2016年01月08日

のんのんばあとオレ コミックス版

のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)

のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)
水木しげる/著 (講談社) 1997年


【概要】
水木サンの自伝をもとにした少年時代のマンガ。


【動機】
水木サンの著書を乱読中。

ちくま文庫の 『のんのんばあとオレ』 を以前読んだので。


【所感】
ちくま文庫の 『のんのんばあとオレ』 を以前読んだが、
異なるエピソードがたくさんあって楽しめる。

こちらの方がファンタジー色が強い。


【抜粋】
●「能ある鷹は爪を隠すという。それを見抜けなかった不明が恥ずかしい。今まで君に投げつけた罵詈雑言の数々どうか許してくれ」

「先生、恥じないでください。先生のお言葉は愛のムチでした。それがあったればこそ、いまのボクがあるのです」(p.56)

☆テストでいつも5点くらいしか取れなかった水木少年が、妖怪の力を借りて、ある日突然全教科満点に!
そのときに水木少年が言ったセリフがこれ。実に堂々としたものだ。


●「これ赤鬼、近頃、天井がカタゴトうるさいがあれは何じゃ?」「はいエンマ様、あれはチカテツという新種のネズミでございます」「なに、ネズミ? 化け猫に命じて捕らえさせる」「化け猫はエンマ様にひげを切られて魔力を失ってしまいました」「ううむ・・・・・・それなら夏目漱石を呼べ」「え、誰?」「なんだ知らんのか」「我輩は猫である」「ああそげな小説あったなあ」「教養にはちと欠けるがおまえはなかなかシャレがわかる。卵焼きをやろう」(p.106)

☆弁当を届けてくれた息子(水木少年)と話す父親のシーン。なんだかほのぼのとしてていいなぁ。


●「つまらんチンプなお化けばっかりでなんの参考にもならん」・・・(中略)・・・「15銭丸損じゃ」(p.132)

☆絵を描くための参考に。お化け屋敷に入る目的が明確にあって普通の小学生とは違うなぁ。


●「どうしても死ぬなら死んだってええ。けどまあ死なん方がええだろうな。肝心なことはこんなことで恋愛に消極的になったりしないことだ」「男にとって女は教師だよ。学校なんかじゃ教われないいろんなことを教えてくれる。学校なんかやめてもええが女に恋することをやめたらあかん」(p.324)

☆失恋して(告白すらしてないが)自殺しようとした長男に向かって父親が説得するシーン。かっこよすぎる(笑)


●「勉強で生きて行くんじゃなくて絵を描いて生きて行きたいんだが」「そげか。ほんならこれをやろう」「何?」「開けてみたらええ」「油絵の道具だ! どうしたの? こげな高い物」「大阪で前に買うておいたんだ。いずれ絵描きになると言いだすと思っちょったけん」「わかっちょったの?」「うむ、そこがわしの想像力豊かなところだ」「ありがとう。ほしかったんだ」「眠くなければ一晩でも二晩でも起きてたらええ。わしはのびのびと寝させてもらうけん」「おやすみなさい」(p.396-397)

☆かっこいい! このままドラマで使えそう(笑)



●しげーさんは、何がホンモノで何がニセモノか直観でわかるコドモなのだ。
 こういうコドモは、概して学校の成績はよくないものだ。コドモはたいがい、学校で教えてくれることより、もっとムズカシイ、高度な問題を考えているものだが、そうしていると学校の成績は上がらない。(p.405)

☆南伸坊さんの解説より。

私自身、学校の勉強ができるかできないかは頭のよさとあまり関係ないと思っているので、ここのところは興味深かった。何によって頭のよさは決まるのか。それは目的意識かもしれない。

とりあえず勉強しておけば何かの役に立つだろうっていうのと、明確な目標があってそれを実現するために勉強するというのは全く違うと感じた。

一方で、学校の勉強は基礎知識だから、知らないうちに役に立っているという面もある。つまり学校の勉強を否定するのではなく、学校の勉強を何に生かすか、いかに役立てるかということに意識すればもっと効果が上がるだろう。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
水木サンのことをもっと知りたい人に。





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(130118 読了)
posted by macky at 21:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・コミックス | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする