TOP体験記・手記 >たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い

2015年11月12日

たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い

たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い
佐野三治/著 (新潮社) 1995年 (単行本は 1994年)
440円+税


【動機】
安保 徹、石原結實/著 『ガンが逃げ出す生き方』 で紹介されていたので。




【所感】
最初読んでいると、ドジッ子集団のドダバタ劇のような感じがした。

あっさりと大事な荷物を失ったり、まるでコントのようだ。

冒険者というより、大学生がノリで大会に出てるような感じ。

危機意識がなさすぎてもどかしい。

それがだんだんと死への恐怖が迫ってくるにつれて

サバイバルっぽくなっていく。


ただ1人生き残った著書が27日間の漂流生活を描いた貴重な手記である。



一人、また一人と死んでいくが、
悲しさよりも、居住スペースが広がるという喜びが隠し切れない。まさに極限状態だ。




【概要】
突然の転覆、直面する仲間たちの死、そして27日間にわたる漂流とたった一人の生還――海をめぐる生と死の壮絶な物語。
1992年12月29日午後8時ころ、小笠原諸島父島沖で、暴風雨のために外洋ヨットレースに参加していた「たか号」が突然転覆してしまった。
巨大な崩れ波だった。
その事故で艇長も遭難死してしまう。
残された6名は、救命ボートに乗り移り、あてどない漂流がはじまる。
カツオドリを捕まえて食べたりしたが、クルーは次々に衰弱して、1人また1人と死んでしまう。
直面する死との壮絶な闘い。

27日間にわたるこの悲壮な記録は、たった一人生きて還ってきた者として、
海に眠る仲間たちのためにすべてを書き綴った鎮魂の記録でもある。
つい最近、同じ海で九死に一生を得た、ジャーナリストの辛坊治郎氏が解説を綴る。

目次
第1部 蒼白き海―出航から転覆まで(救出
出航まで
出航
転覆)
第2部 彷徨えるいかだ―漂流二十七日(オレンジ色の世界
水葬
孤独の夜
羽田の灯)
第3部 心の漂流―癒される日々(天使からの手紙
救急病棟の人々
喪の家族を訪ねて)(Amazonより)



たった一人の生還―「たか号」漂流二十七日間の闘い (新潮文庫)
佐野 三治
新潮社
売り上げランキング: 332,928




【抜粋】
●夜、星が見える時は、入口を開け、私たちは星を見て気分を紛らわせた。人工衛星がよく見え、三等星ぐらいの明るさで、ゆっくりと天空を横ぎっていく。(p.128)

☆え、人工衛星って肉眼で見えるのか。


質問5-7)人工衛星は肉眼でも見えるの? - 自然科学研究機構 国立天文台
http://www.nao.ac.jp/faq/a0507.html

日の入り後・日の出前の数時間、注意して空を眺めていると、星々の間をゆっくり移動していく小さな点を見ることがあります。またときには薄明の空に、明るい光が移動していくのを見ることがあります。このようなもののうちのいくつかは人工衛星です。


あっ、「あれ、なんだろう・・・飛行機かなぁ。なんか違うような気がする」って思ってたのは、ひょっとしたら人工衛星かも。



●この日の夜中、自分の小便を飲んですぐ、飛魚を食ったせいか、急に腹がグルグルと鳴り、具合がおかしくなった。そして、ひどい下痢をした。(p.167)

☆さくらももこさんがその著書で飲尿を試したら下痢になってその後健康になったという話を書いていたが、
小便を飲んだせいで下痢になったのかな、と思ったが、飛魚を生で食べておなかを壊しただけかもしれない。



●「下痢になると、体力が消耗してしまうな、あんまり濃い小便は飲まない方がいいのかな」といったことを考えていた。自分の靴下で尻を拭いた。
 しかし、下痢をして腹の具合はよくなった。
 高瀬が逝って、すでに小便はかなり恒常的に飲んでいた。(p.167)

☆いつも飲んでいたというから違うのかな。でも、濃いということが原因かもしれぬ。



●亡くなった方々も、皆さんスポーツマンで元気な方々だったわけだけど、脱水のダメージが佐野さんより強かったのではないか。
 人間は、ある程度までは栄養がとれなくても脂肪や筋肉をエネルギーに変えることができる。けれども、水は常に補ってやらないとすぐまいってしまう。水というのは人間が生きていく上で最も大切な因子なんだよ。(p.207)

☆6人のうちなぜ1人だけが生き残ったのか。

著者には生き残りたいという執念はあまり感じられなかった。
雨水を溜めようともしないし、せっかく捕まえた鳥も捨ててしまう。
たまたまほかの仲間よりも体力(免疫力)があったのだろうか。



●そんな自分に大きな影響を大きな影響を与えてくれたのは松田宏也さんという方の話だった。入院中に副看護部長の嶋崎千尋さんから、これがもし読めればと本を一冊貸していただいていた。松田宏也著 『ミニヤコンカ奇跡の生還』(山と渓谷社)。ヒマラヤの山中で遭難し、仲間を失い、私と同じようにたった一人で何日間か生き延び生還されたという手記だった。自分と同様の体験をした人の書いたものという思いもあり、入院中一気に読んだ。 (p.236)

☆読んでみたい。




【アクションプラン】
・松田宏也 『ミニヤコンカ奇跡の生還』 を読む。

・壮絶な体験記や実体験をもとにした小説は後で書こうと思わず、なるべく記憶が鮮明なうちに書き記しておく。

・サバイバル術について考える。

「イザという時に飲み水を確保するための方法まとめ」
http://matome.naver.jp/odai/2133440833162534901

海水から真水を作るにはやはり火が必要か。
何か方法が無いものか。

海水が飲めればいいんだけど・・・


「渇きに苦しむときなぜ海水を飲んではいけないのか」
http://www.geocities.jp/t_hashimotoodawara/salt6/salt6-00-02.html

海水は絶対に飲んではいけない。


「海で漂流した時に助かる確率を上げる方法」
http://oyakudati-jyouhou.seesaa.net/article/309887872.html

ここには海水を飲んでもいいと書いている。
しかも最初から飲むべきだと。


どちらが正しいのか。
ウィキペディアによると、

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%AB

呼吸・水分・食物の順に重要性を説いた「3・3・3の法則(“3分・3日・3週間”の略)」というものがある。 (中略)


水が補給できなければ、人間は3日で死亡するとされている。一般的には成人男子で1日1リットル以上(健康に活動するためには2リットル以上)の水を必要とする。
なお海水は飲んではならない。飲むと、塩分を尿として体外に排泄するために、飲んだ海水の量よりも更に多くの水を必要とするため。水分を摂取しなければ必ず死に至るという極限状況ならば、1日500ミリリットル以下に限って海水を飲むことは止むを得ない。
血液や尿も海水同様であり、飲んではならない。


☆500ミリリットル以下としている。死ぬくらいなら飲めということか。

本書でもほとんどの人が水が完全に無くなってから3日以内に亡くなっている。




【Amazonレビューより】
・救命筏の中の描写は壮絶 03/4/27
91年12月29日ヨットたか号が沈没、27日間漂流。その前後の日々をつづった記録。メンバーの足りないヨットに急遽乗り込むことになった著者。クルーも船も初めて、また社会人で忙しいために船も急ごしらえという、悪い予感のする導入部。沈没はあっという間だが、ライフラフト(救命筏)に乗り込んでからが壮絶。仲間が死んでいく様は目頭が熱くなった。著者のラフトを発見してくれなかった自衛隊と海上保安庁への恨みも深い。「海上保安庁に助けられると、説教されるだけだよ。でもアメリカのネイビーだったら勇者として、きっと我々をたたえてくれるぜ」(p124)という会話も出ている。著者のラフトで見聞きした幻覚幻聴の中で印象的だったのは空中に浮遊しクラシックの大音響が聞こえたという体験だ。ゴムシート一!枚下は大海という生活を続ければやっぱりこういう精神状態というのが訪れるのだ、と妙に納得してしまう。評価を星五つにしなかったのは導入部で乗り込む仲間の人物描写がほとんどないため。それがあればもっと感情移入できたと思う。陸の他人がどうこういうべき事ではないが。(Gさん)



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
生死を賭けたリアルなサバイバルに興味がある人に。




■関連記事
太陽熱を利用して真水を得る方法

 
posted by macky at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 体験記・手記 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック