2015年12月25日

被差別の食卓

被差別の食卓 (新潮新書)
上原善広/著 (新潮社) 2005年
680円+税


【動機】
メリークリスマス! クリスマスといえばチキン! チキンといえばケンタッキー!

ケンタッキーは黒人のソウルフードとして有名だ。

ちょうど今、ジプシー(ロマ)、インドなども研究しているので手に取った。





【概要】
大阪のある被差別部落では、そこでしか食べられない料理がある。あぶらかす、さいぼし…。一般地区の人々が見向きもしない余り物を食べやすいように工夫した独自の食文化である。その“むら”で生まれ育った著者は、やがて世界各地にある被差別の民が作り上げた食を味わうための旅に出た。フライドチキン、フェジョアーダ、ハリネズミ料理―。単に「おいしい」だけではすまされない“魂の料理”がそこにあった。(「BOOK」データベースより)



被差別の食卓 (新潮新書)
上原 善広
新潮社
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【抜粋】
●南部で知り合った黒人女性と雑談をしていたとき、何気なくわたしは「どうしてフライドチキンがソウルフードになるのか、ぜんぜんわからないんですよ」とつぶやくと、彼女は「あら、そんなこと簡単よ」と、自分の手をひらひらさせながらこう答えてくれた。「ほら、鶏の手羽ってあるでしょ。フライドチキンが奴隷料理だったというのは、あの手羽先をディープ・フライしていたからなのよ。白人農場主の捨てたと鶏の手羽先や足の先っぽ、首なんかを、黒人奴隷たちはディープ・フライにしたの。長い時間油で揚げると、骨まで柔らかくなって、そんな捨てるような所でも、骨ごとおいしく食べられるようになる。焼くほど手間はかからないし、揚げた方が満腹感あるしね」(p.19-20)

☆フライドチキンは黒人のソウルフードというのは有名だが、その理由は白人が捨てるような所もディープ・フライにすることで骨まで食べられるようになるということらしい。ケンタッキーで言えば、「サイ」の部分が黒人が食べるところとよく言われるけど、この本だと、それは書いていない。

ちなみにケンタッキーフライドチキンは太い骨は無理だとしても、小さな骨は全部食べられる。そういうところも、人気の秘密だ。



●ハリネズミがロマ固有の食べ物であるのは、さまざまな欧州ロマのルポや研究を見ても、間違いのないことだ。欧州では、ハリネズミを食べるのはロマだけなのだ。そのためにハリネズミは「ロマの豚」と形容されることもある。(p.84)

☆ハリネズミがロマ固有の食べ物というのは知らなかった。



●使った古い脂はヘッドという固形脂に加工される。スーパーなどでステーキを買ったときに付いてくるあの脂である。(p.196)

☆あの脂ってこうやって作っていたのか。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
 
posted by macky at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドキュメンタリー | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする