2018年09月26日

これが日本経済の邪魔をする「七悪人」だ!

これが日本経済の邪魔をする「七悪人」だ! (SB新書)
橋洋一/著 (SB新書) 2018年
800円+税


【動機】
テレビで著者を見かけて興味を持った。


【所感】
消費税を上げると景気が悪くなるのが明らかなのになんで上げようとするんだろうとずっと不思議に思っていたら、

景気を上げたくない(むしろ不況の方が喜ばしい)人たちがいるというのは目から鱗だった。





【概要】
2012年末から始まったアベノミクス。メディアでは、アベノミクスの評価に対して様々な意見が飛び出しており、国民は、本当に日本経済がよい方向に向かっているのか判断のつかない状況が続いている。元財務官僚の著者によれば、じつは、日本経済の足を引っ張り、復活への道を阻もうとする者たちがいるという。マスコミ報道のウラに隠された、日本経済の完全復活を阻む者たちの「正体」を一切のタブーなしですべて暴く!(「BOOK」データベースより)


これが日本経済の邪魔をする「七悪人」だ! (SB新書)
橋 洋一
SBクリエイティブ
売り上げランキング: 85,105




【抜粋】
●「株式は譲渡されない」としか書いていない。新聞の最大の既得権益といえるだろう。
 日刊新聞紙法は、一般的には知られていないというだけで、新聞社の人間ならだれでも知っている法律だ。(p.53)

☆新聞社は譲渡制限があるため、オーナーが変わることはないらしい。
絶対に買収されない仕組みになっている。
読売新聞のナベツネ氏があれだけの権力を持てるのも、この法律のおかげらしい。



●欧米の政治的な基準では、リベラル政党がなによりも目指すべきは「完全雇用」が達成されている社会である。
 完全雇用とは、働く意思とその能力のある人が全員就業している状態のことで、経済学では、完全雇用は金融政策によって実現できるとされる。
 実際の政策は、もちろん金利の引き下げだ。これは経済学の基本中の基本である。(p.84)

☆こういうのが出てきたら経済学のテキストで確認したい。



●そもそも、「リベラル」とはどういうものなのか。
・・・(中略)・・・
 政治的な用語として使われる場合は、「自由主義」あるいはそれを支持する人たちのことで、 “右” の「保守主義」と “左” の「社会・共産主義」の “中間” に位置する政党および支持者を指す言葉である。(p.85)

☆リベラルって革新のイメージだったけど、本来は中間だったのか。ということは、私はリベラルのようだ。でも今の日本でリベラルと言うと、左とか革新とか言われる。



●リベラルという言葉から、「公平さ」という意味を連想する人も多いかもしれない。それは、こうした自由主義を標榜する政党の、社会的な公平・公正さ、多様性を重視する政治姿勢が起因していると思われる。(p.86)

☆本来のリベラルは自由主義なのに現状は左派になっている。
なぜこうなっているかと言うと、ソ連崩壊で社会・共産主義は絶滅種になっているから国内の左派は絶滅危惧種化を避けるためにリベラルにならざるを得なかったそうだ。
つまり、 もともと左中右とあったのだが、左が無くなったので、中がどちらかと言えば左になったという感じか。隠れサヨクもリベラルとなっている。
世界的な意味でリベラル政党と呼べるのは実は自民党というのもおもしろい。



●日本的「リベラル」とは、つまるところ、「リベラル=護憲」というイメージのことだ。日本国憲法を改正させないことを目的とする政治勢力を、リベラルと呼んでいるのである。・・・(中略)・・・
 だが、明らかに、このリベラル=護憲という図式はおかしい。
 憲法改正を否定するか肯定するかは、政治的に左か右かということと、まったく無関係だからだ。(p.88)

☆小池都知事が「リベラルを排除します」と言っていたのもこの意味だったようだ。



●もし、「集団的自衛権は行使しない」とでも表明しようものなら、同盟国との同盟関係を弱め、かえって、戦争が生じるリスクを高めることになる。(p.115)

☆憲法を改正して集団的自衛権を明文化できれば安倍さんは戦後首相で最大の功績となるかもしれない。

アベノミクスとかは些細な事。集団的自衛権が本丸だろう。

それを阻止するためにモリカケ問題とかをでっちあげられて攻撃されてるんだろうけど。

もし、安倍さんが憲法改正を諦めて今後も集団的自衛権が行使できないことが決まったら
その時点で中国との戦争リスクはグッと高まるだろう。



●いまの自衛隊の戦力では、海外に部隊を派遣して軍事作戦を行う「戦力投射」の能力はなく、侵略戦争は絶対にできない。(p.118)

☆集団的自衛権を認めると、日本が戦争に向かうという意見があるが、実際は逆で、(アメリカとの同盟が強くなり)防衛コストを安く抑えられ、(アメリカとの同盟が強くなることで)戦争に巻き込まれる可能性が低くなり、戦争を仕掛けにくい体制になるそうだ。ちなみに、「戦力投射」能力がないので日本が侵略することはないが、中国はそれをわかった上で、そして韓国は何もわからずに「日本が侵略しようとしている」と言って反対しているらしい。



●時の政権の安定度をはかるバロメーターがある。
「青木の法則」だ。自民党の元参議院議員である青木幹雄氏が唱えたとされる法則だ。
 具体的には、「内閣支持率+与党第1党の政党支持率が50%を切ると、その政権が倒れる」というもの。内閣支持率+与党支持率の合計は、「青木率」と呼ばれている。(p.124)

☆だいたい青木率が60%を切ると危険信号のようである。



●なぜ財務省は財政再建につながる経済成長を否定するのか。経済成長をして税収が増えれば、財務省にとっても喜ぶべき事態であるはずだ……。
 実は、経済が良くなることを財務官僚は望んでいない。官僚は雇用の心配がなく、給与カットも民間ほどではない。官僚の中の官僚である財務官僚は、経済が悪くなっても相対的に地位向上になることを知っている。(p.161-162)

☆これが財務省が消費税増税を進めたがる理由だそうだ。
本当に日本を良くしたいと思っている官僚はいないのかな。




【アクションプラン】




【Amazonレビューより】






【この本が愛読書の有名人】





【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
日本経済が良くなると困る人たちがこんなにいるという話。

posted by macky at 23:58 | Comment(0) | 政治 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月20日

生物・化学・核テロから身を守る方法

生物・化学・核テロから身を守る方法
アンジェロ・アクイスタ/著 (草思社) 2003年
1,800円+税


【動機】
阪神電鉄で50代男性がシートに座って火傷をするという事件が先日あった。

化学テロだと思うが、液体の正体は何だったのか?



【所感】
この本を読んで、一番近いのは「ルイサイト」かな。

あるいは、この本には載ってないが、強アルカリの水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)か。





【概要】
NY市の危機管理の専門家が、いま実際に使用されうるすべてのテロ兵器の特徴から対処法・治療法まで、小児や妊婦の場合、地下鉄や飛行機の中で発生した場合も含めてくわしく解説する。これを知っていれば被害は最小限に食い止められるかもしれない。この時代に生きる人の必携の書。(「BOOK」データベースより)


生物・化学・核テロから身を守る方法
アンジェロ・アクイスタ
草思社
売り上げランキング: 242,941




【抜粋】
●1990年5月以降、アメリカ農務省が積極的に査察を行ってきたが、アメリカでは狂牛病のウシは発見されていない。疾病対策センターは、アメリカでクロイツフェルト・ヤコブ病変異体の発生例がないか監視しているが、これまでのところは一件もない。(p.63)

☆ということは、アメリカ産牛肉は安全なのか??

なんで今までアメリカ産牛肉は危ないといって避けられてたんだろう??




●ルイサイトはDNAの活動機能を妨げ、まず個々の細胞(皮膚細胞や胃の内壁)を瞬時に殺してしまう。・・・(中略)・・・
 ルイサイトは急速に発症する。液体に触れてから、通常10〜20秒以内に刺すような痛みが襲う。2〜3分以内にその痛みは強まり、うずくようになる。5分を経過すると、酸による火傷に似て、壊死した皮膚が灰色に変わり始める。・・・(中略)・・・
 普通の衣服では、糜爛剤の攻撃から身を守ることはほとんど不可能である――糜爛剤はゴム製品にさえ浸透する。(p.138-144)

☆ルイサイトの場合、マスタードガスに比べて傷が深く、組織が壊死する割合も高いという。

被曝したと思われたら、たとえ症状が現れてなくても、衣服を脱ぎ、大量の水で洗い流すこと。ただちに汚染除去が行われなければ、皮膚の損傷は防げない。


こういうテロが増えると、やられたと思って急いで服を脱いだら、「猥褻物陳列罪」で捕まった!という事件が増えそうだな。







【アクションプラン】




【Amazonレビューより】






【この本が愛読書の有名人】





【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
2020年の東京オリンピックなどに備えてテロから身を守りたいと思ったときに。


posted by macky at 23:59 | Comment(0) | 災害・サバイバル | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月04日

私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか ~地下鉄サリン事件から15年目の告白~

私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか ~地下鉄サリン事件から15年目の告白~
松本聡香/著 (徳間書店) 2010年
1,400円+税



【動機】
止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記』 を読んで興味を持った。

先日死刑が執行された麻原彰晃の遺骨引き取り人に指名された四女の手記。

読んでるときに、偶然、池上さんの番組で出演されていた。(モザイク入りだったが)

すごく怯えたような話し方が印象的だった。




【概要】
「地下鉄サリン事件のとき、私は5歳だった」―幼い心と体を痛めつけた父の虐待と妻妾同居の異常な生活、間近に見た最高幹部たちの言動、そしてひそかに進む恐るべきテロ計画。激しいイジメと公安当局の執拗な追跡に遭いながらも、罪悪感に囚われ自殺未遂を繰り返す日々。松本死刑囚の家族が初めて明かす殺人教団・オウム真理教の正体と自身の流浪20年間の真実。(「BOOK」データベースより)

著者は麻原彰晃の四女・松本聡香(仮名)。






【所感】
オウム事件について内部から見た貴重な手記。

四女は事件当時5歳だったので、オウムが起こした事件についてはほとんど知らないが、

一般人が知りえないことがたくさん書いてあった。

四女も麻原彰晃の被害者だと感じた。




【抜粋】
●実は父は逮捕前に幹部たちを個別に呼び出して、それぞれに教団存続のための任務を与えていたのです。オウムの破防法適用が取り沙汰されたときも、獄中から極秘指令を出していました。6人一組になって社会で普通に生活していくグループと、徹底的に戦い抜くグループとに分け、後者が敗れることまで見越して、彼らを吸収できるように前者に指示を出していたのです。(p.53)

☆この話はテレビでも言っていた。一つのグループが壊滅しても、もう一つのグループがひそかに生き残る、みたいな。
麻原彰晃は自分が逮捕された後のことまで戦略を練っていたようだ。
実際、脱退を装ってひそかに生き残って活動を続けている人がたくさんいるらしい。
おそらく、著者がこの本で最も言いたかったことがこのあたりであろう。




●そうした洗脳のためのプログラムや薬物などを作ったのがI・Kさんで、元々のオウム真理教の教義や布教用の書物を書いたのは母でした。二人がいなければ教団の洗脳システムは成り立たなかったと思います。そして、父はプロの催眠術師などでは到底なく、その技術についてはとても下手だったそうです。(p.58-59)

☆この本でちょくちょく出てくるI・K(石川公一)さん。あまりテレビとかでは出てこないが、洗脳プログラムを作ったりと、けっこうオウムの中では中心人物だったようだ。
東大医学部出身らしい。ちなみに三女アーチャリーの家庭教師で、許嫁。

Wikipediaに3つほどエピソードが載っていた。

・教団では、食品がどんなに傷んでいても食べなければいけないという教義があったが、石川は1ヶ月以上放置されカビだらけになったソバの生麺を「ちょっとすっぱいけど、何とかいけますね」と言いながら食べるなど、熱心な信仰を持っていた。

・苫米地英人は「石川こそが麻原の側近中の側近で、中沢新一の影響を受けてオウムの洗脳教義を作り上げた張本人であり、彼が(中沢が教鞭を執る)中央大に再入学したのもそのためだ」という旨を述べている。

・灘高時代から石川を知る上昌広は「あまりに真面目で、すこし『鈍くさい』ので麻原も(石川を)一連の事件では使わなかったみたいですよ」との警視庁新宿警察署の刑事の発言を伝え、「教団幹部で彼が起訴されなかった理由なのだろう。このあたり、麻原は人をよく見ている」と評している。




●私には姉が三人、弟が二人いますが、父が愛人である信者に産ませた子供は、私が会っただけでも六人います。姉などの話によると私たち姉弟を含めると父の子どもは15人いると聞きました。つまり母以外の女性が産んだ子どもたち、私の異母妹弟が9人もいるらしいのです。
 幹部のI・H(石井久子)さんをはじめ、父は四人の女性信者に自分の子どもを産ませたそうです。もう一人は政界の要人の娘だといわれています。(p.92)

☆麻原彰晃の子どもが15人もいるとは知らなかった。
テレビとかではあまり語られない。

政界の要人って誰だろう?




●父は、故村井秀夫さんに長女、上祐史浩さんに次女、I・Kさんに三女、遠藤さんに私、新実智光さんに元女性幹部I・Hさんの長女を嫁がせようとしていたそうです。(p.190)

☆そんな将来のビジョンまで考えていたとは。




●ある祭典の競技で父との意思疎通テストがあったのですが、父はその時も村井さんを参加させないで、自分の補佐をさせていました。その意思疎通テストは、事件にかかわるメンバーを選ぶ目的もあったようなので、父がそのテストを村井さんに受けさせなかったというのは絶大な信頼の証しだと思います。(p.228-229)

☆実行犯に選ばれた人はたまたまのような報道がされているが、実際はこのテストで決められたようだ。




●村井さんは結婚していた数少ない幹部の一人でもあります。村井さんの奥さんは、「出家したら関係ない」と言って男性信者に混じって、上半身を裸で立位礼拝(立った状態からしゃがみ込んで礼拝すること)をしていたような方だったそうです。
 村井さんは奥さんに「君のう○ちでも食べる。結婚してくれ」とプロポーズしたといいます。こんなプロポーズがうれしいかどうかは別として、いつも一生懸命だった村井さんらしい言葉です。(p.231)

☆なんだかすごいエピソードだ。




●村井さんを殺した首謀者は誰かということも謎のままになっています。もちろん、私にも真実はわかりませんが、村井さんが殺される前、父は村井さんにこう言ったそうです。
「お前の今生の役目は終わった」
 その言葉が今も蘇ってきて背筋が寒くなるのです。(p.232)

☆うーん、このセリフだけ聴くと、麻原彰晃が村井を殺させたと受け取れるけど、
このセリフを他に誰がきいたんだろう?




【アクションプラン】




【Amazonレビューより】





【この本が愛読書の有名人】





【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
オウム事件について興味がある人に。


posted by macky at 23:00 | Comment(0) | 体験記・手記 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする