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2018年03月20日

かもめのジョナサン

かもめのジョナサン
リチャード・バック/著、五木寛之/訳 (新潮社) 1977年 (初出は1974年)(完成版は2015年)
476円+税  (完成版は590円+税)


【動機】
オウム真理教の地下鉄サリン事件から今日で23年。

オウムの幹部で事件の約1か月後に刺殺された村井秀夫氏が愛読していた本、ということで興味を持った。



【所感】
昔から異端児が偉業をなすのだが、異端児は社会に抹殺されるという話。

みんなと違っていても自分の信じた道を信じて突き進めばいいと、この本を読んで安易に考えてしまうが、

自分の道を突き進むだけではだめで、

究めた能力でいかに社会に還元するかを考えることも大事だ。

そのために必要なのは、社会とうまく距離を取る能力である。

その能力のない異端児は社会から抹殺されてしまう。




【概要】
「飛ぶ歓び」「生きる歓び」を追い求め、自分の限界を突破しようとした、かもめのジョナサン。群れから追放された彼は、精神世界の重要さに気づき、見出した真実を仲間に伝える。しかし、ジョナサンが姿を消した後、残された弟子のかもめたちは、彼の神格化を始め、教えは形骸化していく…。新たに加えられた奇跡の最終章。帰ってきた伝説のかもめが自由への扉を開き、あなたを変える!(「BOOK」データベースより)


かもめのジョナサン: 【完成版】 (新潮文庫)
リチャード バック
新潮社 (2015-06-26)
売り上げランキング: 5,985





【抜粋】
彼らの一羽一羽にとって、生活の中で最も重要なことは、自分が一番やってみたいことを追求し、その完成の域に達することだ。そしてそれは空を飛ぶことだった。(p.60)

☆自分が一番やってみたいことを追求し、その完成の域に達すること。



わたしたちはここで学んでいることを通じて、つぎの新しい世界を選びとるのだ。もしここで何も学びとることがなかったなら、次の世界もここと同じことになる。それはつまり、乗り越えなきゃならん限界、はねのけるべき鉛の重荷が、もとのままに残ってしまうことなんだ」(p.63)

☆よく言うけど、そのステージでやるべきことが残ってるうちは次のステージに進めない。ゲームと一緒だ。上になかなか上がれないと思ったら、そのステージでまだクリアしてないイベントがあるということ。



天国とは、場所ではない。時間でもない。天国とはすなわち、完全なる境地のことなのだから」(p.65)

☆天国は自分の中にある。



「まず、自分はすでにもうそこに到達しているのだ、ということを知ることから始めなくてはならぬ……」(p.75)

☆瞬間移動するためには、その場所にもう達していると思うところから始めないといけない。
最初から半信半疑だとできるようにはならない。




【アクションプラン】
・完成版にパート4(最終章)があるらしい。読んでみたい。 →読了(180807)




【Amazonレビューより】
・パート4について  2018年3月17日
私はパート4の、特に最後のジョナサンのセリフがこの本の主題だと感じた。
では何故はじめはカットされたのだろう。
無くても作者の意図は伝わると思ったのか。
有ると人気が出ないと読んだのか。
出版後にエンディングを変更する余地を残したのか。
小説で一番大切な部分だから作者が自分だけのものにしたかったのか。
あると作品の価値が下がると思ったのか?
結局完成版を出したのだからそれはないな。

原文で読んでみたらわかるかもね。(Amazon カスタマーさん)





【この本が愛読書の有名人】
村井秀夫


1985年4月に職場結婚した妻の森脇佳子(後に土谷正実の部下としてサリン製造等に関与し実刑判決)と、1987年6月夫婦で出家する(1990年、ステージの違いを理由に協議離婚)。彼が出家者になるのを両親が思いとどまらせようとしたとき、彼は、リチャード・バックの『かもめのジョナサン』の日本語訳を手渡して、「この本を読んでください。僕の気持ちはこの本の中にあるから」と述べた。母親は「この本、嫌いです」と語る。

出家後はオウムの科学者の代表格として真理科学研究所(CSI、後の広報技術部→科学技術省)を任され、占星術のプログラム、アストラル・テレポーター、ビラ配りロボット、多足歩行ロボット、ホバークラフトなどを企画・開発した。また、教団には医者が多くいたにも関わらず、何故か獣医の遠藤誠一と、物理学専攻でおよそ医学と縁があるとは思えない村井が麻原の主治医を務めていた。

教団の中では、上祐史浩や青山吉伸のような権力欲は持たず、突き抜けて楽しそうにしていた。田原総一朗は、麻原の3女松本麗華に対し麻原は村井を信じていたのではないかと問うたところ、麻原は「“村井を信じる奴はバカだ”」と言っていたこともあったと証言した。松本麗華の良き遊び相手でもあり麗華からは「まんじゅう」と呼ばれていた。(Wikipediaより)




【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
よく聞くタイトルなので、一度は読んでおきたい。

posted by macky at 19:00 | Comment(0) |  -海外小説 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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