TOPビジネス書 >環境問題はなぜウソがまかり通るのか

2012年05月17日

環境問題はなぜウソがまかり通るのか

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)
武田邦彦/著 (洋泉社) 2007年


【概要】
日本は資源が少ないので、資源をできるだけ有効に使わなければならない。それには一刻も早くリサイクルをやめることだ。
「環境にやさしい」というのは、生産される製品の量に対して消費する資源が少なく、ゴミが少ないことだが、リサイクルをすればするほど環境に優しくなくなるというのは意外だ。しかも、政府や専門家はそれをよく知っていたという衝撃的な内容。


【動機】
レジ袋の有力化やゴミ袋の有料化など、
うすうすおかしいと感じていたので以前から読みたいと思っていた本だが、
東北大震災以降、テレビで武田先生をよくお見かけするので。


【所感】
ペットボトルのリサイクルは全くの無意味である。
それどころか逆に資源の無駄遣いになっている。
そもそも、日本に輸入される石油全体の1000分の1がペットボトルに使われている。
たとえ100%回収できたとしても、石油の消費量が1000分の1減るだけである。

リサイクルを早くやめたほうがいいのはわかった。でも色んな利権が絡んでるから、そう簡単にはリサイクルはやめられないんだろうな。


地球が温暖化すると、北極や南極の氷が溶けて海面の水位が上がり、低い土地が水没するというのは間違った情報である。
北極は氷が浮いている状態なのでアルキメデスの法則により水位は変わらない。
南極は、大陸の上に氷が乗っているので、氷が溶ければ逆に水位が下がる。
これはIPCCの調査報告にも書かれているが、それを日本語に訳した環境省が「氷が溶ければ水位が上がる」と誤訳してしまった。


ダイオキシンは猛毒と言うのもウソ。
森林が二酸化炭素を吸収するというのもウソ。
(二酸化炭素を吸収するのは成長期の樹木だけ)
水素が無尽蔵なエネルギー資源というのもウソ。
(水素を作るためには石油を燃やさないといけないので)

レジ袋は石油の捨てる部分から作られている。
つまりレジ袋自体が資源の有効活用である。

ゴミを分別しない方が環境に優しいというのも意外だった。改めて考えてみれば当たり前のことなんだけど。
(生ゴミと一緒にペットボトルがあったほうがよく燃える)


紙のリサイクルをして仮に消費量が減ったとしても、森林の減少は止められない。
(日本人が使っている紙の原料のほとんどは発展途上国の森林からではなく、北方の先進国からである。リサイクルがはやって森林の需要が減っているので、日本の森林は使われず、木は腐っていく。つまり環境運動が環境を破壊している。)



いま本当に考えなくてはいけない環境問題は、地球温暖化やリサイクルではなく、
石油の枯渇(2030年ごろ)や食糧問題である。



【抜粋】
●自治体は助かり、業者は潤う一方で、国民だけが分別し、税金を払う。(p.33)

☆ペットボトルのリサイクルは環境のためではなく、利権団体にお金を上げるための行動とバッサリ。


●地球が誕生した時、地球の大気は2000度と非常に高かった。しかし、徐々に冷えてきて30億年も経つと生物が大いに繁栄するようになり、地質学で言う「古生代」が訪れる。この時の地球の平均気温はだいたい35度ぐらいだったと推定されている。現在の地球の気温は平均15度だから、古生代は現在の気温より20度ほど高かった。

古生代の時代、生物が繁栄したのは気温が高かったからだとされている。

その後、3億5000万年前から2億5000万年前になると地球が急激に冷えて第一氷河期になる。氷河時代が訪れると多くの生物は絶滅し、化石から見ると、地上に存在していた生物の95%が死に絶えたと推定されている。しかし、その氷河時代の温度は22度で現在より7度も高い。

2億年前になると、気温が上がり始め、25度ぐらいになると恐竜が活躍する「中生代」に入った。それからしばらく地球の気温は安定していて、今から10度ぐらい高い平穏な日々が続いた。恐竜全盛時代の到来である。

そして6700万年前、巨大な隕石がメキシコ湾に落下して恐竜が一気に絶滅した後、現在我々が住んでいる新生代に入る。

新生代に入ると同時に氷河期になった。隕石の落下と第二氷河時代に入ったことは偶然の一致といわれているが、いずれにしてもまた多くの生物が死に絶えるような寒い時期になったのが現代である。

だから、アフリカやインドネシアのような赤道直下のところだけが僅かに氷河に覆われていないという世界が現代である。しかし、そのような寒い状態が12万年続くと、その後に2万年間だけ温暖な「間氷期」が来る。現代我々は「第二氷河時代の中の間氷期」にいるので生物としては少し寒いといった程度だ。

今の地球でもっとも生物が多いのは赤道直下である。植物や動物が世界で一番多いのもアマゾンなどの赤道直下である。人間の人口密度でもインドやインドネシア、アフリカのような熱帯地方の人口密度が一番高い。

生物にとっては今の地球は冷たく、もう少し暖かくなった方が良いという全体的な傾向も頭に入れておく方が「地球が温暖化すると生物は絶滅する」などという荒唐無稽な話しに引っかからない。(p.151-153)


☆地球の歴史。ざっくりと紹介しているのでシンプルで分かりやすい。
氷河時代の温度は22度で現在より7度も高かったというのは驚きだ。



●「みんなで心を合わせて町を綺麗にしよう」と呼びかけ、掃除に出てこない人を非難し、それでいて当の本人が出てこずにお金で雇った人を出すと言うことと同じだからだ。それも掃除するところのピントが外れていて町はほとんど綺麗にならないという有様だ。(p.163)

☆「京都議定書」で日本がやっていることはこういうものらしい。



【アクションプラン】
・これから10〜20年で石油が自由に使えなくなってくると、生活は一変する。そうなったときでも困らないようなビジネスモデルを5つほど考えてみる。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
環境問題についてマスコミの誤った情報に惑わされないために。
一度は読んでおきたい内容。


(120517 読了)
posted by macky at 23:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック