TOP「銀の匙」関連 >〈銀の匙〉の国語授業

2013年09月19日

〈銀の匙〉の国語授業

〈銀の匙〉の国語授業 (岩波ジュニア新書)
橋本 武
岩波書店
売り上げランキング: 809


『〈銀の匙〉の国語授業』
橋本 武/著 (岩波書店) 2012年
820円+税


【概要】
神戸の灘校で、中学3年間をかけて 『銀の匙』 をじっくり読み込むという驚くべき授業を続けてきた橋本先生の実践的授業。「国語はすべての教材の基本であり、学ぶ力の背骨」だという“伝説の教師”が、国語の学び方を伝える。「学ぶこと」の原点に気づかされる1冊。(「BOOK」データベースより)



【動機】
9/11にこの本の著者である橋本先生がこの世を去りました。

その前日の9/10にちょうど 『銀の匙』 を読み終えたところだったので、突然の訃報に驚きました。

橋下先生のご存命中にこの本を読もうと思ってたのに間に合わなかったのが残念です。

ご冥福をお祈りいたします。




【所感】
タイトルから、 『銀の匙』 を題材に国語授業をしてくれるのかと思っていたら、それはほとんどなく、
なぜ 『銀の匙』 を題材に授業をするに至ったかや苦労話などに紙面を割かれている。
いわば、橋本先生の自伝である。

そういう意味では、期待していたものと違ったが、
( 『銀の匙』 を横に置いて読み進めていったが、結局1ページも開くことなく終わった)

さすがに灘高で国語の授業を長年続けられただけあって、
いろいろと示唆に富む内容となっている。



【抜粋】
●最初の 『銀の匙』 授業の生徒は1950年(昭和254年)入学組です。いよいよこの学年からやろうというとき、その一年前から 『銀の匙』 研究ノート作り、どのように指導していったらいいのかを書き留めていきました。

(中略)

じつは全然わからない言葉や辞書をひいてもピンとこない言葉があったので、著者の中勘助先生にお手紙を出してお尋ねしたりしました(p.55-56)

☆研究ノート作りに1年も費やしてる。著者の中勘助さんに手紙で聞いたりしてて行動的だ。



●横道にそれるというやり方を初めから意識していました。一つの作品ですから、内容が限定されています。その作品の範囲内だけだったらば、生徒の受け止める知識の範囲が狭いままで終わってしまいます。そこに出てくる言葉を手がかりに、できるだけ横道にそれていけば、知識の幅を拡げることができる。『銀の匙』 という作品には、そのヒントが山ほどあるんです。 (中略) 1ページ進むのに1週間も2週間もかかるというようなことが生ずる。そのことをいま、スローリーディングといってますね。(p.62)


☆速読に対してスローリーディング。
速読(フォトリーディング)のやり方は大体分かってるけど、
横道にそれながら1ページに1週間も2週間もかけるようなスローリーディングは今までやろうとは思わなかった。
この本を通して、スローリーディングのやり方を体得したい。


横道にそれるということが大事。
興味がある方に向かっていく。

●「漢方医学」が出てくれば、大坂船場のお宮「神農さん」まで話題を広げる。(p.72)

☆「神農」といえば、最近も話題になっていた。福知山の花火大会爆発事故で、お祭りの露店商を取り仕切っているのが「神農」だからだ。「漢方医学」と「的屋」は関係あるのだろうか。こういう感じで横道にそれていく。



●大阪船場の薬種問屋街、道修町の一角に俗称「神農さん」というお宮がある。これは中国苦伝説中の帝王で、三皇五帝というわれるうちの一人で、人身牛首、民に耕作を教え、はじめて百草を嘗めて医薬を作ったといわれ、薬祖神としてあがめられる。正式の社名を「少彦名(すくなひこな)神社」というが、日本神話ではこの神が「大国主命」の国土経営に参画し、医薬・禁厭(マジナイのこと)の法を創めたとされる。(p.90)

☆昔、大阪で「どしょうまち」という所を教えてもらったことがある。口づてだったので、家に帰ってその場所を調べてみたが、道修町のあたりだというところまではわかったが、「どうしゅうまち」が「どしょーまち」に聞こえたのかな、それとも別のところだったのかな・・・と、不思議な感覚になったことがあるが、道修町と書いて「どしょうまち」と読むのか。

それにしてもこういう話はおもしろい。




【アクションプラン】
・スローリーディングで何かを時間かけて読んでみよう。寄り道しながら。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
速読の反対、スローリーディングに興味がある人に。



【結論】
寄り道は怖くない。むしろ、どんどん寄り道しろ!

1ページに1、2週間かけてもいいじゃないか!と思えた。

posted by macky at 23:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 「銀の匙」関連 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック