2014年12月02日

キラー・リーディング

キラー・リーディング  「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)

キラー・リーディング 「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)
中島孝志/著(実業之日本社) 2007年


【概要】
キラー・リーディングの「キラー」とは、
「ダントツの、他を寄せつけない、並外れた」という意味である。

単なる速読や多読ではなく、情報のインプットから成果や結果というアウトプットを生むまでをシステマティックにマネジメントしていく「究極の読書方」を紹介している。

著者は年間3000冊もの本を読んで知的生産に生かしているという中島孝志氏。



【動機】
中島さんは好きな作家さんの一人なので。

以前、高橋政史 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 という本を読んだときに「キラー・リーディング」というノウハウが出てきて役に立ったが、それと同じ言葉だったので興味を持っていた。



【所感】
全体的に軽い読み物という感じ。ちょくちょく挿入される比喩やたとえ話がちょっとスベリ気味だが、オーソドックスに使えるノウハウがいっぱい。本の読み方自体は私とよく似ている。多分知らず知らずのうちに、中島氏の影響を受けているのかも(笑)

年間3000冊といっても、そのうち2割は外れで目次を見ただけでブックオフに売ってしまうという。
そういう本まで含めて3000冊としているところに本書の意義がある。
つまり、本は全部読む必要はないということだ。全てのエッセンスを抜き出す必要はない。

3000冊で500万円くらい費やしても、そのうちの数%でも「当たり!」があって、費やした以上のリターンが得られればムダではない。そして実際に得られているからこそ、このシステムが回るのである。

そういえば、勝間さんもよく「本は安い」と言ってるが、同じ意味だろう。得られるリターンに比べて本はあまりに安すぎる。だからどんどん買うべきだと。実際にこのレベルまで来ると、10秒ほど読んで捨てたとしてももったいないとは感じなくなる。本代よりもそれを読む時間の方がはるかに価値が高いから。

本で得たヒントをもとに自分で練り上げることが大事。

積読本を片っ端から読み進めるために速読を身に付けるよりも、テーマや問題意識を明確にしてからその解決方法を探るために積読本を速読する。つまり何のために本を読むのかという目的意識が大事。

これは書くときも同じで、たくさん集まったからこれをもとに何か書けるだろうと思っても書けなくて、書くべきテーマが明確だと自然と情報は集まってくるという。



【抜粋】
●少なくとも20〜50冊くらいの参考書籍をチェックしなければならないのだが、こういう依頼が年間40〜50件はあるから、ざっと800〜2500冊は「資料」としての読み物をチェックすることになろうか。(p.25)

☆自分以外の著者の本をプロデュースする場合、インタビューの企画書作成段階で(1〜3日くらいで)20〜50冊の参考書籍をチェックしておく。何十冊もの資料を読破するときにはテーマを絞ってアタリをつけて読む「省読」という読書法を使う。問題意識があれば、インテリジェンスがきっかけとなってイマジネーションに火がつく。


●過去と現在を未来という地点につなげる作業を「イマジネーション」と呼ぶ。不思議なことに、一流の経営者になればなるほど、過去や現在という地点から物事を考えない傾向がある。
 では、どこから考えているかというと、この未来という地点から考えているのだ。彼らは未来にポンと点を打ってしまう。この点は北辰だ。北辰とは北極星のことだ。まったく動かずにその他多くの星の位置を指し示す中心となる「灯」なのだ。この灯にたどり着くにはどうしたらいいか?(p.38)

☆それは仮説を立てることだという。アイディアや議論を進めるためのたたき台にすぎないので仮説が正解である必要は無い。「1人ブレスト」を行うことで、仮説を自分の脳内で熟成させていく。


●『孫子(孫武)の兵法』 の1節にある「兵は詭道なり(弱者の戦争はなんでもあり、だ)」という言葉には目が釘づけになると思う。
弱者には弱者のための戦法がある。すなわち、マーケットシェアの低い会社は大手企業と正面から戦わずにできるだけ局地戦とかゲリラ戦、あるいは接近戦へと持ち込みなさい。しかも敵の戦力は分断させ、味方は集中して団体で当たるべし、と孫子は述べている(一方、強者の戦法は「接近戦を避け、間接的、遠隔的な確率戦による総合戦を挑むべし」と教えている)。(p.42)

☆ここを読んでランチェスターを思い出した。全く同じ気がする。まずは地域別、種目別で1位を目指せとかね。孫子は読んでみたいと思いながらまだ読んでないので、早く読んでみたい。


●どんな本だろうと、それが歴史書、科学、医学、物理学の本であろうが、仕事で悩んでいればいるほど、本の選択(チョイス)はどうあれ、テーマは鮮明になる。「空腹が最高のソース」であるように、テーマ=問題意識は最高の吸収チャンスなのである。(p.51)

☆悩んでいるときほど、本で得られるものも多い。悩んでいるときこそチャンス。何か問題がある時こそ、脳は解決を求めて自動的に動いている。これを脳の「オートマトン(automaton)機能」という。


●「これだけは!」と1つだけでも尖ったところがある商品のほうが一部の熱狂的なファンを囲い込みやすい。まんべんなく平均的にウケるよりも、2割に熱狂的にウケたほうが勝ちなのだ。自分の勝てるフィールドを決めて、そのなかでいちばんになる事を考える。これは商売の王道ではなかろうか。(p.62-63)

☆全員にウケる必要はないということ。自分の得意分野を見定めてそこに集中する。


●わたしはビジネスマンだから忙しい。だから、「キラー・リーディング」では、いきなり、結論をピックアップすることを最優先にしている。これが知的消費ではない、知的生産の読書法だと確信している。(p.74)

☆読書自体を楽しむのではなく、そこで練り上げた仮説を試すのが楽しいという感覚かな。私なんかは、いきなり結論をピックアップしてしまうのはもったいないと感じてしまうので、知的生産の域にはまだ届いてないのだろう。


●企画について勉強したいからといって、企画術というタイトルの本を片っ端から読んでもそんなに効果はない(と思う)。
・・・(中略)・・・
ならば、どんな本を読めばいいのか。
著者本人の体験談がオンパレードの本だ。そのなかから、「これだ!」という面を発見して、自分で法則化すればいいのである。(p.96-97)

☆自分で法則化するところまでやっておけば身になる。実践で使える。


●「ビートルズの解散はコンサートをせずにスタジオ録音ばかりするようになったからです。1回こっきりのライブでは必ず誰かがミスをする。相手のミスを責めた次の日には、自分がミスしたりする。つまり、お互いがお互いのミスを受け入れ、そして、それはつまり、相手の存在を受け入れることになります。特にライブは観客のノリでミスを乗り越えてしまうだけのエネルギー、勢いがあります。
 ところが、スタジオ・レコーディングだけになったとき、ミスしたらそのつど、録り直すようになります。録り直しができるから、いくらでもミスできるかといえば逆で、ミスがすべてを台なしにしてしまうのです。ミスが許されない状態ではミスをお互いに受け入れられなくなってしまうのです」
 これなど、マネジメント論として鋭い指摘ではなかろうか。(p.106)

☆プロといえでもそんなにミスがあるものなのか、と驚いた。たしかに何度も録り直しをするのは大変だろうなぁ。


●ビジネスマンと読書の関係はすてきなもので、このように心底困り果てると、どんなに意固地な人、勉強しない人でも、本でも読んでみようかという気になる。
・・・(中略)・・・
 困り果てることで、いったい何が原因なのかを真剣に考えるようになる。つまり、「穴部分」を意識するようになるのだ。
 すると、あとは簡単。キラー・リーディングで何冊か読んでいると、その穴にぴったりはまる情報が見つかったりするのだ。(p.118)

☆まさに困ったときこそチャンスである。


●ライブドア前社長の堀江貴文氏のケースを紹介している。曰く、そもそも粉飾決算容疑の発端は、子会社の社長が東京地検に持ち込んだ1通のメールだった。その社長が法廷で裏切った理由を述べている。
「メシにも誘ってくれなかった」
「いってくれれば、誘いますよ。父さん(?)寸前の会社を買い取って、2000万〜3000万円もの年収を与えていたから、感謝されているものとばかり思っていたのに・・・・・・」と、ホリエモンは嘆いている。(p.135-136)

☆これは初耳だ。誰だろう? 時間のある時に調べてみたい。



【アクションプラン】
・『孫子』 を読む。 →読了(140516)

・島田紳助 『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』 を読む。 →読了(120810)

・何かテーマを決めてキラー・リーディングしてみる。


【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
以前に中島さんの本を読んだことがある人は目新しいことは特に無いかもしれない。
キラー・リーディングを使えば、どんどん本が読める。
テーマや問題があればその解決方法を求めてどんどん本を読んでいこう。
今、困っていることは何か?

 
(120803 読了) 
posted by macky at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書術 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする