TOPドキュメンタリー >いびつな絆

2014年07月30日

いびつな絆

いびつな絆 関東連合の真実
工藤 明男
宝島社
売り上げランキング: 2,871


いびつな絆 関東連合の真実
工藤明男/著 (宝島社) 2013年
1,300円+税



【概要】
朝青龍暴行事件、海老蔵事件、人違い殺人となった六本木クラブ襲撃事件―。暴走族からいかにして歓楽街を支配する巨大な力を持つ集団となったのか? 芸能人、ベンチャー起業家、そして暴力団―。華麗なる人脈、豊富な資金源の秘密が明かされる!(「BOOK」データベースより)

著者の工藤明男氏は関東連合の元リーダーということだが、
ネット住人の妄想によって作り上げられた関東連合の黒幕「工藤明生」のパロディーらしい。



【動機】
最近何かと話題の関東連合。その実態に迫りたい。


【所感】
よくここまで書けたなぁという印象。

内部からの暴露は貴重。

文章も読みやすい。



【抜粋】
●私の関東連合に関する個人的な見解を言わせてもらえれば、現在の関東連合の成り立ちは、暴走族が暴力集団化したという単純な流れではなく、どちらかと言えば、戦後の代表的な愚連隊組織だった安藤組が暴力団化していった経緯に近いものだと思っている。安藤組は、闇市が栄えた戦後の渋谷を舞台に組織力を拡大させていったが、もともとは世田谷区の下北沢を地元とする愚連隊グループで、早くから会社組織を立ち上げるなど、極めて都会的なアウトロー集団だった。

・・・(中略)・・・

警察やマスコミは「元関東連合」とか「関東連合OB」という呼称を使って我々を定義しようとしているが、当の本人たちは自分たちの名称である関東連合に「元」はつけない。(p.51-53)

☆暴走族の「関東連合」は意味合いが違うらしい。



●父親が暴力団組員というメンバーは、私が知る限りでは石本太一ぐらいだ。(p.66)

☆ほとんどの人が普通の家庭だったという。



●私たちの地元である杉並区と世田谷区は、東京の暴走族事情から見ても伝統的に関東連合が強い勢力を維持していた地域で、それ以外の暴走族チームはほぼ存在しない。そのため、杉並区と世田谷区で不良少年として生きていくには、関東連合の掟に従わなくてはいけないことになる。(p.68)

☆こういうの全く知らなかったなぁ。東京の人にとっては常識なのだろうか。



●ちなみにその時の弁護士は関東連合御用達と言われる元検事の牧義之弁護士。六本木フラワーの事件で、百井茂や石本太一の弁護人を務める弁護士(その後、辞任)とは検事時代の同期である。
 残るは小向の意思だが、当初、小向は「どれだけ堕ちたとしても。アダルトビデオには出演したくない」と頑なに拒んでいたという。それでも、これまで数々の女優の出演を説得してきた松嶋は、辛抱強く説得を続け、ついに出演の了承を得ることに成功する。(p.113)

☆調べてみたらやっぱりMUTEKIだった。関東連合だったのか。



●あるヒップホップ・アーティストのヒット曲に、こんなフレーズがある。
「俺は東京生まれHIPHOP育ち、悪そうな奴はだいたい友達――」
歌詞を知ったKが、このアーティストを呼び出して聞いた。
「悪そうな奴はだいたい友達って誰のことだ? 俺はお前なんかと友達じゃないぞ!」(p.124)

☆笑ってしまった。ちなみにKというのは朝青龍に殴られて朝青龍を引退に追い込んだ人物。



●ときどき、暴力団相手に起こしてしまった暴力事件でも、関東連合はその強力なネームバリューと豊富な人材をバックに、そのつどコネクションを使っていくつもの“プラチナカード”(山口組で言うところの直参という二次団体クラスの暴力団組織)に尻拭いをしてもらっていた。(p.126)

☆暴力団に尻拭いはしてもらうが、暴力団には入らない。



●西麻布という街には、駅もなく、歓楽街でもない。ただの交差点である。六本木と渋谷を繋ぐ六本木通りと外苑西通りの交差点にある西麻布は、目的を持った人たちが集まる盛り場だ。(p.164-165)

☆西麻布というととんねるずの 『雨の西麻布』 が有名だが、西麻布は交差点だったのか。



●太一が現在置かれている状況を考えるなかで、私はふとあるアメリカ映画のことを思い出した。
アメリカン・ギャングスター』 (2008年、日本公開)
俳優デンゼル・ワシントンが演じるフランク・ルーカスというN.Y.の黒人ギャングのボスが麻薬王として暗黒街に君臨していく物語だ。(p.175)

☆裏稼業の人間は目立ってはいけないそうだ。



●海外逃亡組がその後、成田空港ではなく羽田空港から帰国したのはそのためだ。帰国便の到着先が成田空港であれば、警視庁は千葉県警に協力要請をしなければならないが、羽田空港であれば警視庁の管轄だからマスコミ対策も容易にできる。(p.278)

☆出頭条件に「マスコミの晒し者にならないように配慮する」というのがあったようだ。



●東京少年鑑別所では、入所者に対する調査の一環として知能指数の検査を行っている。そこで採用されているのが新田中B式知能測定テストだ(当時)。新田中B式は図形や数字などの理数的な問題が多いので、学校教育などの文化面の影響を少なくできる。・・・(中略)・・・知能指数の平均値を100として、上限を145まで測れるそうだが、中学生の頃からたびたび、東京少年鑑別所に入っていた見立君は、そのたびにテストを受けていて、毎回、測定上限の145を超える「測定不能」というテスト結果を出していた。(p.288)

☆見立容疑者はIQがMAXの145あったそうだ。
その頭脳と恐怖政治で関東連合を引っ張っていたという。




【アクションプラン】
・同じ著者の新刊 『破戒の連鎖 ~いびつな絆が生まれた時代』 を読みたい。




【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
関東連合について詳しく知りたい時に。

 
posted by macky at 23:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドキュメンタリー | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック