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2015年08月17日

ドラッグ世代―薬物汚染と闘う夜回り先生

ドラッグ世代―薬物汚染と闘う夜回り先生
水谷 修
太陽企画出版
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ドラッグ世代―薬物汚染と闘う夜回り先生
水谷 修/著 (太陽企画出版) 1998年
1,400円+税



【概要】
 この六年、私にはたくさんのことがありました。本を次々と出版し、新聞やラジオ、テレビなどのマスコミで取り上げられるにつれて、日本各地の「今」に苦しみ、非行や犯罪、薬物乱用や自傷行為などに苦しむ数万人の子どもたちから救いを求める悲鳴が届きました。今は、ただその一つ一つの悲鳴と向き合いながら、その子どもたちの明日を拓こうと丁寧に生きています。
 そんな私が、行き詰まり悩み、苦しむときに必ず手にするのがこの本です。この本を読みなおすことで原点に回帰し、また新たな心で子どもたちと向き合っています。多くの人の目に触れることを心から祈っています。(著者からのコメント)


 テレビドラマ「夜回り先生」で脚光を浴びる水谷修氏が初めて世に問うた「幻の処女作」が、新装版として再びよみがえりました。ドラッグに蝕まれる「哀しき十代」「恐るべき十代」を赤裸裸に描くとともに、薬物汚染の歴史、薬物とは何か詳細に記述したこの本は、まさに「夜回り先生」水谷修氏の原点であり、その行動、考え方のすべてが詰まっています。 (出版社からのコメント)


1998年に発行した 『ドラッグ世代』 の本文の記述を一部改め、新装版として発行したものである。



【動機】
たまたま友人が読んでいたので。


【所感】
1998年なのでちょっと古いけど、ドラッグのことがよくわかる。




【抜粋】
●日本に流入する薬物の大半は、これらの国から、貨物船などで日本の近海に運ばれ、そこで漁船やクルーザーの暴力団関係者へと引き渡されている。これは、「沖渡し」と呼ばれる。海上にブイをつけて投棄し、それをあとで引き上げるという「瀬渡し」と呼ばれる手段をとることもある。(p.52)

☆「沖渡し」というのか。ちなみに覚せい剤のほとんどは暴力団が絡んでいるそうだ。



●末端の「売人」は、警察によって検挙されても、自分の「ネタや」やその上の暴力団との関係をなかなか自白しない。日本には、アメリカのように自白すれば罪が軽くなるという司法取引という制度がなく、自白してもしなくても、裁判所の判決にはそれほど大きな変化がないことが一因だろう。また、自白すれば、彼ら自身の身も危ない。(p.54)

☆なぜ日本は司法取引がタブーとされるのか、と思ったら、
近いうちに、日本でも導入されるようである。


司法取引2年以内に開始 可視化も導入、法改正案を閣議決定
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG12H4M_T10C15A3CR0000/
(2015/3/13 12:58 日経新聞)

 政府は13日の閣議で、他人の罪を明かせば見返りに刑事処分が軽くなる「司法取引」の新設や、取り調べの録音・録画(可視化)の義務化などを柱とする刑事関連法制の改正案を閣議決定した。今国会での成立を目指す。成立後は今夏にも公布され、3年以内に順次施行される。日本の刑事司法の大きな転換点となる。

 改正するのは刑事訴訟法や刑法、通信傍受法など。大阪地検の証拠改ざん事件などの反省を踏まえ、刑事司法制度全般の見直しを議論してきた法制審議会(法相の諮問機関)が昨年9月、法相に改革案を答申した。

 司法取引は逮捕・起訴された容疑者や被告が他人の犯罪を明かせば、検察が起訴を見送ったり、求刑を軽くしたりできる制度。汚職や詐欺、薬物事犯などが対象で、取引には弁護人の同意が必要だ。公布から2年以内に施行される。

 うそをついて他人に罪をなすりつける行為による冤罪(えんざい)を防ぐため、虚偽の供述をしたり、偽造証拠を出したりした場合は5年以下の懲役とした。

 取り調べ可視化は、殺人などの裁判員裁判対象事件と、検察の独自捜査事件が対象。全過程が記録され、取り調べに問題がなかったかなどの判断材料になる。暴力団が関係する事件など、取り調べを受ける人に危害が及ぶ恐れがある場合は記録しないこともできる。

 薬物事犯などに限られていた通信傍受は対象を拡大し、殺人や強盗、詐欺、児童買春などを加える。捜査当局は、振り込め詐欺など組織的犯罪の捜査に役立つと期待している。

 このほか弁護側の請求に応じて検察の保管証拠の一覧表を交付することを義務付けるほか、犯人蔵匿罪や証拠隠滅罪などの法定刑も引き上げる。


●市販されている咳止めの薬や一部の風邪薬にも微量ながら、コデインという麻薬系の薬物が含まれており、その大量使用は、薬物依存を引き起こす。また、医者が処方する睡眠薬は、それ自体が立派な薬物である。(p.114)

☆そういえば、咳止めには麻薬と同じ成分が入っていると聞いて気持ち悪くなってそれ以降全く飲まなくなった。



麻薬の魔手 - 五つの心
http://blog.goo.ne.jp/tatara3choume/e/cc64fdb8e49a83720c942482f1446287

こちらでドラッグについて簡単にまとめられていた。


 実は日本は覚醒剤、発祥の国である。
 一八八五年、日本の薬学の父といわれる永井長義(ながいながよし)博士は、まず麻黄(まおう)という植物からエフェドリンを発見した。
 これには咳を抑える作用があって、現在でも市販の風邪薬に配合されている。スポーツ選手が試合の前にうっかり市販の風邪薬を飲んで、ドーピング検査に引っかかるのは、このエフェドリンのせいである。
 翌年、アメリカでエフェドリンからアンフェタミンとアンフェタミンが合成され、一方、永井博士はエフェドリンからメタンフェタミンを合成した。このアンフェタミンとメタンフェタミンが覚せい剤である。



ウィキペディアによると、1887年にドイツでエフェドリンからアンフェタミンが合成されたと書かれている。

1885年、長井長義が麻黄からエフェドリンの抽出に成功。1887年にエフェドリンからドイツでアンフェタミンが合成され、1893年、長井と三浦謹之助によってエフェドリンからメタンフェタミンが合成された。1919年、緒方章がメタンフェタミン(ヒロポン)の結晶化に成功している。




【ドラッグ・麻薬・覚せい剤・噂】これじゃトリップできない!身近な偽合法ドラッグ情報 - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2137490369944326401

同じ咳止めでもエフェドリンはアッパー系で、コデインはダウナー系だそうだ。こちらはアヘン由来の成分で、モルヒネの兄弟。

どっちにしても麻薬成分が入っているのなら気軽に手を出さない方がよさそうだ。




●興奮剤系薬物といえば、覚せい剤とコカインをあげることができる。覚せい剤は、メタンフェタミンの成分を含む薬物の法律上の総称である。若者には「S」あるいは「スピード」とも呼ばれている。粉末や「クリスタル」と呼ばれる決勝で、「パケ」というビニールの小袋に入れて売買される。
 また近年、「金魚」と呼ばれる新たな覚せい剤が出回り始めている。覚せい剤を溶液に溶いて弁当についている金魚型のしょう油を入れる透明な容器につめて売買することから、この名がついたようだ。ジュースなどの飲み物に混ぜて引用するという。

・・・(中略)・・・

また、食欲を減退させることから、「やせ薬」として一部の女子高校生にも汚染が広がっている。(p.132-133)


☆「やせ薬」だよと言えば簡単に騙されるそうなので、まずはそういう知識を身につけないといけない。覚せい剤は、メタンフェタミンの成分を含む薬物の法律上の総称というのは知らなかった。覚せい剤というものがあるのかと思ってた。うつ病の時などに処方される薬が覚せい剤に近いというのを聞いたことがあるが、覚せい剤そのものを処方されていたのか。



●みなさんは、「コカコーラ」という清涼飲料水を飲んだことがあるだろう。「コカコーラ」は19世紀の終りにアメリカで作られ、爆発的に広まった。その理由は、成分として、コカインを微量に含ませてあったためであるといわれている。「コカコーラ」の「コカ」は、コカインのことである。しかし、コカインの依存性が問題となり、今世紀になるとすぐにコカイン使用をやめた。(p.135)

☆「コカコーラ」の「コカ」は、コカインのこと。冗談でよくそういう話はあったけど、事実だったのか。



●最初は、シンナーをドリンク剤のオロナミンCの容器に移して、1本を2,500円程度で密売した。そのため、シンナーは、当時「オロナミンC」と呼ばれた。商品イメージの悪化を危惧した、オロナミンCの製造元である大塚製薬が、そのキャップを、再使用できるスクリューキャップから、一度開けたら二度と閉められないプルオフキャップに替えてからは、「赤まむし」というドリンク剤が、その密売に使われるようになった。(p.152)

☆プルオフキャップに変わった理由がそんな理由だったとは。。。






【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
ドラッグのことを知りたい時に。

 
posted by macky at 21:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | ドキュメンタリー | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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