TOPビジネス書 >戦略がすべて

2016年10月23日

戦略がすべて

戦略がすべて (新潮新書)
瀧本哲史/著 (新潮社) 2015年
780円+税


【動機】
タイトルに惹かれて。


【所感】
ゲームの世界では、戦士や魔法使い、僧侶などをうまく使って戦っていくが、現実世界では、教育によって画一化されたバランスのいい人材ばかりが生み出される。ドラクエで戦士ばかり集めるとクリアが大変だ。でも現実世界では何の疑いもなく戦士ばかり集めようとしている。

Amazonを見てみると、勘違いしたようなレビューが多いが、
本書は「戦略のすべて」ではなく、「戦略がすべて」である。

戦略が一番大事だと言っているのである。


決められたルールの中で戦い、なんとかして勝とうとするのが戦術で
自分の強みを生かしてルール自体を変えればいいというのが戦略。


第2章から6章まではちょっと退屈だったが、7章は著者のメッセージが凝縮されていておもしろかった。




【概要】
この資本主義社会を「攻略」せよ。
ベストセラー 『僕は君たちに武器を配りたい』 著者が導く24の「必勝パターン」

ビジネス市場、芸能界、労働市場、教育現場、国家事業、ネット社会……
どの世界にも各々の「ルール」があり、成功の「方程式」が存在する。
ムダな努力を重ねて肩を落とす前に、「戦略」を手に入れて世界をコントロールする側に立て。
『僕は君たちに武器を配りたい』 がベストセラーとなった稀代の戦略家が、
AKB48からオリンピック、就職活動、地方創生、炎上商法まで社会の諸問題を緻密に分析。
日本人が取るべき選択を示唆した現在社会の「勝者の書」。


I ヒットコンテンツには「仕掛け」がある
II 労働市場でバカは「評価」されない
III「革新」なきプロジェクトは報われない
IV.情報に潜む「企み」を見抜け
V 人間の「価値」は教育で決まる
VI 政治は社会を動かす「ゲーム」だ
VII 「戦略」を持てない日本人のために


戦略がすべて (新潮新書)
瀧本 哲史
新潮社
売り上げランキング: 14,120





【抜粋】
●タレントを個別に作って売り出すのではなく、複数のタレントを包括する「システム」、すなわち「プラットフォーム」を作り、そのシステムごとまとめて売ろうというものである。
 その象徴的な存在が「AKB48」だ。 (中略)
よく知られているように、AKB48のメンバーはそれぞれ別の大手芸能プロダクションに所属していて、AKB48の活動のときだけプロジェクトメンバーとして「派遣」されている。だから大量のメンバーをチームに入れながら、リスクやコストを全て負う必要はない。(p.18)

☆そういう仕組みになっていたとは全く知らなかった。



●RPGのキャラクターはお金を貯めて、より良い装備に買い替えていく。ここには、いくつかの「トレードオフ」があって、少しでも良い装備に短期間で切り替えていくか、それとも、たくさん貯金してからより良い装備を買うべきか、タイミングの問題がある。(p.60-61)

☆RPGの装備の整え方がそのままビジネスセンスに繋がるというのはおもしろい。
コツコツ資金をためて高い武器を買うのが好きだった。買えるまでは苦しいけど、装備を変えた直後の破壊力を楽しみにしていた。
経済学的に言ったらどっちが得なんだろうか。



●要は、幾つかの情報を組み合わせて、多少のリスクをとると、とんでもないショートカットがゲームの中に組み込まれている。つまり、ゲームの全体像を把握してショートカットを見つけ出せる人なのか、自由に行動できるのに手順通り馬鹿正直に順番にやる要領が悪い人なのかが、ゲームの攻略法という形で分かれてしまうのだ。(p.63)

☆現実世界では、そのショートカットにいち早く気づいた人が勝ちというわけだ。ゲームはそれを磨く訓練にもなる。



●Twitter上でとある組織のトッププレイヤーたちが、昔のドラクエの解き方について会話をしていたが、そのアプローチの仕方が驚くほど似ているのを発見して、驚いたことがある。彼らは、「不確実な状況において効率よく解を見つけ、組織の中で他のメンバーと差別化して組織目標に貢献する」というゲームのルールをまさにRPGを通じて、暗黙のうちに学習していたわけだ。(p.63-64)

☆RPGゲームでは早解きを目指してみよう!
自分しかできないことをもっと生かそう!

自分しか持ってない特殊なスキルがあるとする。5年後、国民全員がそのスキルを取得するとしたら、5年以内にできるだけそのスキルを使って成果を出そうとするだろう。そのスキルを使わずにじっとしていると、5年後にほとんどの人が使えるようになって価値があまり無くなってしまうのだ。



●投資家の趣味としてはカードゲームが人気である。たとえばウォーレン・バフェットはコントラクトブリッジ(トランプゲームの一種)の名手である。 (中略)
 読者諸氏も、どうせならビジネスの勘を研ぎすますような趣味を持ってみたらどうだろうか。大きなルールは決まっているが、勝つ方法は一直線ではなく、他のプレイヤーと相互作用があって、多少、確率、運の要素があるようなゲームが望ましい。
 そう考えると、実は麻雀はかなりお勧めなゲームであり有能なビジネスマンが、「学生時代は雀荘に入り浸って何もしていなかった」という武勇伝を良く語るがあればあれで意味があるのではないかと、私は考えている。(p.64)

☆コントラクトブリッジを調べてみたら、トランプゲームの中で唯一、国際共通ルールが確立しているゲームらしい。やってみたい。

ブリッジって、なに?
http://www.jcbl.or.jp/tabid/156/Default.aspx

公益社団法人日本コントラクトブリッジ連盟 公式ホームページ
http://www.jcbl.or.jp/

コントラクトブリッジ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B8


麻雀もいいらしい。久々にやってみたい。



●「戦略」という語は、英語で言えば「ストラテジー」であり、軍事用語から来ている。古典的な分類によれば、意思決定はそのレベルに応じて、上から「戦略」「作戦(オペレーション)」「戦術(タクティクス)」)の三段階に分かれている。(p.244)

☆作戦は、目標が設定された時にそれを効率よく行うために仕組みづくり。戦術はさらに具体性が増し、現場レベルでの細かい動きややり方の調整。日本人はほとんどが戦術レベルにとどまっているという。頑張った人が勝つと言われて育つが、間違った山を登り始めたら、苦労して頂上にたどり着いたとしても目標とは違う山である。



●つまり、戦略を考えるというのは、今までの競争を全く違う視点で評価し、各人の強み、弱みを分析して、他の人とは全く違う努力の仕方やチップの張り方をすることなのだ。(p.245)

☆戦略を考えたり、分析したりするのは好きなので磨きをかけたい。駅伝でショートカットの道を見つけたり、車を発明して桁違いのスピードで人を追い抜いていったり。勝てないならルール自体を変えてしまえばいいという発想がおもしろい。



●「最強の軍隊はアメリカ人の将軍、ドイツ人の将校、日本人の下士官と兵だ。最弱の軍隊は中国人の将軍、日本人の参謀、ロシア人の将校、イタリア人の兵だ」というジョークがある。これが揶揄するのは、日本の組織における現場力の強さと意思決定能力の弱さである。 (中略) 「戦術の失敗は戦略で補うことが可能だが、戦略の失敗は戦術で補うことはできない」というのが戦略論の定石だ。(p.247)

☆うまいたとえ。

日本人は、戦略の勉強をすることなく、良き課長が部長に昇格していくので、突然戦略的思考を求められても無理だという。



●もちろん、日本のすべての組織が戦略的思考にかけているかといえばそんなことはない。ソフトバンク、ファーストリテイリング、村田製作所、ファナック、堀場製作所……環境変化を潜り抜け、グローバルに勝ち続けている戦略的な企業はいくらでも存在している。実はこうした企業はオーナー企業であることが多く、経営者が環境変化や変曲点に対して戦略的な意思決定をし続けてきたことが共通点にある。(p.248)

☆ここに挙げられているのは戦略的に優れているという会社だ。分析してみたい。とくに孫さんは徹底的に研究してみよう。



●外国語のスキルにせよ、スポーツの技術にせよ、メソッドや理論を学んだだけでは身につかない。それを実際に用いて自分ができるかどうか試し、自己修正を繰り返していくことで初めて能力が向上し、それを我が物にできる。そのためにも、多くの問題を解いたり、「実践」の場に出たりして、その成否を検証するプロセスを何度も検証することが重要である。(p.250)

☆昨日読んだホリエモンも同じようなことを言っていた。トライアンドエラーを繰り返せ!
付け焼刃で戦略の勉強をしただけではダメで、実践的な演習量を増やすこと。




【アクションプラン】
・コントラクトブリッジをやってみたい。

・麻雀を久々にやってみたい。

・ゲームでは早解きを目指してみよう!

・孫正義さんの戦略について研究してみたい。

・様々な社会事象を素材に「勝利の方程式」を自分なりに考えてみる。

・戦略的思考でトライアンドエラーを繰り返す。




【Amazonレビューより】
・この程度の内容で「戦略がすべて」はちょとおおげさなのではないかと思います 2016/1/29
雑誌の連載をもとにしたものだという。人材ビジネスには3つの壁がある。プラットホームビジネス。儲ける仕組み。RPGには資本主義の世界観が組み込まれている。コンピュータにできる仕事しかできない人間は淘汰される。合議制はベストではない。イノベーションとは新結合。ドラスティックな変化は新しいビジネス。ネットは情報のスクリーニング機能がないので信頼性が低い。若い世代の方が新しい環境を構築しやすい。教養はパスポート。優秀で才能のある人材は競争型のシステムが向いている。部活が当人の人生を左右する。東大入試は記憶力や地頭だけでなく高速な論理操作や判断力が求められる。大学入試改革を変えると高校の授業もそれに合わせて変わる。東京と地方だけでなく地方の間にも格差が生じている。政策で政党を差別化するのは現代の日本では困難だからマーケティングが重要。このようなことが書いてある。

同意できることもあったし、そうでなかったこともあった。ただ、全体的にいえるのは、まず第一に、当たり前のようなことが多く、あまり新しいことはないということ。そして第二に、ところどころ根拠不十分な決めつけが幅を利かせたエッセイに近いような形で書きつづってまとめたものに過ぎない箇所が多いということ。この程度の内容で「戦略がすべて」というのは大げさである。(Eさん)




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
戦略的思考を身につけて最終的な勝ちを目指そう。



【結論】
・AKB48はプラットフォーム。プラットフォーム型のビジネスで稼ぐ。

・ドラクエなどのゲームをどうやって攻略するかでビジネスセンスがわかる。

・コントラクトブリッジや麻雀などでビジネスセンスを磨く。

・弱者こそ戦略が最も大事。戦略をうまく立てれば最後には勝てる。




■関連記事
世界の日本人ジョーク集 その6 【軍隊比較】

 
posted by macky at 14:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック