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2016年01月10日

ねぼけ人生

ねぼけ人生 (ちくま文庫)

ねぼけ人生 (ちくま文庫)
水木しげる/著 (ちくま文庫) 1999年新装 (単行本は1982年、1986年に文庫化)


【概要】
水木サンの自伝。出生から現在までよくまとまっている。


【動機】
水木サンの著書を乱読中。


【抜粋】
●そのうち、年齢も二十歳に近づき、戦争もきびしくなってきた。いつ召集になるかもしれない。そんな時、河合栄治郎編「学生と読書」という本に、エッケルマンの「ゲエテとの対話」という本が必読書としてあげられているのを知った。岩波文庫のこの本を買って読んでみると、はなはだ親しみやすく、人間とはこういうものであろうという感じがする。・・・(中略)・・・後に軍隊に入る時も、岩波文庫で上中下三冊を雑嚢に入れて南方まで持っていった。(p.76)

☆水木サンが「ゲーテとの対話」を愛読書としていたのはよく知られているが、そのきっかけとなった部分が描かれている。「ファウスト」は何回くりかえしてみてもわからなかったという。


●ところが、第二作、第三作を持っていくにつれて、林社長は払いを滞らせるようになった。昭和二十六年頃の二百円といえば、やっと一日の日当で、一巻描き上げるのには二日か三日かかる。その上、払いが遅れるのではたまらない。(p.151)

☆今の価値に直すとしたら、20〜40倍くらいくらいかな。


●僕は、ここで、「東真一郎」というペンネームで一冊やることになった。(p.170)

☆こういうペンネームも使っていたとは知らなかった。売れないときはいろんなペンネームを使い分けるものだ。



●東考社で、僕は好きなようにやっていいと言われ、僕や桜井氏を苦しめている貧乏を打ち砕く魔法の話を考えた。セリグマンの「魔法」(平凡社)を読んでいると、中に、ものすごくたくさんの魔法の話が出てくる。ああ、昔から、人間は、幸福になるために、こんなにたくさんの魔法を考えていたのだなと思い、この本とゲーテの「ファウスト」をヒントに、ノート二冊分のストーリーを作って「悪魔くん」を開始した。(p.199)

☆代表作「悪魔くん」はゲーテの「ファウスト」などが元になってたのか。




【所感】
コンパクトにまとまっていてわかりやすかった。
文章なので、マンガでは分かりにくかった部分もしっかり補充されている。


多忙時代の水木サンってどういう生活をしてるんだろうって思っていたら、
とある日の一日が紹介されていた。

4:00 就寝

9:00 起床(5h)
    ネーム(セリフ)修正、仕上げなど

10:00 〆切 原稿渡す
     食事しようとしたら来客
 
15:00 やっと食事にありつける
     次の原稿に取り掛かる

19:00 次の〆切。原稿を渡して、もう一つ〆切があるのを思い出す。

23:00 もう一つの〆切
     何もできてないので外に散歩。
     畑で野グソしたり、警察に職務質問されたり...




【アクションプラン】
・『悪魔くん』 を読む。

・ゲーテ 『ファウスト』 を読む。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
水木サンの自伝としては一番よくまとまっている気がする。



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(130227 読了)
posted by macky at 19:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 体験記・手記 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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