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2015年03月11日

これからの防災・減災がわかる本

これからの防災・減災がわかる本 (岩波ジュニア新書)
河田 惠昭
岩波書店
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これからの防災・減災がわかる本
河田惠昭/著 (岩波書店) 2008年
780円+税



【概要】
家で、学校で、外出先で、もし災害に遭ったら? 年々、大災害が増加し、被害も拡大しています。いつどこで災害に遭っても命と財産を守れる「減災」社会に変えていくにはどうしたらよいか。災害のメカニズムを知り、適切な危機管理能力を身につけ、みなさんが自分で考えて行動できるようになるための一冊。(「BOOK」データベースより)



【動機】
東日本大震災から4年。

地震などの災害に対する備えを日頃からやっておこうということで。



【所感】
ジュニア新書というだけあって、わからない語句も丁寧に解説していて読みやすい。



【抜粋】
●原子力施設については、1999年の東海村JOC事故が起きてずさんな実態が明らかになりました。何とバケツの中でウラン溶液を撹拌していたという信じられない話でした。(p.14)

☆バケツで撹拌なんてあったかなと思って調べてみたら、「被曝治療83日間の記録」というのが出てきた。凄まじい。


●同国で1970年に起こったサイクロン災害では、実に高潮で25万人、腸チフスやコレラなどの感染症で25万人が死亡しました。これがきっかけとなって、旧東西パキスタンの間で独立運動が勃発しました。被災した東パキスタン(現在のバングラデシュ)に対する西パキスタン(現在のパキスタン)の援助が不十分であったというわけです。(p.31)

☆災害がきっかけで国が分かれたのか。知らなかった。
宗教だけでまとまろうとした国の破綻」を見ると、もともとはインドとして一つだったところをイギリスが植民地支配する上で三つにわけたらしい。それまで反イスラムでインドを応援していたのに、ガンジーが反英を唱えて独立戦争を起こしたのがきっかけで、今度はイスラム側に回り、結果的に東ベンガル州(のちの東パキスタン、さらにのちにバングラデシュ)ができた。インドとパキスタンは核兵器を巡っていまだに争いが続いている。


●フィリピンのピナツボ火山噴火災害では、二十世紀最大の火山噴出物を記録し(約1億立方キロ)、その微細なエアロゾルが地球全体を覆ったために、1992年の夏は世界的に冷夏になったほどでした。(p.31)

☆そういえば、日本でも1993年は記録的な冷夏で米不足などが起きたが、それの原因がこれだったのか。
ちなみに、1994年以降は大規模な冷夏が無い。大規模な噴火が起きていないからだとも言われている。



●雨が降るメカニズムは単純です。 (中略) 気温が下がるとこの飽和蒸気圧が小さくなります。すると、上限の値を超えた分の水蒸気が液体、すなわち雨に変わります。
 これが大雨になるかどうかは、まず、暖かくて十分湿気を含んだ空気がどれくらい長期にわたって一定の方向から吹き続けるかによります。みなさんは「長崎は今日も雨だった」という歌謡曲をご存知でしょうか。この曲名はあながち嘘ではありません。 (中略)
 東シナ海を台風がゆっくりと北上していると想像してください。そうすると南の海上の温かくて湿った空気が暖気団となって台風の進行とともに、長崎県をめがけて吹き付けるようになります。長崎県は海岸近くまで急峻な山が迫っているところです。ですから、風速が大きければ暖気団はすぐに上昇して気温が下がり、東シナ海に面する長崎市や佐世保市が豪雨に見舞われる可能性が大きくなります。一方、風速が小さければ暖気団が山に衝突しても上昇速度が小さいため、なかなか気温が低くならず、内陸の諫早市上空付近まで達してから豪雨が降ります。(p.58)

☆そういえば以前、九州を一周したとき、長崎に入ると雨が降り出し、前も見えないくらいの豪雨になって、長崎を抜けて佐賀に入るとぴたりとやんだのを思い出した。



●万が一すでに浸水しているところに車で突っ込むと、30センチ以上の浸水深では乗用車は簡単に浮いてしまいます。道路上を水が流れていたら、人も車も流れと直角方向に避難することが基本です。(p.60)

☆よく言われるのが、マフラーが浸かったらアウト。
だいたい30センチくらいかも。



●台風は中心に向かって反時計方向に吹き込みますから、台風が対象とする地域の西側を通るほうが高潮が大きくなります。なぜなら、台風の東側では、進行速度が風速の増大に寄与するからです。たとえば、東京湾で大きな高潮が発生する場合は、台風が神奈川県を通過する場合に起こります。(p.101)

☆よく言われるように、台風の東側は風が強い。なので台風が自分が住んでいるところのどちら側を通るかはいつも注目している。東へどんどんそれていくと、全体的に被害は少ない。




●地震で停電した場合、プッシュホンタイプのデジタル電話はかからなくなります。しかも、携帯電話の中継基地のバッテリーは最長三時間しかもたないことがわかっています。そうなると、電話も使えなくなります。(p.117)

☆停電しても使えるということで最近、昔ながらの黒電話が注目されている。

ちなみに基地局のバッテリーは技術の進化で現在は24時間くらいはもつようになっているらしい。



●東南海、南海地震が起こって震度五弱程度以上の揺れが教室を襲ったとき、生徒は運動場に避難するように学校は指導しているのでしょうか。そこは津波が来ないところでしょうか。 避難のルールを作ったら、それを文化のレベルまで上げなければなりません。津波常襲地帯の三陸地方には「津波てんでんこ」という言い伝えがあります。津波が来るときには、誰のことも考えずすぐに逃げなさいという意味です。とても悲しい内容ですがこれは災害文化です。(p.215)

☆「津波てんでんこ」は、東日本大震災の時によく耳にした言葉だ。



●弱点やマイナスを見つけるために、災害のときは防災訓練を、受験勉強のときは模擬テストを受けるのです。テストは自分が何を理解していないかを教えてくれます。防災訓練も、失敗したら、なぜ失敗したのかを考えることが大切です。(p.224)

☆防災訓練の目的は、失敗することで何が足りないかがわかること。





【アクションプラン】
・『朽ちていった命―被曝治療83日間の記録』 を読んでみる。 →読了(150319)




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
防災について知りたいジュニアから適切な防災対策を施そうとする公共団体まで幅広く。

 
posted by macky at 23:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 災害・サバイバル | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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