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2016年01月07日

水木しげるの古代出雲

水木しげるの古代出雲 (怪BOOKS)

水木しげるの古代出雲 (怪BOOKS)
水木しげる/著 (角川書店) 2012年


【概要】
水木しげるが描く日本神話の世界。


【動機】
出雲にゆかりのある水木さんならではの日本神話に興味をもったので。
ちなみに今年は「古事記」編纂1300年である。


【所感】
日本の神話は以前読んだことがあったんだけどだいぶ忘れていた。
簡単におさらいしておこう。


黄泉の国(根の国)でイザナミの変わり果てた姿を見たイザナギは
死の穢れを祓うために全身を洗い清める。

左目を洗うとアマテラスが、
右目を洗うとツクヨミが。
最後に鼻を洗うとスサノオが生まれた。

アマテラスは高天原を。
ツクヨミは夜の国を。
そしてスサノオは海原を治めることになった。

しかしスサノオは泣いてばかりで一向に治めようとせず、追い出されてしまった。
スサノオはアマテラスに別れを告げるために高天原へ向かう。

アマテラスは弟・スサノオの乱暴振りを恐れて天岩戸に身を隠す。
世界は真っ暗闇に。
アメノウズメの踊りでアマテラスが出てくると
世界は再び明るさを取り戻した。

だが、スサノオはアマテラスからも追放され、地上に降り立った。
その地が出雲である。


出雲でヤマタノオロチを退治したスサノオは
この土地の支配者だと認められる。
スサノオは諸小国を統合していった。
これが「葦原の中つ国」である。


スサノオから六代目、ヤツカミズオミヅヌ(すごい名前!)の
孫がオオニクヌシ(大国主神)である。
(『日本書紀』ではスサノオの子)


 大黒様のいうとおり きれいな水に身を洗い〜
 ガマの穂綿にくるまれば うさぎはもとのしろうさぎ

という歌もあるように、ウサギを助けたりした。
ちなみに大国主神と大黒様は同一神とされる。

うさぎを助けたことでヤガミヒメと結婚することができた。
ヤガミヒメを狙っていた八十神たちに命を狙われる。

オオクニヌシはスサノオのいる根之堅州国(根の国)に逃げこむ。
スサノオはオオクニヌシが醜男なので殺そうとする。

そこから逃げ出したオオクニヌシは、
スサノオの娘スセリビメを正妻とし、出雲の王になった。
それから領土を広げながら次々と子孫を増やしていった。


ある日突然西の方から船団が。
新羅の皇子アメノヒボコである。
朝鮮半島内では戦乱が多かったので、ヒボコ軍は巧みな戦術を身に付けていた。
出雲軍は退却に次ぐ退却で、播磨、吉備と失っていった。

そんなとき、高天原のアマテラスは、
葦原の中つ国を治めるのは我々だとばかりに次々と使者を立てるが、
みんなオオクニヌシに丸めこまれてしまう。

アメノホヒ(天穂日命)は三年経っても帰ってこなかった。

最終的に、タケミカヅチが国譲りを迫り、強引に奪い取った。
出雲族は戦いに敗れ、オオクニヌシは神殿を造ることを条件に国を譲った。
そして黄泉の国へと退隠し、霊界のみを治めることになる。

さて、無事平定した葦原の中つ国を誰が治めるのか。

アマテラスは、ニニギノミコトをその役にあてた。
ニニギノミコトは三種の神器(八咫の鏡・八尺瓊の勾玉・草薙の剣)を与えられ、日向の高千穂に降り立った。
いわゆる天孫降臨である。このときに先導していたのがサルタヒコ。


国譲りのときの約束により、のちの垂仁天皇のときに出雲大社が造営された。
大和政権はアメノホヒとその子孫に永久に宮司になることを命じた。
すなわち出雲国造に任命したわけだが、
それは現在まで続いていて、現在の出雲大社も、アメノホヒの子孫が斎主となっている。
国造の家系は、天皇家と並んで日本最古の家系である。
ちなみに、南北朝時代に千家氏(せんげし=現在の出雲大社の宮司)と北島氏に分かれ、
それぞれが出雲国造(いずもこくそう)を名乗っていた。



神話の世界と現実の歴史が、混ざり合って接していくのがおもしろいところである。

ところどころ謎な部分や展開がよくわからないところがあるが、一つ言える事は、
オオクニヌシは古代日本の主であったということだ。


大黒さまは誰だろう 大国主のみこととて
国をひらきて 世の人を・・・




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
日本の神話をマンガでさらっと学びたい人に。





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(121221 読了)
posted by macky at 21:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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