2014年07月30日

いびつな絆

いびつな絆 関東連合の真実
工藤 明男
宝島社
売り上げランキング: 2,871


いびつな絆 関東連合の真実
工藤明男/著 (宝島社) 2013年
1,300円+税



【概要】
朝青龍暴行事件、海老蔵事件、人違い殺人となった六本木クラブ襲撃事件―。暴走族からいかにして歓楽街を支配する巨大な力を持つ集団となったのか? 芸能人、ベンチャー起業家、そして暴力団―。華麗なる人脈、豊富な資金源の秘密が明かされる!(「BOOK」データベースより)

著者の工藤明男氏は関東連合の元リーダーということだが、
ネット住人の妄想によって作り上げられた関東連合の黒幕「工藤明生」のパロディーらしい。



【動機】
最近何かと話題の関東連合。その実態に迫りたい。


【所感】
よくここまで書けたなぁという印象。

内部からの暴露は貴重。

文章も読みやすい。



【抜粋】
●私の関東連合に関する個人的な見解を言わせてもらえれば、現在の関東連合の成り立ちは、暴走族が暴力集団化したという単純な流れではなく、どちらかと言えば、戦後の代表的な愚連隊組織だった安藤組が暴力団化していった経緯に近いものだと思っている。安藤組は、闇市が栄えた戦後の渋谷を舞台に組織力を拡大させていったが、もともとは世田谷区の下北沢を地元とする愚連隊グループで、早くから会社組織を立ち上げるなど、極めて都会的なアウトロー集団だった。

・・・(中略)・・・

警察やマスコミは「元関東連合」とか「関東連合OB」という呼称を使って我々を定義しようとしているが、当の本人たちは自分たちの名称である関東連合に「元」はつけない。(p.51-53)

☆暴走族の「関東連合」は意味合いが違うらしい。



●父親が暴力団組員というメンバーは、私が知る限りでは石本太一ぐらいだ。(p.66)

☆ほとんどの人が普通の家庭だったという。



●私たちの地元である杉並区と世田谷区は、東京の暴走族事情から見ても伝統的に関東連合が強い勢力を維持していた地域で、それ以外の暴走族チームはほぼ存在しない。そのため、杉並区と世田谷区で不良少年として生きていくには、関東連合の掟に従わなくてはいけないことになる。(p.68)

☆こういうの全く知らなかったなぁ。東京の人にとっては常識なのだろうか。



●ちなみにその時の弁護士は関東連合御用達と言われる元検事の牧義之弁護士。六本木フラワーの事件で、百井茂や石本太一の弁護人を務める弁護士(その後、辞任)とは検事時代の同期である。
 残るは小向の意思だが、当初、小向は「どれだけ堕ちたとしても。アダルトビデオには出演したくない」と頑なに拒んでいたという。それでも、これまで数々の女優の出演を説得してきた松嶋は、辛抱強く説得を続け、ついに出演の了承を得ることに成功する。(p.113)

☆調べてみたらやっぱりMUTEKIだった。関東連合だったのか。



●あるヒップホップ・アーティストのヒット曲に、こんなフレーズがある。
「俺は東京生まれHIPHOP育ち、悪そうな奴はだいたい友達――」
歌詞を知ったKが、このアーティストを呼び出して聞いた。
「悪そうな奴はだいたい友達って誰のことだ? 俺はお前なんかと友達じゃないぞ!」(p.124)

☆笑ってしまった。ちなみにKというのは朝青龍に殴られて朝青龍を引退に追い込んだ人物。



●ときどき、暴力団相手に起こしてしまった暴力事件でも、関東連合はその強力なネームバリューと豊富な人材をバックに、そのつどコネクションを使っていくつもの“プラチナカード”(山口組で言うところの直参という二次団体クラスの暴力団組織)に尻拭いをしてもらっていた。(p.126)

☆暴力団に尻拭いはしてもらうが、暴力団には入らない。



●西麻布という街には、駅もなく、歓楽街でもない。ただの交差点である。六本木と渋谷を繋ぐ六本木通りと外苑西通りの交差点にある西麻布は、目的を持った人たちが集まる盛り場だ。(p.164-165)

☆西麻布というととんねるずの 『雨の西麻布』 が有名だが、西麻布は交差点だったのか。



●太一が現在置かれている状況を考えるなかで、私はふとあるアメリカ映画のことを思い出した。
アメリカン・ギャングスター』 (2008年、日本公開)
俳優デンゼル・ワシントンが演じるフランク・ルーカスというN.Y.の黒人ギャングのボスが麻薬王として暗黒街に君臨していく物語だ。(p.175)

☆裏稼業の人間は目立ってはいけないそうだ。



●海外逃亡組がその後、成田空港ではなく羽田空港から帰国したのはそのためだ。帰国便の到着先が成田空港であれば、警視庁は千葉県警に協力要請をしなければならないが、羽田空港であれば警視庁の管轄だからマスコミ対策も容易にできる。(p.278)

☆出頭条件に「マスコミの晒し者にならないように配慮する」というのがあったようだ。



●東京少年鑑別所では、入所者に対する調査の一環として知能指数の検査を行っている。そこで採用されているのが新田中B式知能測定テストだ(当時)。新田中B式は図形や数字などの理数的な問題が多いので、学校教育などの文化面の影響を少なくできる。・・・(中略)・・・知能指数の平均値を100として、上限を145まで測れるそうだが、中学生の頃からたびたび、東京少年鑑別所に入っていた見立君は、そのたびにテストを受けていて、毎回、測定上限の145を超える「測定不能」というテスト結果を出していた。(p.288)

☆見立容疑者はIQがMAXの145あったそうだ。
その頭脳と恐怖政治で関東連合を引っ張っていたという。




【アクションプラン】
・同じ著者の新刊 『破戒の連鎖 ~いびつな絆が生まれた時代』 を読みたい。




【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
関東連合について詳しく知りたい時に。

 
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2014年07月26日

ゲーム理論の基本がよくわかる本



「ゲーム理論」の基本がよくわかる本
清水武治/著 (PHP文庫) 2003年
514円+税



【概要】
ゲーム理論とは、有利な意思決定を行なうための戦略的思考である。例えば利害の異なる二人が、仕事や人間関係の中で自身の目的を遂げようとすれば、そこに競争、協調、対立等の関係が生じてくる。その時、互いの損得勘定にもとづき、協調するか、裏切るかといった複数の選択肢から最善策が選択できるセオリーなのだ。いまやビジネスに不可欠となったゲーム理論の基本を徹底解説。(「BOOK」データベースより)


【動機】
国際安全保障論という講座を受けていたらゲーム理論をやっていたので。


【所感】
ざっと読んだだけだが、基本的なことがよく分かった。


数値化して大小を判断基準にして戦略を導き出すのはわかったけど、
そもそもその数字はどこから出てるのだろう?



【抜粋】
●囚人のジレンマは非ゼロサム・ゲームであるといったが、実はこの2人非ゼロサム・ゲームを、プレイヤーが三人のゼロサム・ゲームと解釈することもできる。(p.115)

☆検察官を第三のプレイヤーと見るわけである。


●けれどもベータマックス方式を推進し、敗れたソニーはこのときの経緯を教訓に、デファクト・スタンダード競争のノウハウを獲得し、以後の競争を優位に展開していった。(p.126)

☆敗れた時にその教訓を生かして強くなるというのがソニーの強みなのかも。


●ナッシュ均衡を考えたのは、ジョン・F・ナッシュという数学者で、アカデミー賞を受けた映画 『ビューティフル・マインド』 の主人公のモデルとなった人だ。(p.137)

☆この映画も観てみたい。




【アクションプラン】
・映画 『ビューティフル・マインド』 を観る。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
ゲーム理論を知りたい時に。

posted by macky at 20:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 経済学 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月22日

木橋

木橋 (河出文庫)
木橋 (河出文庫)
posted with amazlet at 14.07.22
永山 則夫
河出書房新社
売り上げランキング: 99,690


木橋
永山則夫/著 (河出書房新社) 1990年 (初出は1983年)
530円+税



【概要】
津軽の十三歳は悲しい―うつりゆく東北の四季の中に、幼い生の苦しみをみずみずしく刻む名作「木橋」、横浜港での沖仲仕としての日々を回想した「土堤」、および「なぜか、アバシリ」を収録。作家・永山の誕生を告げる第一作品集。(「BOOK」データベースより)

「新日本文学賞」受賞。

1968年から1969年にかけて連続ピストル射殺事件、いわゆる「永山則夫連続射殺事件」を引き起こした刑死者(元死刑囚)永山則夫が30代の時に獄中で書いた自伝である。




【動機】
佐藤優 『獄中記』 で紹介されていたので。



【所感】
網走番外地生まれを網走刑務所生まれだと誤解したことがきっかけで会社を辞めたり、全体的に運のない男だ。

生い立ちや境遇はかわいそうだとは思うが、だからと言って4人も殺していいことにはならない。

それは著者本人も自覚しており、自伝で罪の言い訳しているというよりは、自分を見つめ直し犯罪心理学に役立ててもらおうと、冷静に分析している。


正直、読後感や後味はあまりよくない。
ハッピーエンドじゃない物語だから。結末を知っているから。




【抜粋】
●当時のN少年は、自分のことしか考えられず、その辺に飼われている利口な小動物たちよりも劣った人間であった。反省する勇気も内省する方法も知り得ず、努力を向けるべき目的もなく、ただ「学校」だけがすべてであった。N少年の周囲には、一人として労働を愛する人生を教示し、学校へ行かなくとも安い良書を日々少しずつ勉強すれば、人生を有意義に生きていけることを知らせる者が存在しなかった。(p.130)

☆ここまで更生していたら死刑にする必要もなかったのかもしれない。今の少年犯罪でまた犯罪を犯しそうな人が反省もせずに世に出てきてやっぱり再犯していることを思えば理不尽に思える。



●六人は車から降りた。日雇い四人は、その周辺を見た。あたりは二、三十軒の家屋が雑然と肩を抱き合うように建ち並ぶ部落があった。一目で汚穢した所と体感させる貧乏きわまる部落であった。

・・・(中略)・・・
 
 この土堤に、N少年を座らせてしまったのは、その空き腹だけのためではなかった。
 この部落の人々への同情とも、憐憫ともつかない思いが、自分自身のくやしさとたたかっていた。
――俺より下がいた。
 という何かしら言いようのない自己確認と反撥とが争って、思惑を複雑に混乱させてゆくようであった。(p.143-169)

☆初めての日雇い体験は朝鮮人集落での重労働。自分が一番底辺かと思っていたらさらに下がいたことに驚きと戸惑いを隠せない著者。
劣悪な環境が殺人事件に結び付いたとするなら、それよりも下がいるということで説得力を失ってしまう。




●「へー、今日は若いの来てんだね」
「ああ、何か知らんけどよく働いてくれるよ」
 と、今まで黙して語らなかった大男が、明るく思われる語調で言った。
 N少年は褒められたわけだ! N少年はそのときこう思った。――たとえ人種は違っても、見るところはやっぱり見てくれるんだと、そう思うと、それまでの陰鬱な居心地の悪い心がぱっと何かに照らされたような気持ちになった。嬉しくなった。萎縮していた心持が一遍に何か大きな太陽を浴びたような気持――それは、朝日の大きいやつを見て気分が晴々とする、そんな気持――にさせるものだった。単純といってしまえばそれまでだが、とにかくすごく嬉しい思いにさせた。(p.155-156)

