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2015年08月31日

子どもの教養の育て方

子どもの教養の育て方
佐藤 優 井戸 まさえ
東洋経済新報社
売り上げランキング: 217,696


子どもの教養の育て方
佐藤 優、井戸まさえ/著 (東洋経済新報社) 2012年
1,400円+税



【概要】
頭のいい子、勉強のできる子、やさしくしっかりした子はこうして育つ! 佐藤優初の子育て教育本。(「BOOK」データベースより)


出版社は「会社四季報」で有名な東洋経済新報社。
元代議士の井戸まさえさんはここの元社員だったようだ。




【動機】
本屋で目についたので。



【所感】
佐藤さんは教育論を語らせても一級品だということがわかる。



【抜粋】
井戸 よくある「漫画で学ぶ歴史」などはどうですか?

佐藤 ・・・(中略)・・・中公文庫の「マンガ日本の古典」シリーズで、たとえば水木しげるの 『今昔物語』 とか、さいとう・たかをの 『太平記』 などはいいと思います。水木しげるさんはちょっとエロティックなものも入っているけれども、 『今昔物語』 の解釈については非常によくできていると思う。漫画も物によるということです。(p.45)

☆たまたま水木さんの本を乱読中なので次に読んでみよう。



●アマゾンのキンドルやソニーのリーダー、楽天のコボ・タッチのような電子ペーパーを用いたものがおすすめですね。電子ペーパーは発光しないから目にやさしい。iPadは発光体なので、あまりおすすめしたくない。(p.67-68)

☆そういえば、iPhoneとかずっと見ていると目が痛くなるから長時間読むには適していない気がする。



●本をよく読ませ、文を書かせることです。そのとき、漠然と書かせない。 (中略) 必ず具体的な「課題」を与えて読ませるといい
・・・(中略)・・・
必ず具体的な質問の形で課題やテーマを与える。(p.76)

☆読書感想文で、何でもいいから書けというのはよくない。テーマが大事。このブログの【動機】がテーマが当たるのかも。
「本屋で目についたので」というのは直接的な動機だけど、何のためにアンテナを貼ってたのかという所まで掘り下げていってテーマとしたい。




●講談社学術文庫から出ている、澤田昭夫さんの 『論文の書き方』 という本があります。僕はそれを読んで、起承転結は使ってはいけないということをはじめて知りました。この本は、物の見方、考え方、表現の仕方についてのとても優れた教科書だと思います。(p.78)

☆一度読んでみたい。「天声人語」は起承転結になっているのでよくない。「転」が要らない。論理的な文章では起承転結は使ってはいけない。起承転結は文学的な世界を描くための技法である。



●高学年以降になってから「聞く力」を育てるには、ラジオに親しませることだと思います。テレビではなくラジオです。番組や内容は何でもいい。 (中略) 野球中継や相撲中継を含め、ラジオに慣れさせるというのはいいかもしれない。(p.82-83)

☆ラジオってそういえばあまり聞かないな。たまには付けてみよう。



●微分法について知っておくと変化に対して強くなり、積分法について知っておくと歴史に対して強くなります。微分は先読み、積分は歴史です。(p.132)

☆微分や積分の問題が解けることよりも、その本質を理解しておきたい。


●ユング系というのは、むしろ自分の心の中の底まで行くと、そこで立ち直る原理があると説く。だからつらいときに読む本ですよ。それに対して、精神鑑定のフロイト系の人は、脳の分泌の問題だから、薬を飲めという話になる。
・・・(中略)・・・
要するに、脳の分泌の問題として、うつの問題を考えていくんですね。そうすると、分泌を抑えるための薬を飲ませる、あるいはある種の分泌を促進するための薬を飲ませるという機械論的なアプローチになっていくのです。(p.183-205)

☆ユングとフロイトの違いを分かりやすく説明している。
関西系のユングに対して、関東系のフロイト。



●インテリになるため、教養をつけるためには、2つの道があると思います。
 ひとつは学術です。論理によって自分の置かれている社会的な位置を知って、言語化していくことです。
 もうひとつは、小説によって、自分の社会的に置かれている位置を感情で追体験することです。だから、小説は教養の役に立つんです。(p.244)

☆小説は楽しむだけじゃなくて、教養の役にも立つらしい。小説は近代のもののほうがいい。近代より前には小説は無くて、あったのは物語だそうだ。共有の意識を持たせることが大事。



●佐藤さんと子育ての話をすると、ときには懺悔、ときにはカウンセリングを受けているような気分になります。しかしそれは、「癒し」ともどこか違う、たとえていうなら「脳が喜ぶ」という不思議な感覚なのです。(p.247「おわりに」より)

☆直接話さなくても、佐藤さんの本を読んでいるだけで、「脳が喜ぶ」という不思議な感覚を味わえる。



●Q08 英語以外で、早くから身につけておいたほうがいい外国語はありますか?

佐藤 ・・・(中略)・・・大学に入ってからは、2通りの考え方があります。
 ひとつは「教養のための外国語」で、ギリシア語、ラテン語、漢文、サンスクリット語、ドイツ語です。ドイツ語は国際社会に出てくるドイツ人は全員、英語が話せるので、ビジネスでは必要ありません。
・・・(中略)・・・
 2つめは「実用のための外国語」で、英語以外では、中国語、韓国語、ロシア語、ポルトガル語(厳密にいうとブラジルポルトガル語)、スペイン語、アラビア語、フランス語です。フランス人は外国語が苦手だし、アフリカで仕事をするときには必要になります。
 そしてこの中から、ロシア語を含む隣国の言葉がどれかひとつできると、将来生きていくためのビジネスにつながってきます。これらの国の人たちは、基本的には英語が苦手ですから。(p.258)


☆ドイツ語はビジネスでは必要ないというのはなるほどと思った。
外国語の位置づけが明確になされていて選ぶ時の参考になる。




●Q37 教養の基礎として、美術や音楽に子どものころから触れさせるのはいかがですか?

佐藤 美術や音楽に触れさせるのは、教養の基礎としても文句なしにいいことです。ヨーロッパでは古来、リベラル・アーツとして、論理学や修辞学と並んで音楽があるわけですから。(p.272)


☆リベラル・アーツについて調べてみた。

リベラル・アーツ(英: liberal arts)とは、
ギリシャ・ローマ時代に理念的な源流を持ち、ヨーロッパの大学制度において中世以降、19世紀後半や20世紀まで、人が持つ必要がある技芸(実践的な知識・学問)の基本と見なされた自由七科のことである。具体的には文法学・修辞学・論理学の3学、および算術・幾何(幾何学、図形の学問)・天文学(円運動についての学問、現在の地理学にも近い)・音楽(ここでいう音楽は現代の定義の音楽とは異なる)の4科のこと。
最近では、そうした伝統的な科目群の位置づけや内容に現代的な学問の成果を加え、やはり大学で誰もが身に付けるべき基礎教養的科目だと見なした一定の科目群に与えられた名称で、より具体的には学士課程における基礎分野 (disciplines) のことを意味する。この現代的な分類では、人文科学、自然科学、社会科学、及びそれぞれの一部とみなされる内容が包括されることになる。






【アクションプラン】
・水木しげるの 『今昔物語』 を読む。 →読了(150911)


・この本で紹介されている本をいくつか読んでみたい。

・映画「八日目の蝉」をもう一度観てから本書を再読してみたい。



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
現在、子育てをしている人に。

 
posted by macky at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書術 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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