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2017年08月02日

中原圭介の経済はこう動く〔2017年版〕

中原圭介の経済はこう動く〔2017年版〕
中原圭介/著 (東洋経済新報社) 2016年
1,500円+税


【動機】
安部政権の支持率が低下している。

正しい政策かどうかより、流れを読むことが大事。

トレンドを先読みしたいとの思いで手に取った。




【所感】
一読してみたけど、今回の本は他の著書に比べて内容が薄いように感じた。

わざわざ出さなくてもよかったような本。

トランプ大統領を外している。中原さんほどの人でもこの大統領選は想定外だったということか。





【概要】
昨年版で、FRBの利上げによる円安トレンドの終焉、日本株の低迷を見事に的中!
もっとも予測が当たる経済アナリストによる渾身の経済予測、最新版

 【2017年版では以下のような予測を行っています】
1)米国経済の好調はいつまで続くのか
2)FRBの金融政策の行方は
3)米国の株高はこれからも続くのか
4)欧州経済はどうなるのか
5)欧州の最大のリスクとは何か
6)中国経済の減速はあと何年続くのか
7)中国経済の最大のリスクとは何か
8)アベノミクスの結果はどうなるのか
9)日銀の金融政策が日本に与える結果とは
10)これからの円相場はどうなるのか
11)日本の株価はどう動くのか

 【主な内容】
まえがき
第1章【米国経済編】世界経済の牽引役の好調は、いつまで続くのか
第2章【欧州経済編】経済の長期停滞で、EU分裂は進むのか
第3章【中国経済編】中国経済の減速は、あと何年続くのか
第4章【日本経済編】円高は続くのか、株安は止まるのか(Amazonより)


中原圭介の経済はこう動く〔2017年版〕
東洋経済新報社 (2016-10-28)
売り上げランキング: 42,495




【抜粋】
●欧州の主要18か国の新車販売台数は、2016年7月に35か月ぶりにマイナスに転じました。(p.111)

☆こういうのどこを見たらわかるんだろう?



●今の英国の経済や財政にとって、移民は間違いなくプラスに働いています。(p.122)

☆英国では移民がプラスらしい。



●ドル円相場が円高トレンドに転換すれば、株価が下落するのは当たり前のことだといえるでしょう。 『これから日本で起こること』 (東洋経済新報社・2015年2月)のなかでは、海外投資家の戦略はGPIFの高値買いに売りをぶつけてくることであると述べましたが、その戦略に円高の進行まで重なれば、尋常でない売り圧力が発生するのはやむを得なかったというわけです。(p.186)

☆ 『これから日本で起こること』 も読んでみよう。



●GDPの6割超を占める個人消費が大幅に落ち込んでしまっているのです。(p.189)

☆日本のGDPの6割を個人消費が占めている。円安によるインフレと消費税増税で個人消費が冷えて、GDPはなかなか上がらない。
円安になると、企業は売り上げが上がるからいいような気がするが、輸入インフレで個人消費は逆に減るという視点はおもしろい。



●2000年代前半のドイツは社会保障が手厚いゆえに失業率が10%台に達し、「欧州の病人」と呼ばれていました。そのドイツが一強と呼ばれるほどの経済強国になれたのは、シュレーダー首相が2002年〜2005年にかけて国民の反対を押し切って構造改革を断行し、ドイツの生産性を引き上げることができたからなのです。(p.203)

☆シュレーダーがよかったようだ。



●2012年から2014年の3年間に団塊世代が65歳に達するようになり、その減少数が大幅に拡大していたためです。(p.206)

☆有効求人倍率が増えたのはアベノミクスのおかげではなく、団塊世代が65歳で定年を迎えたから。



●税収の増加は決して企業活動の活性化によってもたらされたわけでなく(2013年以降も日本企業全体の売上高は増えていない)、その大半が「円安に伴うインフレ税」と「消費増税」という家計への二重課税によってもたらされたものであるからである。(p.209)

☆税収が増えた要因はGDP上昇ではない。(好景気で税収が増えたわけではなく、家計から搾り取っているだけである)




【アクションプラン】
・『これから日本で起こること』 も読んでみよう。



【Amazonレビューより】
●既にブログで言及されていらっしゃるのですが、それでも一言 2017年1月25日
経済の予測については、大変素晴らしいです。
それゆえに中原氏のブログや東洋経済のサイトを最近は欠かさず読みますし、
2016年と2017年の「経済はこう動く」や「経済予測入門」を購入しました。
2015末のブログや東洋経済サイトの、円安トレンドがまもなくドル高に転換するは素晴らしかったです。
ただ、気になっていたのは、経済アナリストが株価予測をするのはどうなのかということです。

中原氏のブログでは、株価の予測のリクエストが多かったからと、昨年のトランプ相場の中でのブログで書いていらっしゃいますが、
「市場」と「経済のファンダメンタルズ」とは別物であり、今後は市場の予測はしないのがアナリストとしての矜持だと思うとも述べていらっしゃいます。

他のエコノミストや経済評論家と比べて、この姿勢はご立派だと思いますが、
やはり、市場はしばしばファンダメンタルズとかい離するものですし、オーバーシュートするものですし、むしろそれが相場の本質であり、
市場内部要因で動くことも多いと学んできた私からすると、「多数の」リクエストに応じて株価や為替の予測をするのはどうかと思っていました。

トランプラリーも大部分は投機筋が作り上げたものだと、今や中原氏も含め多くの投資関係者が指摘することです。
私は、マーケットの取引はテクニカル分析を基本とし、中原氏のファンダメンタルズ分析は中長期の方向性として大いに参考にしています。
勝ち組トレーダーはテクニカル分析とヘッジファンドなどの動き、すなわち市場内部要因をメインに、ファンダメンタルズは参考程度のウェイトで
取り組む人が大半です。外国人系はトレンド゜フォロー派が多く、日本人は逆張り派が多いです。
私はトレンドフォロー派です。なぜなら、日本株のトレードは70%が外国人投資家だからです。

そのようなプロ外国人トレーダーの習慣を考えずに株価を予想することなど私には考えられません。
市場は一寸先は闇です。プロトレーダーでも予測がそうそう当たるものではありません。
ですから、過去データによる確率の問題と捉え、株価のターゲット予測は天気予報のようなものと割り切り、
はずれ率も高いことを前提に、その中でいかに有利に立ち回るかのほうが大切なので、予想屋の予想には興味がありません。
経済アナリストは市場予想を述べないのが賢明と思います。証券会社・保険会社系のアナリストも予想が極めてよく外れます。

その一方で、熟練トレーダーたちはテクニカル分析の予測計算はきっちりとしますが、それは統計に基づいて確率を味方に付けるためのポイントの一つでしかありません。それが分からない相場の素人がいつも株価予測を求めるのであり、そういう方々が株取引の多数派を占めるのだとご理解いただきたいです。そしてそのような多数派は多くの局面においてほとんどが負け組で、勝ち組は少数派が普通です。

経済予測の、米国の長期金利の上昇やドル高の場合の弊害は今後大きく効いてくるというのはとても素晴らしい分析だと思います。
この本ではその理由が詳しく書かれていてとても勉強になりました。(montagnaさん)



●トランプの勝利以降は大はずれだが、大局的に経済を分析できる貴重な人 2017年1月14日
2016年版は、前年に書かれたが、大統領選前までは、概ね予想が当たっている。
2017年版は、2016年10月に書かれた本だが、トランプの勝利については、
予想できず、その後の為替や株価の読みも間逆となった。

だからと言って、この人を全否定するのは、早計だろう。
多くの学者や経済評論家が、2016年の予想は年初から外している。
著者は、俯瞰して大局的に経済を分析できる貴重な人。

・中国がWTOに加盟した2001年以降世界経済は変わった。
 中国が安い労働力を提供するので、先進国は雇用を奪われた。

・日本では、80年代のバブル期でさえ、物価上昇率は1%台後半だった
 ので、2%の達成は困難だ。 

・アベノミクスでは経済はよくならない。
 円安で企業収益が増加しても、実質賃金は下落するので、消費は冷え込む。
 アベノミクス以前の3年間の実質賃金は、0.5ポイント増、
 アベノミクス以降の3年間では、4.6ポイント減でリーマンショック期並みだ。
 輸入インフレにより、可処分所得が減った。
 100円前後の円高になれば、実質賃金は上昇する。

・日銀のインフレ目標は失敗を続ける。
 マイナス金利で銀行の収益は悪化し、かえって貸し出しに慎重になる。

・有効求人倍率が上がったのは、団塊の世代の退職で生産年齢人口が減少したから当然。

・円相場は、購買力平価から23%〜24%乖離すると、反転する。(正義の味方さん)




●お金をぐるぐる回しただけで,日本の景気が回復するはずがない。 2017年1月9日
 著者の分析による経済解説は,非常に説得力があり,納得させられる部分が多い。集められた情報から,極力主観を削ぎ落とし客観的な判断を心がけている著者の姿勢には,感心させられるばかりである。私が本書で参考になった点は,次の通りである。
・同じラテン民族であっても,スペイン人やイタリア人はフランス人よりもずっと勤勉ではないといわれています。基本的にスペイン人やイタリア人は,「その時だけが良ければいい」と考える傾向が強く,過去を振り返って反省をしたり,将来を良くしようと考えたりすることはないそうです。
・中国最大の経済規模で「世界の工場」として知られる広東省(深セン市を除く)が,最低賃金の引き上げを2年間凍結するという方針を2016年になってから決断したからです。企業がこれ以上の賃金上昇に耐えられなくなっているので,賃金の引き上げはさらなる企業の撤退や倒産を招き,社会不安を誘発しかねないと判断したようであるのです。
・日銀はインフレ目標が失敗したという事実を一刻も早く認めて,量的緩和とマイナス金利を改める段階に来ているといえるでしょう。とりわけマイナス金利の副作用によって,日本の経済システムを蝕み始めている事例がいくつも露わになってきているのです。黒田総裁は未だに「金融政策に限界はない」という発言を繰り返していますが,本当の胸の内は「今さら,後戻りはできない」「玉砕は覚悟のうえで,今の金融政策を続けていくしかない」と,意固地になっているとしか思えないのです。
・アベノミクス以前の2010年〜2012年の3年間で,生産年齢人口は132万人減少していたのに対して,アベノミクス以後の2013年〜2015年の3年間では,実に310万人と2倍超も減少していたというのですから,人手不足になるのは当然のことであったと言えるでしょう。生産年齢人口の急激な減少を背景に,2012年以降は失業率が徐々に低下し,有効求人倍率が上昇するのは,初めからわかっていたというわけです。
・2014年秋口から原油価格が暴落したことによって,2015年後半から原油安の効果が円安の悪影響を打ち消すことができたので,実質賃金が下げ止まりを見せ始めるようになり,2015年の実質賃金の下落幅を0.9ポイントに抑えることができました。さらに,2016年に入り,ドル円相場が円高基調に転換することによって,輸入物価も下げに転じるようになってきています。すなわち,国民の生活水準を決定づける実質賃金が押し上げられる環境が徐々に高まっているといえるのです。
・ドル円相場が行き過ぎた円安水準から修正されることにより,個人消費が2015年を底にして,2016年〜2017年には増加に向かうという予測が立てられるというわけです。
・銀行の収益悪化については,長期金利がマイナス圏に突入した影響がはっきりと銀行決算に表れてきていて,銀行はマイナス金利が拡大されることに強い警戒感を示しています。あるメガバンクの役員からは「2016年度以降の収益計画を立てることができない」といった嘆息が聞こえてくるほどなのです。
・日銀の黒田東彦総裁は何を考えているのか,マイナス金利政策の代表的な効果として貸家の増加を挙げているのです。人口減少社会が到来した日本では,すでに全国で820万戸の空き家があり,その半数以上は貸家となっています。ただでさえ今後も空き家が増えていくのは間違いないというのに,今のようなペースで貸家の供給が進むことになれば,さらに空き家が増えて家賃が大幅に下ることになるでしょう。
・2015年終盤の段階で,2016年〜2017年の間にドル円相場は現時点の購買力平価である97円85銭に回帰するだろうと,あるいは95円〜100円程度の範囲内に戻ってくるだろうという予測が成り立つわけです。
。2016年8月末までの株式市場を振り返ってみると,非常にわかりやすい相場であったと思われます。米国が2015年12月に9年半ぶりに利上げをすることで,円安トレンドが円高トレンドへと転換し,株価が大幅に下落するというシナリオは,過去数年を振り返ってみても殊のほか読みやすいパターンであったからです。

 以上である。本書を読んで,2016年における円高トレンドは,米国の利上げの影響が大きいことがよくわかった。また,アベノミクスによる成果というのは,2015年は円安の悪影響が原油安で相殺され,2016年は,米国利上げによる円高の影響で実質賃金が上昇したということで説明できる。つまり,どちらもアベノミクスの政策自体の効果は,ほとんどなく,その実態は,海外の原油安,米国の利上げなどによって,悪影響が出なかったということに尽きてしまう。結果論だが,もしアベノミクスがインフレ政策として量的緩和を行わなければ,2015年の円安はそこまで進まず,原油安の影響で景気回復に向かった可能性もある。ところが,実際は,実質賃金の上昇も景気回復もない。失業率が減っているのは,団塊の世代が退職したからという影響が最も大きく,これ自体は,アベノミクスの効果ではない。しかし,世間の人たちはそこまで掘り下げて物事を考えないので,日経平均株価が上がり,失業率が減ったということは,アベノミクスは成功していると楽観的に考える。まさに,アベノミクス自体がそれを期待しているわけで,世間の人たちが「景気が良い」と勘違いしてくれることを切に願っているのである。つまり,アベノミクスとは,「株価の上昇」と「失業率の減少」というわかりやすい指標を,一般大衆に注目させることで,「景気が良い」と勘違いさせ,見せかけのインフレを目指しているのである。もちろん,個々にはいろいろやっているはずだが,大局的にはそういうことだ。アメリカの景気上昇と比較すると,日本はまるで静止しているようだ。株価はアメリカに追随しているだけ。日本オリジナルのお金の流れというものは,存在していない。つまり,今の日本は世界の需要を引き起こしていないし,むしろ,どんどん既存の供給を減らしている。そして,マイナス金利などみせかけの政策で市場は混乱している。お金をぐるぐる回しただけで,日本の景気が回復するはずがない。これから10年先20年先の需要を掘り起こすための日本オリジナルの政策がもっと必要なのではないだろうか。そして,政治とはそういう話をする場ではないのだろうか。(J.HASEさん)


☆結局、アベノミクスは失敗と言いながら弊害はマイナス金利くらいか。それと円安誘導。
それよりも、アベノミクスを論理的に批判できる野党がいないことが問題。
いつもでも森友学園や加計学園の問題とかやってないでもっと日本がよくなるにはという議論をやってほしい。

でも国民が飛びつくのは経済や外交よりも汚職とか裏金とかそういうのなんだよな。
そっちの方が視聴率が取れるから。

アベノミクスを議論することなしに、安倍政権を倒すことだけを目的にしてしまうと、
安部政権が倒れた後、もっとひどい政権が誕生ということになりかねない。

マスコミは視聴率さえ取れたら国民の生活なんてどうでもいいんだろうけど。




【この本が愛読書の有名人】





【評価】
評価:★★☆☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
2016年版は経済分析の仕方とか為になったが、2017年版はわざわざ買う必要もなさそう。

 
posted by macky at 23:59 | Comment(0) | 株・投資 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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