お金が戻ってこなかった時(要するに不幸に遭わなかった時に)に幸せ(保険のお世話にならなくてよかった)と思えるくらいの額を掛けておけばよい。 

posted by macky at 23:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 実用書・ハウツー本 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月22日

戦後政治史

戦後政治史 新版 (岩波新書)

戦後政治史 新版
石川真澄/著 (岩波新書) 2004年


【概要】
ベテラン政治記者が激動の現代史を手ぎわよく記すとともに、衆参両院の全選挙結果一覧を収める。
定評ある旧版に刊行後一〇年の動き(山口二郎・北大教授補筆)を加えた第二版。

石川氏の執筆部分は186ページまで。


 石川真澄
 1933‐2004年。1957年九州工業大学機械工学科卒業。朝日新聞社に入り、編集委員(政治担当)などを歴任した後、新潟国際情報大学教授、桜美林大学大学院教授

 山口二郎
 1958年生まれ。1981年東京大学法学部卒業。現在、北海道大学大学院法学研究科教授(行政学、政治学)


2010年には第三版も出版されているので、最新版をお求めの方はこちらをどうぞ。



【動機】
安倍内閣で政治が盛り上がっている。
このあたりで政治史をざっとおさらいしておこうと思って手に取った。

ちょうど、ドラマ「負けて、勝つ〜戦後を創った男・吉田茂〜」を観たところだったのでタイミングも良かった。


【所感】
とてもわかりやすかった。戦後の政治の流れが手に取るように分かる。

山口氏の執筆部分は、戦後50年、1995年の阪神大震災と地下鉄サリン事件以降である。
やや主観が入っている気がするが、石川氏存命中に書かれたものである。

そして石川氏は最適最優秀の増補を得たことに心から感謝し、
本書の「はじめに」を書かれた直後に長逝されたそうだ。



【抜粋】
●中曽根は敗戦後の1947年4月の総選挙で、白ペンキを塗った自転車に乗って反共を訴え、当選して以来35年間、首相になったらこうしようと思うことを何冊ものノートに書き留めてきた。(p.148-149)

☆たまたま雑誌を見ていると中曽根氏の文章が出てきた。

 <代議士に初当選して以来、35年間という長い準備期間を経て、82年(昭和57年)に私は内閣総理大臣に就任した。それまでに歴代政権に対する不満や問題点を「自分が総理になったらこれをやる」と書きためた大学ノートが30冊ほどある。だから、そのエキスを抽出したものを、そのまま首相就任後に行った施政方針演説にすることができたのだ。> (『プレジデント』2011.4.4号より)


●橋本政権で厚生大臣に任命された菅直人は、大臣としての指揮監督権をふるって真相解明に努め、国の責任を認めて被害者に謝罪した。これにより、菅は一躍リーダーとしてのイメージを確立した。(p.188)

☆薬害エイズの問題。そうえいば、当時すごい人気だったなぁ、菅さん。首相としては失敗したが、大臣としては有能だったのか? 『大臣』 を読んでみたい。


●小選挙区において多数の政党が乱立すれば、大政党が有利になるのは必然であり、自民党は単独過半数には及ばなかったものの、239議席を獲得し、第一党の座を確保した。・・・(中略)・・・ 93年の細川政権以来、久しぶりに自民党主導の政権が復活したのである。(p.188-189)

☆09年の民主党政権以来、久しぶりに自民党主導の政権が復活した今の状況と重なる。



●日本がこのように対米追随姿勢を強めた理由として、政府やそれを支持するメディアは北朝鮮の脅威をあげた。(p.208)

☆つまり軍拡するためにも北朝鮮は必要(役に立つ)ということ。今これだけ中国や、韓国、北朝鮮の脅威を煽っているのは、軍拡するために他ならない。だからと言って、軍拡するのがいけないと言っているのではなく、軍拡の方向に進むのだと予想した上で情報を活用する事が大事。



【アクションプラン】
・『大臣』 を読んでみる。



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
政治を語る上では必読書。基本テキストといったところ。
posted by macky at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 政治 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする