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2015年09月11日

今昔物語―マンガ日本の古典

今昔物語(上)―マンガ日本の古典 (8) 中公文庫
水木 しげる
中央公論新社
売り上げランキング: 33,645


今昔物語
水木しげる/著 (中央公論新社) 1999年 (単行本は1995年)
590円+税



【概要】
「今ハ昔…」で語り出される一千余話を収めた日本最大の説話集。今も昔も変わらない人間の欲望を活写し、芥川龍之介の小説『薮の中』『鼻』をはじめ、映画、劇画にも多く取り上げられた、面白うて、やがて恐しき物語の数数。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。(「BOOK」データベースより)



【動機】
佐藤 優、井戸まさえ/著 『子どもの教養の育て方』 で紹介されていたので。



【所感】
1話1話がとてもよくできていておもしろい。

今昔物語ってこういう話だったのか。




【抜粋】
●今は昔、今日の都に名だたる陰陽師が住んでいた。

その技量は市の賀茂忠行をしのぐほどだともいわれ、

またその超人ぶりから狐の子であるとも噂された。(p.28)


☆安倍晴明伝も載っている。

この部分だけ抜粋した晴明神社発行の特別小冊子もある。




●一説によると晴明は12の式神を使っていたが、

いずれも醜悪で妻が嫌がるため

彼らを京の一条の反橋の下に居らせ

用のあるときに呼び出していたといわれる。(p.58)


☆一条戻橋は死者が蘇る橋として有名。


紀州熊野で修行していた浄蔵のもとへ父が危篤だという知らせが届く。

急ぎ都へ向かった浄蔵は、この橋にさしかかったところで葬列に出会う。

父の臨終に間に合わなかった事をさとった浄蔵は、父に一目会いたいという一心で祈ると法力がとどき、
父は一時的に冥府からこの世へ戻ることを許されたという。



晴明神社に行くと昔の一条戻橋を実際の部材を使って再現したミニチュアがある。



ちなみに、千利休の首が梟首されたのも一条戻橋。

晴明神社には千利休の屋敷もあったそうで、

最後の一服を、境内の晴明井(井戸)の水で点てたという。





【Amazonレビューより】
・漫画家と原作の幸福な出会い!ファンなら是非!  2011/6/9
古典を読み易くしたマンガと言うのは良くあるが、多くは漫画家のネームバリューに頼りお茶を濁しただけに過ぎない。たいてい読んでガッカリするのだがこの作品は違う。水木先生が原作を自分の物にして生き生きと描いているのでオリジナル作品の様に楽しめる。ストーリーを単になぞるのではなくきちんと消化し愛情を持って取り組んでいると見受ける。

確かに「ゲゲゲの鬼太郎」しか読でない人にとってはエッチな話が多く面食らうのは判るが、数多く水木作品に触れている人なら違和感は無いはずだ。子供に見せられないと言うより、このおかしさや悲しさは子供には理解できないだろうと考えるべきだ。またエッチと言っても成人マンガのそれとは意味合が全く異なる。

色と欲まみれで愚かな人間の性が生み出す奇妙な話やこの世あの世の不思議の数々。今日に通じるテーマは古さを感じず古典と思えないし、さすが古典として残る作品とも言える。これは間違いなく漫画家と原作の幸福な出会いの賜物であり、この組み合わせの企画者を賞賛したい。でも本当の所は水木先生と今昔物語が引寄せ合ったに違いないなどと想像するのだが。

上巻・下巻ともに読み応え充分。エッチさも大きな差は無い。「安倍晴明」が出てくる下巻がより真骨頂を味わえる。(Wさん)





【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
水木サンのファンなら是非。
子ども向きとはいえない。

 
posted by macky at 23:42 | Comment(1) | TrackBack(0) | 古典 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今夜9時からテレビ朝日でドラマスペシャル「陰陽師」 をやるみたいなので見てみよう。
Posted by macky at 2015年09月13日 13:08
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