2016年02月29日

死は「終り」ではない―山川千秋・ガンとの闘い180日

死は「終り」ではない―山川千秋・ガンとの闘い180日
山川千秋、山川穆子/著 (文藝春秋) 1985年



【動機】
近藤誠 『患者よ、がんと闘うな』 で紹介されていたので手に取った。



【所感】
夫婦ともキリスト教徒だからかもしれないが文章や考え方がとても独特だ。



【概要】
1988年4月1日、ガン告知の日から55歳で逝くまで。国際派ニュースキャスターが死を見つめつつ綴った感動の日記―家族への愛、仕事への情熱、そして祈り。(「BOOK」データベースより)


ニュースキャスター山川千秋さんのガン闘病記。

4月7日から8月31日までは千秋さんの病床日記に奥さまが解説を付けている形をとっている。

なお、奥さまは千秋さんが亡くなられた後にその日記の存在を知ったようだ。
表面上は大したことがないようにふるまっていても、日記では正直に治療の辛さを吐露していて胸を痛められていた。


死は「終り」ではない―山川千秋・ガンとの闘い180日
山川 千秋 山川 穆子
文藝春秋
売り上げランキング: 316,471




【抜粋】
●ロンドン特派員に代わった主人とイギリスで会った時、「実は離婚したんだ」と告白され、それがきっかけで、二人の交際は始まり、婚約した。(p.81)

☆出会った時は結婚していたけど、次に会った時はバツイチだったようだ。奥さんの方は婚約していたけど破棄。それで付き合うようになったようだ。たまたま偶然イギリスで出会う。こういうのも運命の出会いというものかもしれない。



●5月4日(水)
 今日も不快感は去らない。・・・(中略)・・・この不快感を乗り越えて、通常人なみの言動をするには、よほどの気力と、努力と、信仰が必要だと痛感する。折から、同じガンに侵されていることを公表した伊藤栄樹前検事総長の手記が朝日新聞で連載が始まった。(p.122)

☆先日たまたま、 『武富士対後藤組』 を読んでいたときに気になって、 『日本の「黒幕」200人』 をひもといたら、

日本の法曹界で最も権力のあるポストは検事総長である。


という記述が目に留まり、そういえば今の検事総長、歴代の検事総長は誰だろうと調べたところだった。
ちなみに法務省では他の府省庁と違って、事務次官は通過点に過ぎない。(ナンバー5くらい)

「ミスター検察」こと伊藤栄樹氏は、1985年12月19日から1988年3月24日まで検事総長を務められた。
亡くなったのが1988年5月25日なので、死の2か月前、定年を1年10か月残して退官された。

盲腸癌により死去。

ちょうど、山川さんがガンと闘っているときに
伊藤栄樹氏が朝日新聞に手記(病床回想記)( 『秋霜烈日―検事総長の回想』 )を連載されてて、それを読まれたようだ。


伊藤栄樹氏のガン闘病記 『人は死ねばゴミになる―私のがんとの闘い』 も読んでみたい。



●5月10日(火)
 「治療が実際に始まってみると、やはり、辛い。点滴が具合が悪く、夜中までに三回針を変えた。吐き気はない、と医師には言ってはいるが、実際はそれらしいものはある。下を向くと「ウッと」こみあげてくるものがある。これを吐き気というのだろう。しかし、深酒をしたあとの吐き気には程遠い。(p.128)

☆4月19日(火)から点滴による抗がん剤投与が始まった。抗がん剤の内容については記述ナシ。「3週間おきに」って書いてあったとおり、5月9日(月)に二回目の抗がん剤投与が行われた。

二日酔いの時、抗がん剤の吐き気ってこういうのだろうか、と考えることがある。二日酔いはとてもつらいがしばらくすれば治る、この吐き気が延々と続くなら耐えられないと思うのだが、その吐き気には程遠いと書いてある。



●こっそり洗面所で泣いているところを見られて問いつめられたこともある。
「なんで泣いてるの? やっぱりお父さんはガンなんでしょ?」
 この時に本当のことを言えばよかったのかもしれない。だが、私はその場しのぎの言い訳を続け、冬樹の苛立ちに火に油を注ぐ結果となった。外泊許可をとって帰宅した主人が話しかけても、返事もしなければ顔も見ようとしない。露骨にトゲトゲしい態度を取る。たまりかねた私は冬樹に頼んだ。
「お願い、お父さまにだけはやさしくしてあげて。お母さんにはどんなことを言ってもいいから」
・・・(中略)・・・ある朝起きてみるとリビングにクッションの中身や食べ物や本が散らばっていた。言葉では言い表せない不安や親に対する不信感を、冬樹はそういう形でぶつけてきたのである。もう限界だ、もう話すしかないと思った。(p.146)

☆ガンとの闘病においては、幼い子供への告知も問題となる。

中学生ともなれば敏感だから気づく。
ガンということよりも、それを隠しているということに不信感を募らせるものだ。

話すべきか。話すとすればいつ話すべきか。タイミングも難しい。



●人の話は90%わかる。しかし、自分の意志(原文ママ)を伝えられない、苦しい。
YESとNOのあいまいさ。(p.188)

☆6月29日(水) 10時間にも及ぶ手術後の日記。てっきり声が出なくて意思が伝えられないのかと思っていたら、

●6月29日の日記に、「YESとNOのあいまいさ」と書かれているのは、主人の発想が英語によったために生じた誤解のことである。お医者様に「苦しくないですか」と否定形で聞かれると・・・(中略)・・・主人は「苦しい」と言いたくて「ハイ」とうなずくのに、先生方は日本語で「はい、苦しくありません」と解釈される。これには非常に葛藤があったと、主人は後で語っていた。(p.191)

☆・・・ということだった。英語脳だとこういうとき不便だな。苦しいと苦しくないでは全く逆なのに。



●7月6日(水)
 マスイを抜きはじめる。もっとも苦しかった。十時間。
 牢獄のパウロとシラスのように祈り、祈り祈りつづけた。
 そして主の実在を確信した。

  ○主人も「もっとも苦しかった」と書いているが、人工呼吸を自発呼吸に切り替える時が “地獄の苦しみ” なのだと、前々から先生に聞かされていた。自分の呼吸テンポと機械の呼吸テンポとをシンクロナイズ(連動)させる時期があり、この時麻酔の量はずっと減らして、徐々に自分の呼吸に切り替えながら部分的に機械で補助する形をとる。
 しかし、なまじ意識があるだけに、肺まで管の入った状態は本当に苦しいものらしく、もがいて自分でチューブを抜いてしまうこともあるとかで、主人は両手を縛られていた。十時間とあるように、この日は麻酔科と主治医の先生方が全員泊まり込みで、6日の夜から7日の明け方にかけて呼吸器を外した。
  ○「牢獄のパウロとシラス」というのは、聖書の中に、二人が牢屋でムチ打たれながら祈る箇所があり、苦痛に耐えている自分自身をそれとダブらせていたものらしい。(p.192)

☆人工呼吸を自発呼吸に切り替えるのが一番苦しいというのは知らなかった。手術と同じ10時間もかかっている。



●そして、放射線治療の問題である。主人は、照射を始めて一週間後に、大量吐血をしている。術後のストレスによる胃潰瘍と診断され、放射線とは「関係ない」との説明を受けたが、これにはどうしても納得できない。また、仮にそうであったにしろ、胸の化膿がひどく弱っている時期になぜ行わねばならなかったのか理解に苦しむ。主人が亡くなった後、この点について伺ってみたが、「とにかく早く当てたかった、焦った」とのことだった。(p.219-220)

☆これだけを見れば、放射線治療は恐ろしいなと思うかもしれないが、そうではない。

「とにかく早く当てたかった、焦った」というのは、手術の時にガンを取り残したということ。


患者よ、がんと闘うな』 と合わせて読むと、よくわかる。

手術後に熱が下がらず調べた結果、胸部の化膿がひどいことになっていたのは、いわゆる術後感染症で、手術時もしくはその後に、術創に細菌がとりついて繁殖したものである。さらに手術のストレスから胃かいようができ出血、からだの抵抗力がさがったため敗血症、その後はお決まりのコース(敗血症になると血が固まりやすくなり血液凝固症に、さらに腎臓の中で血が固まれば腎不全になる)、こうなると死亡しない方がおかしいわけで、大もとの原因は手術にあるとのこと。

しかも、反回神経麻痺(声のカスレなど)であればガンを取り切ることが難しい手術なので手術をしても無意味だった。つまり、手術ミスでガンを取り残したわけではなく、もともと全部取り切るのは難しい手術だったそうだ。

さらに放射線の時期も問題だったという。

術後感染症があるところに放射線照射をするのは、たいへん危険な行為です。というのは、感染病巣では白血球が細菌と一生懸命闘っているのですが、白血球はどういうわけか放射線にことのほか弱いからです。細菌が死なない線量でも、白血球は簡単に死んでしまいますから、感染病巣に放射線を照射するのは、まるで味方の背後から鉄砲をうつようなものなのです。照射を始めて一週間後に、山川さんは大量吐血をしています。それは照射をしたために感染症が勢いをまし、それがさらなるストレスとなって胃かいようを発生させた、と見ることができます。
(中略)
手術の影響で血のめぐりが悪くなると、がんの組織が酸素不足になり、放射線の威力がおちることが知られており、したがって、手術してがんを取りのこすよりも、がんをそっくりのこしておいたほうが、むしろ放射線が効きやすいといえるからです。一般の人も手術医も、放射線も手術も両方やったほうが確実、と考える傾向がありますが、むしろ放射線一本にしぼった方が適当な場合もあるわけです。(p.59-61)




●折悪しく史門の足の持病が出て、学校もお休みしていたために、私は朝から気になっていた。いつもは面会時間の終了ギリギリの八時までいるのだが、この日は夕方に帰ろうとすると、
「帰ったらダメだ」
 と朦朧とした中でめずらしく主人がいった。しかたなく付き添ってはいたものの、私の心はそこにないことを、まもなく主人も感じとったらしい。
「どうしたんだ?」
「また、史門の足の痛みが始まったの。それが気になって……」
 一瞬ためらったが、本当のことを話した。
「そうか、……相手が史門じゃ、僕はかなわないな。じゃ、帰りなさい」
 まさかこれが主人の最後の言葉になろうとは、その時には思ってもみなかった。

 翌10月1日、やはり史門の足の具合が悪く、病院へ行くのが昼過ぎになってしまった。
 部屋に入ると、主人はすでに意識不明に陥っていて、受け答えはおろか、私の顔を見ても何ら反応を示せない状態になっていた。いったい何が起こったのか先生にきくと、「血圧が70ぐらいまで下がってしまったので、今から急遽リカバリールームへ移します」とのことだった。
 結局この状態は回復することのないまま逝くことになる。主人が帰るなと言ったのも、今にして思えば何かの虫の知らせではなかったかと、それが最大の心残りである。(p.225-226)

☆こんな最期はイヤだな、心残りすぎる。いつも気丈な人が弱気になるときってやっぱりそういうときだよな。
もうたぶん最期だから少しでもそばにいて欲しいってどれだけ思ったことか。
でも心ここにあらずなのに無理して引き留めるのもよくない、諦めといった感情がすごくわかる。



●夕方、急ぎ帰宅し、冬樹と史門に「お父さんは、今夜召されます」と告げ、再び病院へ駆けつけた。(p.228)

☆こういうところはキリスト教徒ならではの物言いだなぁ。

緊迫したシーンなんだけど、何かの演劇を見てるようだ。



●僕にもしものことがあったら、植物状態のまま機械で生かしておくようなことだけはしないでくれ。(中略)
 この延命のことの他に、9月中に主人から二つのことを約束させられていた。一つは臨終に子供たちを立ち会わせないことと、「たとえ自分がどんなであっても、君はとり乱すことなくしっかりしていてほしい」ということだった。(p.227-228)

☆なぜ立ち会わせないんだろう? これはちょっと考えさせられるなぁ。

昨年、『齋藤孝の天才伝2 サン=テグジュペリ』 を読んだとき、

星の王子さま』 が人々に根源的に訴えるのは、そこにロマンがあるだけではなく、モラルが秘められているからです。だれでも本当はモラルというものを必要としています。
 ただ、一般にモラルにあふれたものは平凡になりがちですが、この作品にはオリジナリティがあります。それはサン=テグジュペリがこの作品に、自分の全人生をそそぎ込んでいるからです。(p.82)


って書いてあって、

星の王子さま』 のような童話が書きたい。そのためにはもっといろんな経験がしたい。小説もたくさん読んでおきたい。

と思ったものだが、なぜって考えながら読んだり、自分だったらこうするのにって思いながら読むのはやっぱり大事だと感じた。そうすることで、齋藤孝さんいわく、他の人の人生や貴重な体験を自分の中に取り込めるからだ。


結局は、立ち会わせた上で、その場で遺書まで読んでいた。読み終わって声をあげて泣いたそうだ。
「私の方こそ、ありがとう」と言いながら。

まだかすかに息があったというから、最高の送り出しかもしれない。





【アクションプラン】
・伊藤栄樹氏のガン闘病記 『人は死ねばゴミになる―私のがんとの闘い』 を読んでみたい。


・伊藤栄樹 『秋霜烈日―検事総長の回想』 を読んでみたい。


・『新約聖書』 をちょっと読んでみよう。


・30年が経ち、長男がいま何をされているかちょっと調べてみた。

現在はホーメイ歌手として、立派にご活躍されている。

SONY _WALKMAN_ CM『山川冬樹×骨伝導マイク』篇
https://www.youtube.com/watch?v=vjsgSSBtAAk

ちなみに、ホーメイとはモンゴルの隣に位置するトゥバ共和国という国の伝統的な歌唱法で、
モンゴルのホーミーとは兄弟関係にあたるそうだ。


ツイッターもやられていて、
ご健在の様子が伝わってきた。

https://twitter.com/yamakawafuyuki/status/541261111119458304






【評価】
評価:★★☆☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
闘病記はやっぱり読むのがつらいな。
(しかももともと間違った治療法として紹介されていたものなので)

ガン闘病生活を送っているキリスト教徒におすすめ。

 
posted by macky at 21:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 体験記・手記 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月22日

武富士対後藤組

武富士対後藤組
木村勝美/著 (文庫ぎんが堂) 2010年 (単行本は2003年)
800円+税


【動機】
京の花いちもんめ』 を読んで興味を持った。



【所感】
武富士 サラ金帝国の闇』 と似ていた。



【概要】
武富士は創業者である武井保雄が一代で消費者金融業界のトップの座まで築きあげる。しかし、そこには山口組系山建組のフロント企業や、稲川会系右翼団体など、闇の権力とただれた関係が見え隠れしていた。一方、後藤組率いる後藤忠政組長は山口組最高幹部のひとりで、暴力装置と経済力を兼ねそろえる実力派である。武富士の店頭公開を軸にこのふたつの最強組織が激突する。カネに群がる男たちの死闘を描く、戦慄のノンフィクション。(「BOOK」データベースより)


2003年に刊行された 『武富士対山口組』 を改題し、文庫化したもの。



武富士対後藤組 (文庫ぎんが堂)
木村 勝美
イースト・プレス
売り上げランキング: 51,101




【抜粋】
●武井は、当面の地上げ資金として30億円を用意するといった。
 昭和61年5月、七条地区開発の母体となる崇仁協議会が設立された。同和団体である。
 武富士側には伏せていたことだが、石高には悩ましい問題があった。
 それは彼が開発を計画している3300坪の地区内に、京都で最大勢力を有する暴力団会津小鉄会の組事務所が3軒あったことである。将来、会津小鉄会とのあいだで起こりうる問題の処理を誤ると再開発計画そのものが空中分解する危険がある。(p.20-21)
 石高嘉昭は奇策をもちいた。
 つい1年ほど前まで会津小鉄会に近い独立系の地元暴力団内浜会の組長だった藤井鉄雄を同協議会の委員長にすえ、自分は事務局長のポストについたのである。

☆これが後々の抗争の火種となった。



●後藤組長は頭が切れる。
 彼は、野村の意図を感じ取ると、若い組員に命じて糸山事務所に、「糸山先生のパーティに出席しているのだが、私らヤクザなので列席する諸先生方に失礼があってはならんと思っておたずねするのですが、当日は、どのような服装で行ったらよいのか教えていただきたい」
 といった趣旨の電話をかけさせた。
 これを事務員から伝え聞いた糸山が驚愕した。
 自民党の各領袖や有名財界人が集うなかに、ヤクザが何百人も押しかけてきたらどうなるのか、想像しただけでも恐ろしいことだった。(p.235)

☆右翼の野村秋介氏と後藤組長は無二の親友だったようだ。

日本の「黒幕」200人』 によれば、

 1963年、野村は政治家・河野一郎邸に押し入りガソリンをまき、拳銃を発射。燃え上がった炎で邸宅は全焼することになり、懲役12年の実刑判決を受けた。世に言う「河野邸焼き討ち事件」である。
 この事件の背景には、児玉誉士夫の存在があった。河野と親しかった児玉は、右翼のクレーム処理を引き受けることもしばしばあった。野村は当時、右翼世界に圧倒的な影響力を持っていた児玉誉士夫にすら挑みかかったのだ。(p.184)


とある。

また、糸山栄太郎氏については、

 糸山は自分自身を「親の七光り」どころか、「二十一光り」と言ってはばからない。自分で生んだ父親は69年の長者番付日本一になった佐々木真太郎、岳父は笹川了平(日本のドンといわれた笹川良一の弟)、そして叔父の笹川良一、3氏で合計二十一光りだというのである。(p.249-250)


とある。



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
武富士について知りたいときに。

posted by macky at 23:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ノンフィクション | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月21日

あの日 /小保方晴子

あの日
小保方晴子/著 (講談社) 2016年


科学の世界はドロドロしてて怖いところだな。

あんなに純粋に実験が大好きな、世の中の役に立ちたいと願っている小保方さんが世間知らずだったばっかりにマスコミのかっこうのエジキになってボロボロにされてしまう。

挙句の果ては、詐欺師呼ばわりまでされてしまう。

ただの内部抗争に巻き込まれただけなのに。

いつのまにか悪の主役に奉られている。

ほんとに怖い世界だ。



自分たちの既得権益や身を守るために最初から小保方さんを本気でつぶそうとしているのがうかがえる。

小保方さんがそれに気づいたときは時すでに遅し。

この世で最も怖いのは成功しそうな人に対する妬みだと感じた。



世渡りの下手な、実験のことしか頭にない科学者ってマスコミにしてみたら一番おいしいネタだもんな。

その点、北野武さんはすごいなあ。あれだけ成功してても自虐ネタで笑いにもっていくからあまり妬まれない。



日本って、未熟だけど将来性のある若い人に厳しいんだよな。

そういう人が彗星のように現れると寄ってたかって全力でつぶしにかかる。
(未熟な部分をサポートしてあげないといけないのに、逆に未熟なのは悪とばかりに詐欺師呼ばわりしてしまう)




教訓: 成功しそうなときは最も注意しないといけない。
成功しそうな時ほど、自分が成功したらどれだけ周りが得するかを知らしめる必要がある。

事前の根回しが大事。

成功すればみんなついてくると思うのは幻想。


そういえば、踊る大捜査線の和久さんもよく言ってたな。

「逮捕の瞬間が一番危険なんだ!」


成功がはるか先の時はあまり慎重になる必要はないけど(逆にここは勢いでどんどん行った方がいい)
成功の一歩手前になると見えにくい落とし穴がたくさん掘られているので慎重に。



あの日
あの日
posted with amazlet at 16.02.21
小保方 晴子
講談社
売り上げランキング: 11


 
posted by macky at 22:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 3分立読コーナー | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月19日

iPhone6/6 Plusがわかる本

iOS8と最新端末の注目機能を一挙紹介! iPhone6/6 Plusがわかる本 (アスキームック)
(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス) 2014年
463円+税


【動機】
1年くらい前にiPhoneを買ったので。



【所感】
iPhone5と比べてどこが進化したかがわかりやすかった。


iPhone6は4.7インチ。iPhone6 Plusは5.5インチ。
(ちなみに、iPhone5は4インチ)


スピーカーは、上の方にある横一文字の線と下面右側にある6つの穴の2か所。
(横一文字の左は前面カメラ)

マイクは、下面のイヤホン差込口の右にある小さな穴と、背面にあるカメラの右側の小さな穴の2か所。




【概要】
本体デザインが大幅に変わり、4.7/5.5インチの2つの画面サイズで登場したiPhone6。
他社製ソフトウェアキーボードや健康管理などの新機能をはじめ、iPhone6の魅力ポイントを詳しく紹介します。(Amazonより)



iOS8と最新端末の注目機能を一挙紹介!  iPhone6/6 Plusがわかる本 (アスキームック)

KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014-09-19)
売り上げランキング: 290,130




【抜粋】
●バッテリー駆動時間が大幅にアップ
音楽再生は最大80時間

 3G連続通話時間がiPhone5Sでは最大10時間だったところ、iPhone6とiPhone6 Plusでは14時間、24時間にそれぞれ増加。連続待ち受け時間はiPhone6で最大10日間、連続ビデオ再生時間は最大11時間になった。

第2世代の64ビットプロセッサーであるApple A8チップにより、バッテリー駆動時間も長くなっている(p.6)

☆なんだかやたらとバッテリーが長持ちするなぁと思っていたらそういうことだったのか。
容量でいうと1,810mAhだから前のスマホとほぼ同じなのに、バッテリーのもちが全然違う。



●Safariの「リーディングリスト」をオフラインで使う

Safariには、特定のウェブページを保存しておける「リーディングリスト」という機能がある。「あとで読む」ためにウェブページをメモするための機能だ(p.56)

☆そういえば、これはまったく使ってなかったから使ってみよう。便利そうだ。
今まで後で読みたいと思ったやつはGメールでパソコンに送ってたよ。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
iPhoneを使っている人に。薄いのでサクッと読める。

 
posted by macky at 23:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | スマホ | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月18日

シッダールタ

シッダールタ
ヘッセ/著、高橋健二/訳 (新潮社) 1971年
400円+税


【動機】
インドに興味を持っていたので。



【所感】
最初は翻訳が読みにくくて退屈だなぁと思っていたけど、我慢して読み続けていたらだんだん慣れてきて、終盤から一気に面白くなった。
2回目は最初からめちゃめちゃ面白い。




【概要】
求道者が悟りの境地に至るまでの苦行や経験を描いた小説。



シッダールタ (新潮文庫)
ヘッセ
新潮社
売り上げランキング: 7,265




【抜粋】
●「あなたは読み書きができますの?」
「たしかにできます。そのぐらいのことのできる人はいくらもいます」
「大多数の人にはそれができません、私にもできません。あなたに読み書きができるのは、たいへん結構です。何よりです。呪文だって役に立つでしょう」(p.77)

☆読み書きができるのに書物を読まないのは宝の持ち腐れだ。

みんな当たり前のようにできると思っていても、実際はできる人が少ないことがある。自分しかできないこともある。それをもっと突き詰めていけばよい。

読み書きができるのに書物を読まない人は、最近ようやく読み書きができるようになったばかりの人にあっという間に抜かれてしまうだろう。読み書きができるようになったばかりの人はうれしさのあまり書物を読みまくるからだ。

さらに言えば、何かができるようになったらそこで満足せずに、完全に自分のものになるまで楽しみながらマスターする必要がある。またこの時が一番楽しいのだから後回しにせず集中すべし。



●「それであなたが与えるべきものは何ですか。あなたが学んだこと、なしうることは何ですか」
「私は考えることができます。待つことができます。断食することができます」
「それだけですか」
「それだけだと思います!」
「それが何の役に立ちますか。たとえば断食することが――それが何の役に立ちますか」
「大いに役に立ちます。食うものがないときは、断食が人間のなしうるもっとも賢明なことです。 (中略) 長いあいだ飢えに包囲されても、それに対して笑っていることができます。断食はそういう役に立ちます」(p.84-85)

☆最初読んだときは笑ってしまったが、意外と深い言葉だ。就職活動の面接とかで、あなたは何ができますか?と聞かれて、「断食することができます」と言えば、もし面接官がこの本を読んだことがあればピンときて採用されるかもしれない。



●それは一つのことば、無意識におぼつかない声で口ずさんだ一つのつづり、あらゆるバラモンの祈りの古い初めの文句と終りの文句、「完全なもの」あるいは「完成」というほどの意味を持つ神聖な「オーム」だった。「オーム」というひびきがシッダールタの耳に触れた瞬間、眠りこんでいた彼の精神が突然めざめ、自分の行為の愚かさを悟った。(p.113)

☆物語のカギを握る「オーム」

主人公が長い眠りからさめたのが「オーム」

また、悟りを開いたのも「オーム」を聞いてからだった。














ちょっと探してみた。こんな感じかな。




●シッダールタは言った。「私がおん身に何の語るべきことがあろうか、おん僧よ。おん身はあまりにさぐり求めすぎる、とでも言うべきかもしれない。さぐり求めるために見いだすに至らないのだとでも」
「いったいどうして?」とゴーヴィンダはたずねた。
「さぐり求めると」とシッダールタは言った。「その人の目がさぐり求めるものだけを見る、ということになりやすい。また、その人は常にさぐり求めたものだけを考え、一つの目標を持ち、目標に取りつかれているので、何ものをも見いだすことができず、何ものをも心の中に受け入れることができない、ということになりやすい。さぐり求めるとは、目標を持つことである。これに反し、見いだすとは、自由であること、心を開いていること、目標を持たぬことである。」(p.177)

☆先入観を取り除いて物事を見よということか。目標を持てとはよく言われるが、逆に目標を持たぬことで自由に対処できるという視点もおもしろい。



●知識は伝えることができるが、知恵は伝えることができない。知恵を知恵を見いだすことはできる。知恵を生きることはできる。知恵に支えられることはできる。知恵で奇跡をおこなうことはできる。が、知恵を語り教えることはできない。これこそ私がすでに青年のころほのかに感じたこと、私を師から遠ざけたものだ。私は一つの思想を見いだした。(p.181)

☆知恵は自分で様々な経験することでしか身につかない。




【アクションプラン】
・現時点で自分しかできないことをもっと究めてみる。

・「オーム」についてもっと調べてみる。

・またしばらく経って読んでみたい。



【Amazonレビューより】
・自己実現をテーマにした芸術作品 2003/2/27
この本は人間の一生においての課題である「自己実現」をテーマにして書かれたものである。ヘッセ自身、自己実現を人生において、1番重要視していて、それをテーマにした本を幾つも発表している。例えば、その1つに「デミアン」がある。この本では、主人公が自己実現欲求を起こし、その欲求を満たすものを、迷いながらも人の力も借りて、なんとか見つける。何か直線的に自己実現に立ち向かっていく感じがしたが、シッダールタでは、グニャグニャと円を描く曲線だった。
その理由は、主人公が自己の追求を求める世界で生きるだけでなく、その世界から抜け出し、自己実現を全く重要視しない世界の中に入って生きた点にある。2つの精神世界に入口と出口があり、主人公はその2つの世界を入口から入り出口から出ながら行き来する。この何か曲線的な世界の変化をもとにして生じる、主人公の心や生き方の変化及び、全く忘れていた自己の内面を思い出していく中で到達していく自己実現の仕方に、デミアンより深いものを感じた。私はこの本がヘッセの自己実現について書かれた作品中で最高のものと勝手に思う。(Nさん)


・はっきり言って凄い 2004/1/28
この作品は内面へ内面へ向かうヘッセの作風が最も色濃く出ている。ヘッセというと 『車輪の下』 がどうしてもいちばん有名であるが、この本があまり読まれていないのは残念な事である。シッダールタが真の悟りに達するまでの過程を、シッダールタの悩みや苦しみを含め丁寧に描いた作品である。心理描写の良さと、インド哲学を深く理解したうえで組み立てられた作者独自の哲学世界が味わえる、小説としても良くまとまっている作品。(Iさん)



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
人生の意味を考えたいときに。

 
posted by macky at 23:51 | Comment(0) | TrackBack(0) |  -海外小説 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする