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2015年08月25日

水木しげるの遠野物語

水木しげるの遠野物語 (ビッグコミックススペシャル)
水木 しげる
小学館
売り上げランキング: 10,160


水木しげるの遠野物語
水木しげる/著 (小学館) 2010年 
1,238円+税



【概要】
水木しげるがついに妖怪から神の世界へ突入。日本全国で恐れられ敬われてきた神様たちを、百の画と物語で描き出す。(「BOOK」データベースより)


天狗、河童、座敷童子などおなじみの妖怪が登場する。


柳田國男の「遠野物語」が発表されたのが1910年なので、
ちょうど100年を記念して出版されたものと思われる。


芥川龍之介は「遠野物語」を購入した当時19歳であったが、親友に宛てた書簡に「此頃柳田國男氏の遠野語と云ふをよみ大へん面白く感じ候」と書き綴っているらしい。




【動機】
水木サンの本を乱読中。



【所感】
マンガなので読みやすい。

水木サン本人がマンガに登場してきて、感想を述べたりしている。





【抜粋】
●ちなみに遠野の語り部は、現在25人ぐらい。少なくとも6か所で実演が聞けますが、中では駅の観光案内所が一番お得かもしれません。無料だし人が集まったところで随時話が始まるので、小グループには便利です。(p.57)

☆語り部ってまだいるのか。生で聴いてみたい。




●大きな家を持つ旧家で、もし障害のある子供が生まれたら、人前には出さず家の中で育てていたかもしれません。このことが伝説の元になっているとも言われますし、一方、飢饉の際に生まれてきた子供を、育てていく余裕がなくて残念ながら間引かざるを得ない場合、子どもは墓ではなく土間や台所に埋める風習があったことから、いないはずの子供=ザシキワラシの目撃談が生まれたとも考えられます。(p.58)


☆河童や座敷わらしについて調べてみた。

座敷わらしの正体 - とりあえず俺と踊ろう
http://psichiatra.blogspot.jp/2012/01/blog-post_6063.html


川に捨てられた子供が河童になったり、
ダウン症などの障害児が座敷わらしだったというと説得力がある。




●南部藩(盛岡・遠野)に多い「曲がり家」は、江戸時代にその建築様式が完成しました。曲がり家とは、遠野・盛岡地方に特有の、上から見てL字型に曲がった茅葺屋根の家で、簡単に言うと住居と馬小屋を直角に組み合わせたものです。この家畜と人間が一つ屋根の下に住む生活スタイルは、イエメンなど砂漠の民(定住化した遊牧民)、南イタリア(季節放牧)の集落などでも見られる生活様式です。しかし、放牧になじみが薄い日本で、とくに現代人からみると、人と馬が一つ屋根の下に同居しながら、トイレと浴場は外にあるという形は、一種異様です。

・・・(中略)・・・

馬を大事にするあまり、娘と馬が交接してしまう異類婚姻譚は、この「曲がり家」という設定があってこそなおさら説得力を増すわけです。(p.160)


☆母屋と厩(馬屋)がL字形に一体化していることから、「曲がり家」と呼ばれるそうだ。




●76話。長者屋敷のあたりの糠森という山の中で木の下を一所懸命掘っている男がいる。

「アンタ 何してるの?」


「ここに黄金が埋まってると聞いたもんだからね。

おっと、横取りはやめてくれよな」


「水木サンには必要ないね。

キタローが巨万の富を運んでくれたからね」(p.175)


☆キタローが巨万の富を運んでくれたっていう表現がいいなぁ。
まさにその通りだ。





【アクションプラン】
・原典( 『遠野物語―付・遠野物語拾遺』 ) を読んでみたい。




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
遠野物語の入門書として。

 
posted by macky at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・コミックス | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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