☆凶悪な犯罪者だといえどもやっぱり同じ人間なんだなぁと改めて感じた。

性格が素直そうなのでまともな大人が周りに一人でもいれば道を踏み外すことも無かったかもしれない。




●「犯罪者」もそうであるが、「精神病者」は、家庭内不適合、公教育不適合、現社会不適合の三要因が合乗して発生する。そして、この三つが同時に一人の人間に発現することが少ない。だから、「犯罪者」も「精神病者」一国家内では少数者となるのだ。
「精神病者」といわれる人は、「精神病」を悩んではいない。彼らは、自分の個々の不適合になる物事を悩んでいて、現社会における不適合を表出している自然の人たちなのだ。(p.189)

☆こういう見方もあるのか。
「犯罪者」の中に「精神病者」が多いのは、原因となるものが同じだからというわけである。つまり、「精神病者」が犯罪を犯すのではなく、家庭内不適合などのある人が「精神病」になったり「犯罪者」になったりする。紙一重の差が大きな違いとなって現れる。




【アクションプラン】
・自伝を書く。



【評価】
評価:★★☆☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
獄中文学を読みたい時に。



【著者からのメッセージ】
学校へ行かなくとも安い良書を日々少しずつ勉強すれば、人生を有意義に生きていける。

 

posted by macky at 19:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | ノンフィクション | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月18日

無知の涙

無知の涙 (河出文庫―BUNGEI Collection)
永山 則夫
河出書房新社
売り上げランキング: 92,451


無知の涙
永山則夫/著 (河出書房新社) 1990年 (増補新版)
880円+税、



【概要】
4人を射殺した少年は獄中で、本を貪り読み、字を学びながら、生れて初めてノートを綴った。―自らを徹底的に問いつめつつ、世界と自己へ目を開いていく、かつてない魂の軌跡として。従来の版に未収録分をすべて収録。(「BOOK」データベースより)

1969年7月2日から始まる10冊の獄中ノート。



【動機】
佐藤優 『獄中記』 でちょっと触れられていたので読んでみたいと思っていたところ、

先日、たかじんNOマネーで紹介されたので。



【所感】
誤字脱字が多くて読みにくい。

殺人事件を犯した19、20歳の少年が獄中で書いたノートである。

数十年獄中にいて考えを深めていった記録かと思って期待していたので残念。



くだらないこと書いてるなぁと思いながら我慢して読み続けていたら
ノート8あたりからちょっとおもしろくなってきた。


でも結局は、左翼思想に目覚めたという話。

無知だから殺人を犯して、それを獄中で読書することによって反省したという話かと思っていたらそうではなかった。

殺人を犯したことによって拘置所に入れて勉強できて幸せだという社会批判。
そして殺人を犯すまではそういう勉強があることすら知らなかった。
つまり無知の涙というわけである。





【抜粋】
●囚が云うには、二、三の大学病院で精神鑑定を行ない、一転二転したが、結局現在、精神には異常がないそうである。「弁護士に頼んで、精神鑑定やってもらったほうがいいよ」また、「ばかに殺したもんだね」と頻りに強調して私に云うが、誤魔化し笑いで逃げている。(p.118 9/21「ノート3」より)

☆今から40年以上も前の話だが、
当時から精神鑑定で精神異常が出れば無罪になるというので
とりあえず受けてみろという風潮だったらしいことがうかがえる。



●私は発見した。自分の無知であった事を、そして、この発見はこの監獄での今の少しばかりの勉強の功であることでもある。・・・(中略)・・・性質、性格が形成されるのは、五歳児の頃までだそうである[そうだ]。たった、一人生から見れば五年間とはたったの年月でしかない、それまでに人生を左右する性質、性格が出来るのであるならば、なんと重要な年間な事か。そして、それを世間の親たちは、なんと軽視しているのであろうか!(p.222 1/22「ノート5」より)

☆たしかに5歳くらいまでの育て方が一生を左右するという気はする。それだけ教育は大事だということ。そのことを自分の身をもって訴えているところが印象的だ。



●あの時期、後の二件は回避せるものであった。しかし、どうせ死刑になるという観念があれ等の事件を犯してしまった。(p.250 2/28「ノート5」より)

☆4人殺した著者だが、あとの2人は「どうせ死刑になる」から殺したのであって、死刑制度が凶悪犯をさらに凶悪にしているという矛盾をついている。つまり死刑制度は最初の1人目は抑止力になるが、1人殺してしまえば何人殺しても同じとなってしまい抑止力とならない。むしろ逆のベクトルが働くわけだ。現行の「1人殺しても死刑にならない」という判例はこういうところを汲み取ったのだろう。



●私個人の精神発展史は何かの役に立つのではと、この日頃冗談めいてはあるが思うようになった。これはあくまでも私個人の事柄であるが、犯罪心理学とでも言おうか、その方面に1ページを付加えることであろう。(p.251 2/28「ノート5」より)

☆あまりに他人事のようにも思えて不気味だが、客観的に自分を見つめているということだろう。
犯罪心理学に役立ちたいという使命が感じられる。



●私はこの頃マルクスに惚れてしまいそうで仕様がない、私の頭は軽く多情多感で惚れっぽいのかもしれないが、でも、それは真実なんだ  『資本論』 を読んでいけばいくほどに……。(p.306 4/6「ノート6」より)

☆ 『資本論』 を読もうと思ったきっかけについてはあまり書かれていなかった。


●社会(資本主義)の仕組みを知っていく私は、罪の意識とやらは薄らいで来た。私の非行へと走った動機の一つに裏口入学のボンボンを視たのもある。(p.309 4/9「ノート6」より)

☆このあたりが犯行の直接的な動機かもしれない。


●いつぞや、フランツ・カフカを知ると記したことがあったが、この人が精神分裂病者であることを宮城音弥氏が著わした 『心理学入門』 を見て知る。実存主義者は一般人から観たらコンプレックスとなる何かを持っていると惟るのだが。 (p.384 6/11「ノート8」より)

☆カフカについていろいろ調べてみるとおもしろい。


●今、フロイトの 『精神分析入門』 を興味が湧いたから走り読みしている。私は自身という者を知りたいと言っている以上、人間精神はどういうものなのか知る必要がある。そしてこの事に、フロイトの著わしたこの書は大いに役立つ。思うのは、この人フロイトは精神医学者の大家だけあってなんて人を誘い導いて行くのが上手なのだろうということだ。(p.384 6/11「ノート8」より)

☆どんどん読んでいる。すごい勢いで。



●一年前、イスラエルのキブツという集団の存在を知ったが、もっと詳細に知りたいと思慮している。この国は戦争中であり、このような集団が必然的要請のもとに組織されたのであろうけど、成功を収めているそうな。(p.395 6/18「ノート8」より)

☆ちょっと調べてみた。

キブツってどんなところ?
http://www.temasa.co.jp/html/user_data/kibbutz.php


一日7〜8時間、週6日間、簡単な仕事(皿洗い、草取り、農産物の収穫、工場の単純労働など)を提供することによって、3度の食事、部屋(もちろんベッドや毛布付き)、わずかなお小遣いなど基本的な生活必需品はすべて提供してくれます。

 この制度の魅力は、何といっても世界中から集まってくるボランティア達。イスラエルの小さな村にいながら、とってもインターナショナルな雰囲気に浸れるのです。語学力(英語だけじゃありません)をためしてみるのも良し、人間観察をするも良し、休暇を利用して歴史と考古学の宝庫イスラエルを巡るも良し。日本と全く違う環境のなかで、自分なりの時をお過ごしください。


なかなかおもしろそう。
こういう制度があればどこでも生きていける。



●私の事件は“人間性のある人”として、赦されるものではないのである。しかし、この事に関して悔恨している訳ではない、と言っておこう。私はあくまでこの事件をやってよかった、と思っている。(p.442 7/14「ノート9」より)

☆最終的にこういう結論に達している。



●この東拘に来て最初の頃、 『どん底』 『桜の園』 『紅い花』 『マカールの夢』 その他数編のロシア文学を読んだのから始まって、ドストの 『カラマーゾフの兄弟』 を平凡社版で(前のは河出版、いずれも米川訳)読み、そしてソルジェニーツィンの 『煉獄のなかで』 を読み、そして前述したドストの二大作品を読み、ロシア文学とはだいたいこういうものだとの概念みたいなものが私の意識に確立された。(p.455 8/4「ノート9」より)

☆拘置所に入るなりいろいろ読んでるなぁ。


●そしてみれば、かの偉著の一言をもってしても賞賛の言辞に足らない 『資本論』 を、私はなんと(!)粗雑な見方をしてしまったのだろう。確かに、私は 『資本論』 で剰余価値説のいくばくかの概念を把んだ。そして実践的闘争を毅然とさせて驀進させる推進力的理論の最高の重要のものと言える「労働者階級が剰余労働を要求せる権利がある」ことをも把握したと自身なりに思う、しかしそれでもこの本の中には、最も重大な「唯物史観」という概念を把み握ることを忘れていたのだ!

・・・(中略)・・・

そして、この唯物論の十数冊近くの小冊子のなかから少なからぬ私自身なりに把握したものを、これが私の唯物論的思弁の結論的文章だと言えられるものを出来上がらせてみたいと祈願している次第だ。・・・(中略)・・・博識といえるものが身に刻まれた時、私はその時、その瞬間、憧憬するところの 『無知の涙』 を頬におとすだろう。(p.470 8/26「ノート9」より)

☆そういえば青木雄二氏も史的唯物論をマルクスから把んで 『ナニワ金融道』 を描いた。このあたりが本質なのだろうか。



●このごろ「唯物史観」とは、こういうものだと分別されるようになって来た、と同時に、哲学というものをやる必要がなくなった――ともまた思うのである。なぜならば、現代哲学は過去の幾世期の幾多の偉大な哲学者たちの思想を乗り越えて現代に至っているわけであるが、このことを思うと、自然に現代の哲学が最高思惟の結集されたものであるわけだ。哲学とは人間生存過程において現実的活用をしない場合は不用なものとも理解されうる、――それだから「唯物史観」を認知したと言うのであるならば、それはもう哲学を理解したことにつながる。(p.499 9/27「ノート10」より)

☆…ということに気付いて、結局最後は哲学を勉強する気が半減してしまうのだ。哲学は深入りし過ぎていけない。時間の無駄ということ。




【アクションプラン】
・哲学の基礎をもっと勉強したい。



【評価】
評価:★★☆☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
凶悪犯罪者が獄中で何を考えているか知りたい時に。

 
posted by macky at 21:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 体験記・手記 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月01日

クビでも年収1億円

クビでも年収1億円 (角川フォレスタ)
小玉 歩
角川学芸出版
売り上げランキング: 9,250

クビでも年収1億円
小玉歩/著 (角川フォレスタ) 2012年
1,300円+税



【概要】
クビをきっかけに、「精神的自由」「経済的自由」「時間的自由」を手に入れた著者が、今すぐ自由を手に入れるための方法を初公開。「お金の稼ぎ方」「時間の使い方」「人間関係の作り方」「夢のかなえ方」…など、あなたを輝かせるノウハウが満載の一冊。(「BOOK」データベースより)


【動機】
同じ著者の 『3年で7億稼いだ僕がメールを返信しない理由』 を読んだのをきっかけに。



【所感】
タイトルを見ると、会社をクビになって人生どん底だったけどそこから一念発起して1億円稼げるようになったという話に思えるがそうではなくて、会社をクビになった時にはすでに会社の上司よりもはるかに稼いでいたそうだ。クビをきっかけに時間が自由になりもっと稼げるようになったよというお話。


こういうのを読んでいると、アイディアがどんどんあふれ出てくる。
あれもやりたい、これもやりたいとなる。

こういう本はいかに行動を起こさせるかがカギなので
行動を起こすきっかけとなるという意味では成功している。

行動を起こした結果については当然のことながら自己責任。

レビューを見ると否定的な意見も見受けられるが、
タイトルで損をしていると思われる本。
(タイトルのおかげで売れたのかもしれないが)

具体的なノウハウを期待している人は肩透かしを食らうかもしれない。

クビとか1億円とかそういうところは気にせずに読むととてもおもしろい本。
読んでいるうちに湧き出たアイディアをどんどん試してみたくなる。

どんな結果になるかわからないがやってみよう、
やらないともったいないと思わせるだけのパワーがある本だ。




【抜粋】
●本や電子書籍などのいわゆるコンテンツ情報も同様です。私が「これは、参考になったよ!」とメルマガに書くと、読者の方はこぞって飛びついてくれるのです。(p.114)

☆結局、誰が紹介したかということが重要。つまり先に成功する必要があるということ。世の中というのは成功した人の言うことじゃないと聞いてくれないものだ。



●これは、作り手である会社が主導権を握ったやり方で、マーケティングの用語ではプロダクト・アウトと呼ばれます。
 それに対し、商品企画主導で、お客さまにはこういうニーズやウォンツがあるから、こんな商品をつくろうというのが、マーケット・インと呼ばれるやり方です。(p.195)

☆こんな技術ができたから、「さあ何を作ろうか」ってなるから売れない。3Dテレビなどのように誰も欲しがってない機能が出てくる。「あー、すごいね」で終わる。
だからいつまで経っても消費者が本当に望んでいるもの、例えばスマホのバッテリーで1か月もつものとかはいつまでも出てこない。



●やはり、経済動向や市場要因などに左右され、自分がコントロールできないことに、大切なお金を使うべきではない。片手間で取引して儲けられるほど投資というビジネスは甘いものではありません。
 それよりは、原因と結果がはっきりしていること、つまり欲しいものを欲しい人に売るという商売の基本を覚えてしまったほうが、ずっと継続して稼げます。(p.205)

☆商売の基本を学べば何にでも応用が利く。



●明確なマーケティングの戦略なしに開業をしても激しい安売り競争の中ですり減っていくだけです。今や歯医者さんや、行政書士、税理士でも年収300万円以下の人がゴロゴロいるのが現状です。(p.232)

☆逆に言えば、マーケティング力さえあれば何をやってもうまくいく。



●ナレッジワーカー(知的労働者)の仕事は、どんどんアジアの労働者に奪われていくことは第4章でお話ししたとおりで、明るい未来はないのです。
 こんな環境で、資格をとるために努力しても、あなたの貴重な時間やお金を浪費するだけ。そんな遠回りな自己投資はやめて、もっと役立つことにあなたの資源を使いましょう。
 それは、ネットを使って物を売るということです。「商売をする力」は、この先ずっとあなたを助けてくれます。(p.232)

☆商売をする力はどこでも役に立つ。



●用意が6割できたら走り出す、くらいでちょうどよい。あとの4割は動きながら修正していくのでよい。(p.241)

☆用意が全くできてないのに走り出すのもダメだが、10割になるまで待つのも、いつまでも始められない。




【アクションプラン】
・このブログを多くの人に読んでもらえるくらいにまで人格を高める。




【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
モチベーションを上げたい時に。

会社でいくら頑張っても報われないと感じている人に。

せっかくアイディアが思いついてもなかなか実行に移せない人に。

慎重すぎて行動力のない私がもし行動できたなら
その時は5つ星となるだろう。




コミック版もあるので、合わせてどうぞ。

クビでも年収1億円 コミック版
小玉 歩
富士見書房
売り上げランキング: 225,846


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