2013年12月10日

千夜一夜物語 (まんがで読破)

千夜一夜物語 (まんがで読破)
バラエティアートワークス
イースト・プレス
売り上げランキング: 13,804


千夜一夜物語 (まんがで読破)
バラエティアートワークス/漫画 (イースト・プレス) 2010年
552円+税



【概要】
奇異と驚嘆、教えに満ちたイスラム文学の最高峰! 最愛の妻の不貞を目撃してしまったシャハリヤール王は、女性への不信感が募り毎晩処女を求めては翌朝には殺してしまうようになる。そんな王の惨行を止めるべく、シェハラザードは王に物語を語り始める…。中世のアラビアで生まれ、18世紀以降ヨーロッパをはじめ各地でベストセラーとなったイスラム文学の最高傑作を漫画化。(「BOOK」データベースより)

「アラビアン・ナイト」の漫画化。

ちなみにシャハリヤールの弟・シャハザマーンはサマルカンドの王。
ドラクエ2に出てくるのはサマルトリアの王子。



【動機】
「100分de名著」で紹介されていたので。


「アラビアン・ナイト」を愛読した著名人
アンデルセン、グリム兄弟、ゲーテ、A・デュマ、リンカーン、ジイド、三島由紀夫、谷崎潤一郎

アラビアンナイトには原作者がいない、著作権が無い。
誰がどう作っても文句を言われない。
だから、アラビアンナイト風の物語はたくさん作られている。



【所感】
読みやすいショートショート。

このシリーズは短時間でざっと概要をつかむのに適している。

ただ、ちょっと一読しただけで2箇所くらい誤字があった。

従弟→従兄(p.86)

原点→原典(p.190)



【抜粋】
●「――そうだ。君に伝言があったんだ」

「伝言? 誰から…?」

「私の幼なじみだよ」

「はぁ…」

「“真実は正しく不実は邪なり”…というのだけれど」

「おぉ… なんてこと…!」(p.89)


☆そう聞いた途端、彼女の死を悟るんだけど、

ちょっと不思議なシーン。

なんで?って思う。

それに一回目は伝え忘れてるし。

(もちろんその時は死んでない)




【アクションプラン】
・ネタの宝庫である。著作権もないのでネタに困ったらひも解いてみたい。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
「アラビアン・ナイト」をちょっと読んでみたいって時に。
posted by macky at 20:22 | Comment(0) | TrackBack(0) |  -海外古典 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月07日

絶対貧困

絶対貧困
絶対貧困
posted with amazlet at 13.12.07
石井 光太
光文社
売り上げランキング: 132,639


絶対貧困
石井光太/著 (光文社) 2009年
1,500円+税



【概要】
スラム、物乞い、ストリートチルドレン、売春婦の生と性…1日1ドル以下で暮らす人々と寝起きを共にした気鋭のノンフィクション作家が語る。泣けて、笑えて、学べる、ビジュアル十四講。(「BOOK」データベースより)



【所感】
普段なかなか知る機会がない貧困学について学べた。



【抜粋】
●かつて、フィリピンの鉄道沿いスラムで寝泊りしていたことがありました。そのとき、家族の人たちと同じものを食べていたのですが、彼らは毎日チキンしか食べないのです。
 当然、チキンばかり食べていれば、肌は荒れて、口内炎だらけになり、野菜がほしくて仕方なくなります。そこで私は「なぜ野菜を食べないのか」と訊きました。するとご主人が袋の中からビタミン剤の入った瓶をいくつか出してきて、こう答えたのです。
「我々はお金がないから、一番カロリーの高いチキンを食べているんだ。カロリーのない野菜にお金を払う余裕はない。ビタミンがほしければ、この錠剤を飲んでくれ」
(中略)
 これはアメリカの貧困問題なんかにも同じことが言えます。アメリカの貧困層の人々は国から配布される食料交換クーポンによってジャンクフードばかり食べているため、どんどん太っていき、より仕事が見つからなくなったり、病気によって早死にしたりするという実態があるのです。(p.37-38)

☆私も食べ物を買うときはなるべくカロリーの高いものを選んで買うようにしているが、同じように貧乏性なのかもしれない。同じ値段ならカロリーが高いほうが得だと考え、野菜とかサラダとかは金持ちの食べ物という意識が強い。でも、早死にするのはイヤだからもうちょっと野菜を食べよう。



●路上生活者たちは一箇所に留まらず、町から町へ、国から国へと移動しながら生きています。元々家も定職もないので、あっちは儲かるとか、そっちは安全で住み心地が良いと聞けばすぐに行ってしまうのです。同じ場所で一年以上暮らすということはほとんどないと言えるでしょう。
 そしてこの際に、家族がバラバラになってしまうことが多いのです。夫が妻子を残して一人で別の町へ移ってしまうこともあります。当然、あっちへいけばあっちの出会いがあり、こっちへ行けばこっちの出会いがあります。行く先々でパートナーを見つけ、子供をつくっていれば、自然と重婚ということになりますよね。(p.109)

☆流浪的な生活か。刺激的で、ある意味羨ましい。と同時に、落ち着ける家があるありがたみも感じる。うーん、どうなんだろう。路上生活はともかくとして、色々なところに引っ越して新たな出会いを求める生き方も楽しいかもしれない。



●路上で売られているバイアグラのほとんどすべてが密造されたものと考えていいでしょう。中国を初めとした国々には薬の密造工場というのがあり、そこでつくられて近隣の国へ輸出されているのです。昔、ある記者がこの工場で手に入れた薬を作った会社にもっていって調べてもらったところ、中から致死量に値するような毒成分がでてきたのだとか。
(中略)
 ついでに申し上げておけば、発売元が調べたところ、日本のネットで売られているバイアグラの半分以上がニセモノだったのだとか。(p.141-142)

☆一時期話題になったバイアグラ。偽バイアグラを服用して死ぬこともあるのか。こういう知識も知っておくと何かの役に立つかも。



●花売りの中には、売春宿の売春婦とのチームワークで商売をしている子たちもいます。 (中略)

@オバちゃんは花束を作って近所の子供に三十円で渡します。
Aコドモなナイトクラブや売春宿へ行ってそれを売り歩きます。売春婦は男性客に「ねえ、花束買ってよぅ」と甘えます。悲しいかな、発情している客はその甘えた声に負けて言い値の六十円で買ってあげます。
B子供は商売に協力してくれた売春婦に十円を手数料として渡します。
C売春婦は客が帰った後、もらった花束をオバちゃんの所へもっていって十円で引き取ってもらいます。

こうすることで、全員が平等に二十円ずつの儲けをだすことができるのです。(p.144)

☆花売りの仕組み。連係プレーシステム。なかなかうまくできている。みんなが喜ぶウインウインの関係かも。



●インドネシアの各都市では、ストリートチルドレンは伝統的にギターの弾き語りをしてお金をもらっています。繁華街の屋台でご飯を食べていれば、何組ものストリートチルドレンのバンドがやってきて演奏をする光景を目にするでしょう。彼らは二、三分演奏をして小遣いをもらって帰っていきます。(p.182)

☆インドネシアで弾き語り。エチオピアでは靴磨き。ストリートチルドレンの中でもマジメな子は、不良グループとは違うというところを見せるために、靴磨きや演奏家になるらしい。人々はちゃんと働いている子にお金を与えたいと思うから、自然とそういう子供たちにお金が集まる。すると他の子もそれを真似て次々と靴磨きや演奏家になる。



●物乞い世界には、健常者より障害者の方が稼げるという原則があります。さらに言えば、障害者は障害者でも重い障害のある人のほうが稼ぎます。そこで、インドの犯罪組織は誘拐してきた子供に障害を負わせることで大金を稼がせようとしているのです。
(中略)
 この中では「顔に火傷を負わせる」と「手足を切断する」がもっとも収入に結びつきます。火傷の場合は熱した油をかけます。手足の場合は、子供を押さえつけ、斧や鉈のようなもので一気に切断するのです。(p.213)

☆インドの犯罪組織はすこぶる残酷。



●「子供に売春の手伝いをさせるのは教育的に良くないのではないか」と訊いてみました。頭の片隅に売春宿の子供をどうしても擁護したい気持ちがあったのです。すると、その女性は本気で怒って次のように答えました。
 「わたしは、娘を絶対に売春婦にさせたくないの。だから、いま売春婦になって働いているのよ。そうすればご飯も食べさせてあげられるし、日中は学校へ通わせてあげられるでしょ。(p.260)
 
☆売春婦の子供はかわいそうだなぁと思ったけど、それは偏見に過ぎないことがわかった。むしろ普通の子供よりも恵まれているというのは意外だった。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
世界リアル貧困学講義を受けたい人に。

posted by macky at 20:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドキュメンタリー | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする