2014年02月22日

ロスチャイルドの世界覇権奪還で日本の<<政治・経済権力機構>>はこうなる



ロスチャイルドの世界覇権奪還で日本の<<政治・経済権力機構>>はこうなる
板垣英憲/著 (ヒカルランド) 2013年
1,700円+税



【概要】
2011年秋、米国最大財閥デイビット・ロックフェラー(世界新秩序派)が失脚して、世界の支配権は欧州最大のユダヤ財閥ロスチャイルド総帥ジェイコブ・ロスチャイルド(世界政府派)に移った。

生活の党の小沢一郎代表はジェイコブ・ロスチャイルド系列なので、これからは小沢の時代が来ると本書では予想している。



【動機】
陸山会事件で無罪が確定した小沢一郎がこれからどう巻き返していくかに注目していたので
まさにタイムリーな本に出会えた。

世の中がこれからどう動いていくのか。



【所感】
情報がいろいろと混在していて本当かなぁというところも多い。
丸ごと鵜呑みにするのではなく、情報を取捨選択したり考えたりしながら読めばおもしろい。

デイビット・ロックフェラーが失脚したのは2011年秋。今から2年以上も前ということだが、
どのタイミングで一般に知れ渡ったのだろうか。
ちなみに野田首相は知らなかったらしい。




【抜粋】
●デイビット・ロックフェラーが、サブプライムローン破綻で失ったバクチの賭け金の損失の穴埋めを北京政府に続き、日本国民の大事な虎の子によって支払わせようとしているのである。(p.154)

☆サブプライムローンの損失の穴埋めのために消費税増税をしようとしているのか。


●ちなみに、米国第5軍とは、米国軍の5つの軍事組織(陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊)のうちの一つ、国土安全保障省に属する準軍事期間「米国沿岸警備隊」のことで、有事には海軍の指揮下に入る。
・・・(中略)・・・
 このビデオには、中国漁船を追い込んでいく米国艦船の様子がはっきりと写っており、これが中国北京政府にわかると、米軍の軍事行動などの情報が漏れてしまうことになる。菅首相は、中国北京政府側のメンツに配慮したというよりは、米国側に配慮したというのが、真相のようである。万が一の場合、米国と中国との軍事衝突を招いてしまう危険さえあり得たとも言える。
・・・(中略)・・・
 そもそも、船長と船員14人の釈放と漁船の返還は、すべきではなかったのである。それが、人民解放軍のスパイと工作船であることがわかったときは、後の祭りであった。(p.171-172)

☆中国漁船衝突事件の真相。米軍の警察機構(MP)と日本の公安警察が協力して、中国漁船を追い込み拿捕する「キーン作戦」を遂行していた最中の出来事であったという。2時間30分のビデオのうち6分50秒を切り取ったものなので、中国漁船がいきなり体当たりしてきているように見える。


●長江実業は、李嘉誠グループと郭氏一家と関係を持っている。李嘉誠(1928年6月13日〜)は香港最大の企業集団・長江実業グループ創設者、東アジア全域で最も富裕な人物であり、華僑としては世界最大の資産家である。2008年度の世界長者番付によれば、その資産は265億米ドルという。(p.180)

☆小沢一郎が中国で築いている人脈ネットワークは広い。李嘉誠氏は東アジア全域で最も富裕な人物なのに知らなかった。

というわけで、ちょっと調べてみた。

中国1の大富豪・李嘉誠氏 週刊紙にプライベート語り話題に (1/2ページ)

華人最大の富豪、投資家 李嘉誠まとめ

誘拐犯に説教したりとなかなかユニークな人物だ。



●こうしたことから、日本は、キッシンジャー=ジョセフ・ナイ=リチャード・アーミテージ=ジョン・ハムレ=マイケル・グリーン=カート・キャンベル=前原誠司(長島昭久)という「日米同盟人脈ライン」で外交防衛政策が進められており、読売新聞(渡辺恒雄会長兼主筆)が、この路線によって報道していることがはっきりと裏付けられている。(p.190)

☆鳩山由紀夫首相・小沢一郎幹事長コンビの政権を倒したのはハーバード大学のジョセフ・ナイ教授だということだ。ナイ教授は、「小沢一郎逮捕」策動には失敗したものの、検察審査会での「強制起訴」を勝ち取っている。



●浜岡原発(1号機〜5号機)一帯の震度は「4」だったといい、この程度の地震で損傷するというのは驚くべき脆弱ぶりである。
 放射能物質は上空の気流に乗って東方に向かい、神奈川県横須賀市にある第7艦隊司令部所属の米海軍基地に降り注いだ。このため、米軍は、「浜岡原発の運転を即時停止してくれ」と菅政権に強く要請してきたという。
・・・(中略)・・・
 菅首相は、停止要請の理由について「今後30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が発生する可能性は87%と切迫した状態にある」と「近未来の危機」を挙げていたが、・・・(後略)(p.199)

☆そういえば、「あれ? なんで浜岡まで止めるんだろう? 止めなくてもいいのに」とあのときは思った。何かおかしいな、と直感で感じたときはやっぱり何か裏があるな。



●米国は、日本が核兵器を保有しているのではないかと疑っている。何と言っても、日本は、「潜在的核保有国」と言われて、米英仏中ロ核保有国から、恐れられてきた科学技術大国である。(p.219-220)

☆日本は、「潜在的核保有国」だったのか。ちなみに、その拠点のひとつが福島第一原発であるという。
原発はエネルギーだけの問題じゃない。そういう目で見ると原発ゼロや原発再稼動の論議も白熱する。

原発ゼロにすると、世界最高水準の原子力技術が失われるだけじゃなく、テロ組織に核兵器が渡る危険性もあるという。



●8月に入って、日本の天皇家が、フリーメイソン・イルミナティ13家の一つである中国台湾の「李家」に預けていた「金塊」(16京円相当)を引き出して、半分を東日本大震災の復興に、半分を米国経済救済に役立てようとしているという情報を伝え聞いたジェイコブ・ロスチャイルドとスイス政府が呼びかけて「57か国会議」を開催したという。(p.261)

☆16京円ってすごい金額だ。どこまで本当なんだろう?



●日本政治の主導権が、これまで長期間にわたり、デイビッド・ロックフェラー配下の米CIAに直結した自民党「清和会」(岸、福田系)などから、ジェイコブ・ロスチャイルドやローマ法王庁に結びついている「国民の生活が第一」(仁徳天皇「かまどの煙」派)の小沢一郎党首に移っている。
(p.276)

☆ローマ法王庁はロスチャイルド側なのか。
国連(ロスチャイルド)VS多国籍軍(D・ロックフェラー)という構図もおもしろい。


●日本の政治家の「世界新秩序派」は、自民党の中曽根康弘元首相、森善朗元首相、小泉純一郎元首相、竹中平蔵元総務相、石原慎太郎都知事、石原伸晃幹事長、石破茂前政調会長らである。
 民主党は前原誠司政調会長、長島昭久首相補佐官、野田佳彦首相らである。デイビッド・ロックフェラーは、松下政経熟出身の政治家を操縦して日本の政治を支配しようとした。
 日本のマスメディアは、米CIA直結の読売新聞(渡辺恒雄)、文藝春秋、統一協会と緊密な産経新聞、創価学会と提携関係にある毎日新聞(東日印刷が聖教新聞を印刷)、竹下登元首相が小沢一郎潰しに作った「三宝会」の残党である共同通信の後藤謙次元編集局長らである。
 一方、世界政府派は、小沢一郎党首、与謝野馨元金融財政担当相らである。(p.277)

☆こうやってまとめてあるとわかりやすい。



●世界支配層(主要ファミリー)は小沢一郎代表(生活の党)が、世界を救済する指導者として2016年7月に政権樹立することを要請している。
 これを受けて、小沢一郎代表は2016年7月の「衆参ダブル選挙」を最終決戦場と設定して、次のようなタイム・スケジュールと戦略・戦術を組み立てている。

・・・(中略)・・・

A「2014年2月25日」、小沢一郎代表の状況が物心ともに一変する。

B「2015年6月」に世界大乱が起こり、世界支配層(主要ファミリー)から世界を救う指導者として小沢一郎代表は、さらに奮起を促される。

D「2016年7月」、衆参ダブル選挙に、小沢一郎代表率いる政党が大圧勝し、小沢一郎政権を樹立する。(p.296 あとがきより)

☆2014年2月25日って三日後じゃないか。何があるんだろう?





【アクションプラン】
・2016年7月の「衆参ダブル選挙」が一つの目安になる。それまでにいろいろと片づけておきたい。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
今後の政治経済がどうなるのか気になる人に
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2013年12月28日

土壇場の経済学

土壇場の経済学 (幻冬舎アウトロー文庫)
青木 雄二 宮崎 学
幻冬舎
売り上げランキング: 661,846


土壇場の経済学
青木雄二、宮崎学/著 (幻冬舎) 2000年 (単行本は1998年)
571円+税



【概要】
大量失業、倒産、自己破産、自殺者急増…いったい日本はどこまで悪くなる!?社会の裏の裏まで知りつくした二人が、経済の仕組み、カネのカラクリを徹底解剖。金貸しとの攻防、破綻寸前住宅ローンの起死回生策、資産形成の方法などを過激かつ具体的に伝授。国も会社もアテにできないこの時代、家族と自分を守り抜くには、もはやこれしかない。 (「BOOK」データベースより)


【動機】
最近テレビでグリコ森永事件をやっていたのでこの本を思い出した。


【所感】
苦労している人の話はやっぱりおもしろい。


【抜粋】
●一定以上の金を持っていれば、金がまた金を呼んできてくれるというのやから、二重にも三重にもありがたいシステムや。(p.186)

☆資本主義というのは、金持ちはより金持ちに、貧乏人はますます貧乏になるシステム。



●資本主義というのは、モノも金もただ持っているだけではダメ。それを生産過程に投下して資本にしなければダメ。(p.188)

☆どう使うかが大事。生き金。


●ゼニがあるとは何百万、何千万程度のことではない。少なくとも何億かなければ、儲け話はころがり込んではこない。何百万、何千万程度のはした金は、一番詐欺にあいやすい額というにすぎないんや。(p.189)

☆ごもっとも。そもそもお金を全く持ってなければ儲け話自体も転がりこんでこないから詐欺にあいようがない。



【アクションプラン】
・『ヴェニスの商人』 を読んでみたい。



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
学校では教えられない生の経済学にふれたいときに。
詐欺の手口もいろいろ載っているので、自己防衛に。


【結論】
会社がトーサンして、オトーサンになりました。



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2013年04月17日

上司は部下より先にパンツを脱げ




【概要】
副題は、「リクルートで学び、ベンチャーで試し、社長となって確立した99の仕事術」



【所感】
タイトルだけを見ると、キワモノっぽくて、なんのこっちゃ?と思うかもしれないが、
意外と(?)しっかりとした仕事術の話で、なかなかおもしろく読めた。

言葉のセンスがあって、定義付けがうまく、説得力のある文章だと感じた。とても読みやすい。


【抜粋】
●「二十四時を超えてからの仕事だけが脳ミソに筋肉をつける」。(中略)そして現在、飯の種として私の脳ミソに刻まれている知識、技術、思考体系のほぼ100%は、リクルート時代に二十四時以降にした仕事だけで培われたといっても過言ではないでしょう。(p.58)

☆二十四時を過ぎると、疲れもたまってきて効率が落ちてくるかもしれないが、ここで頑張った分が脳の筋トレになると思うと力が入る。


●ここ数年、人材育成の有効な手法としてコーチングが注目されています。コーチングとは、上司が部下に答えを教えるティーチングの対極とされ、質問を通じて部下が自分の頭で考えることを促進するコミュニケーションの技術です。「こういう場合はこうしろよ」と答えを教えるのではなく「どうしたらうまくいくと思う?」と問いかけ、部下に考えさせる。(p.64-65)

☆コーチングにも、最近興味があるので、注目していきたい。コーチングはティーチングの対極とのこと。


●その際、重要なのが、コンテンツ(内容)の対語であるコンテキスト(背景・文脈)。先にあげたように物語で語るためには、ぶっきらぼうなポイントの要約だけでは不足です。一見関係なさそうな周辺情報や背景、文脈など行間を埋めるコンテキスト情報が大切なのです。(p.77)

☆最近、「Doit」を始めたのだけど、そのなかに「コンテキスト」という項目があって、どういう使い方をしようかと思っていたところなので、なるほどと思った。ちなみに抜き出した箇所は、著者が「スピリッツ」という社内報の編集をしていたときの話。「営業受注ドキュメンタリー」で紙面は埋め尽くされていたそうである。ノウハウがいっぱい詰まっていて、配られると同時にみんな一斉に読んでいたらしい。






●ハードワークで知られるリクルートですが、当時のコンサルティング室メンバーの働き方は会社一といってもいいほどの異常なハードワークでした。それこそ、山のように仕事の依頼はある。しかしそれをこなせるコンサルタントはわずか三〜四名、といった状態でしたから、一日二十四時間をフルに使ったとしてもこなせる量ではなかったのです。しかもその実態といえば、ノウハウや経験はほぼゼロ。受注してから提供するサービスの方法をその後で一から独自に考える、といった有様でしたから、一つ一つに膨大な時間がかかったのです。・・・(中略)・・・ 一つの企業の受注が決まるたびに、関連する学問書籍を数十冊買い込み、心理学や社会学、哲学、言語学などの根源的な学問までさかのぼりながら組織変革の手法を検討していきました。これで残業が増えないはずはありません。私たちは週のうちの三日は徹夜、など珍しくないくらい仕事に打ち込んでいました。(p.105-106)

☆こういう話を聞くのは楽しい。モチベーションが上がる。


●当時のコンサルティング室メンバーはまさにY理論100%の状態。徹夜につぐ徹夜で心身ともに疲労困憊していた私たちは、しかし仕事が楽しくて、楽しくて仕方がなかったのです。(p.106-107)

☆これは分かる気がする。Y理論とは性善説的に人間を解釈し、「人間は本来働きたがる生き物で、自己実現のために仕事を楽しみ、時には責任を自ら負う」という考え方である。仕事が楽しくて楽しくて仕方が無い状態、まさにフロー状態(没頭する瞬間の高揚感を感じる状態)にあったといえる。


●「あのな、小倉。先方へはおまえのことを 『ベテランのコンサルタントで、人事制度についても十分詳しい』 と伝えておいたからな(中略)まあ、ベテランということにしておいて、実際顧客に迷惑をかけんように、猛スピードで勉強してくれよ」(中略)クライアントとのミーティング前夜には人事制度の本を山のように積み上げ、片っ端から読破しノートにまとめる。先輩の残してくれたわずか一部だけの前例資料を穴があくまで読みふける。そして先方が突っ込んでくるであろう質問を自ら問答集の形で準備しながら、ミーティングに臨むことを一年間繰り返したのです。(中略)
 私の場合、まさにこのオーバー・エクステンションが個人内で起きました。有無を言わさず顧客の期待に応えざるをえない状況を作り出されることで、短期間に猛烈な学習をする機械が起きたのです。経営の神様と呼ばれたジャック・ウェルチがGE社で実践したストレッチ(背伸び)もほぼこれと同意だと思われます。(p.111-112)

☆ストレッチとは、GE社のCEOであったジャック・ウェルチが提唱した概念。従来の改善では達成不可能な目標を設定して、まったく新しい発想や革新的方法を創造し、劇的に結果を改善し目標を達成すること。

簡単そうな目標とムリそうな目標、どちらがいいかいつも考えるが、ムリそうな目標を設定しても後回しにするのが当たり前になるのでは意味がなくて、それをなんとかしようと工夫することが大切なのだろう。自らハードルを上げて、それを乗り越えることで成長する。プロになる前からプロとしてふるまうことも重要。



●マーケティング用語にクリティカル・マスという言葉があります。「ある一定の値を超えると爆発的に普及していく商品サービス普及率の臨界点」を指します。例えば携帯電話は普及率が17%を超えてから利便性(ネットワーク外部性)が増し、爆発的に普及したといいます。(p.139)

☆クリティカル・マスに達するまでは緩やかにしか上昇しないので、そこが辛抱のしどころというわけである。中途半端でやめるから効果が出ない。クリティカル・マスを超えたところから一気に爆発する。このイメージを持ってるのと持ってないのとでは全然違う気がする。


●指導は信頼ポイントをプラスにするのではなく、むしろマイナスにする信頼を失う行動である、と自覚し痛みを感じながら、ポイントを取り崩すのです。(p.181)

☆これはうすうす感じていたことだが、あらためて言葉にされると思わず唸ってしまう。人にものを教えるのはとても難しい。人にアドバイスをしたがために恨まれたり嫌われたりした人もたくさん見てきた。結局、わざわざアドバイスをして恨まれるよりは、カーネギーも言ってるようにいいところを見つけて褒めてあげた方が喜ばれる。もちろん教えてといわれれば喜んで教えるが、わざわざ自分から指導するようなことはしない。

でも、信頼を高めたあとなら、信頼を失うことを覚悟した上でアドバイスするのはいいということだ。やっぱり難しいなぁ。



●先にあげた「目標必達」のような「べき論」をそのまま伝えても、メンバーは焦るだけでやる気になりません。そうではなく、目標を達成した先にあるワクワクするような未来、達成した先にメンバーがどう成長し、どのような姿になるかといった明るい未来を示さなければならないのです。(p.228)

☆目標を達成した先にあるワクワクするような未来を想像する。これは本当に大事なことだと感じた。目標がやりたいことからやらなければならないこと、義務に変わってしまうと、たしかに焦るだけだ。その先にあるワクワクをリアルに想像する。





【アクションプラン】
・もっとスピードをつける。E=1/2×m(質量)×V^2(スピード)

・クリティカル・マスをもっと意識する。

・目標を達成した先にあるワクワクするような未来を想像する。
(ワクワクするような明るい未来像=ビジョン)


【評価】
評価:★★★★☆
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2012年05月17日

環境問題はなぜウソがまかり通るのか

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)
武田邦彦/著 (洋泉社) 2007年


【概要】
日本は資源が少ないので、資源をできるだけ有効に使わなければならない。それには一刻も早くリサイクルをやめることだ。
「環境にやさしい」というのは、生産される製品の量に対して消費する資源が少なく、ゴミが少ないことだが、リサイクルをすればするほど環境に優しくなくなるというのは意外だ。しかも、政府や専門家はそれをよく知っていたという衝撃的な内容。


【動機】
レジ袋の有力化やゴミ袋の有料化など、
うすうすおかしいと感じていたので以前から読みたいと思っていた本だが、
東北大震災以降、テレビで武田先生をよくお見かけするので。


【所感】
ペットボトルのリサイクルは全くの無意味である。
それどころか逆に資源の無駄遣いになっている。
そもそも、日本に輸入される石油全体の1000分の1がペットボトルに使われている。
たとえ100%回収できたとしても、石油の消費量が1000分の1減るだけである。

リサイクルを早くやめたほうがいいのはわかった。でも色んな利権が絡んでるから、そう簡単にはリサイクルはやめられないんだろうな。


地球が温暖化すると、北極や南極の氷が溶けて海面の水位が上がり、低い土地が水没するというのは間違った情報である。
北極は氷が浮いている状態なのでアルキメデスの法則により水位は変わらない。
南極は、大陸の上に氷が乗っているので、氷が溶ければ逆に水位が下がる。
これはIPCCの調査報告にも書かれているが、それを日本語に訳した環境省が「氷が溶ければ水位が上がる」と誤訳してしまった。


ダイオキシンは猛毒と言うのもウソ。
森林が二酸化炭素を吸収するというのもウソ。
(二酸化炭素を吸収するのは成長期の樹木だけ)
水素が無尽蔵なエネルギー資源というのもウソ。
(水素を作るためには石油を燃やさないといけないので)

レジ袋は石油の捨てる部分から作られている。
つまりレジ袋自体が資源の有効活用である。

ゴミを分別しない方が環境に優しいというのも意外だった。改めて考えてみれば当たり前のことなんだけど。
(生ゴミと一緒にペットボトルがあったほうがよく燃える)


紙のリサイクルをして仮に消費量が減ったとしても、森林の減少は止められない。
(日本人が使っている紙の原料のほとんどは発展途上国の森林からではなく、北方の先進国からである。リサイクルがはやって森林の需要が減っているので、日本の森林は使われず、木は腐っていく。つまり環境運動が環境を破壊している。)



いま本当に考えなくてはいけない環境問題は、地球温暖化やリサイクルではなく、
石油の枯渇(2030年ごろ)や食糧問題である。



【抜粋】
●自治体は助かり、業者は潤う一方で、国民だけが分別し、税金を払う。(p.33)

☆ペットボトルのリサイクルは環境のためではなく、利権団体にお金を上げるための行動とバッサリ。


●地球が誕生した時、地球の大気は2000度と非常に高かった。しかし、徐々に冷えてきて30億年も経つと生物が大いに繁栄するようになり、地質学で言う「古生代」が訪れる。この時の地球の平均気温はだいたい35度ぐらいだったと推定されている。現在の地球の気温は平均15度だから、古生代は現在の気温より20度ほど高かった。

古生代の時代、生物が繁栄したのは気温が高かったからだとされている。

その後、3億5000万年前から2億5000万年前になると地球が急激に冷えて第一氷河期になる。氷河時代が訪れると多くの生物は絶滅し、化石から見ると、地上に存在していた生物の95%が死に絶えたと推定されている。しかし、その氷河時代の温度は22度で現在より7度も高い。

2億年前になると、気温が上がり始め、25度ぐらいになると恐竜が活躍する「中生代」に入った。それからしばらく地球の気温は安定していて、今から10度ぐらい高い平穏な日々が続いた。恐竜全盛時代の到来である。

そして6700万年前、巨大な隕石がメキシコ湾に落下して恐竜が一気に絶滅した後、現在我々が住んでいる新生代に入る。

新生代に入ると同時に氷河期になった。隕石の落下と第二氷河時代に入ったことは偶然の一致といわれているが、いずれにしてもまた多くの生物が死に絶えるような寒い時期になったのが現代である。

だから、アフリカやインドネシアのような赤道直下のところだけが僅かに氷河に覆われていないという世界が現代である。しかし、そのような寒い状態が12万年続くと、その後に2万年間だけ温暖な「間氷期」が来る。現代我々は「第二氷河時代の中の間氷期」にいるので生物としては少し寒いといった程度だ。

今の地球でもっとも生物が多いのは赤道直下である。植物や動物が世界で一番多いのもアマゾンなどの赤道直下である。人間の人口密度でもインドやインドネシア、アフリカのような熱帯地方の人口密度が一番高い。

生物にとっては今の地球は冷たく、もう少し暖かくなった方が良いという全体的な傾向も頭に入れておく方が「地球が温暖化すると生物は絶滅する」などという荒唐無稽な話しに引っかからない。(p.151-153)


☆地球の歴史。ざっくりと紹介しているのでシンプルで分かりやすい。
氷河時代の温度は22度で現在より7度も高かったというのは驚きだ。



●「みんなで心を合わせて町を綺麗にしよう」と呼びかけ、掃除に出てこない人を非難し、それでいて当の本人が出てこずにお金で雇った人を出すと言うことと同じだからだ。それも掃除するところのピントが外れていて町はほとんど綺麗にならないという有様だ。(p.163)

☆「京都議定書」で日本がやっていることはこういうものらしい。



【アクションプラン】
・これから10〜20年で石油が自由に使えなくなってくると、生活は一変する。そうなったときでも困らないようなビジネスモデルを5つほど考えてみる。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
環境問題についてマスコミの誤った情報に惑わされないために。
一度は読んでおきたい内容。


(120517 読了)
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2012年04月27日

池上彰の学べるニュース@

池上彰の学べるニュース
池上彰の学べるニュース
池上彰/著(海竜社) 2010年


【概要】
テレビ朝日のかつての超人気番組「池上彰の学べるニュース」が書籍化!
約200ページ、テーマは次の10個です。

1、国家予算
2、政治資金規正法
3、連立政権
4、JAL破たん
5、デフレ
6、環境問題
7、医療崩壊
8、日本の教育
9、マグロ
10、国際情勢



【動機】
たけしの医学か何かで、映像に出てきたおじいちゃんが
「これが私のバイブルです」と言って出してきたのが
この本だった。



【所感】
池上さんの語り口そのままを本にしてるのでとても読みやすい。

TVの「池上彰の学べるニュース」は結構見てたのに
知らないこともけっこうあった。



【抜粋】
●現在、将来的に絶滅の恐れがある野生動物は、3万種以上に上ります。ワシントン条約ではそれらを、危機度に応じて3段階に分けて、規制の対象としています。

 付属書1  現在、絶滅危機にある野生生物 →商業取引を全面禁止
 付属書2  将来、絶滅危機の懸念がある野生生物 →商業取引を制限
 付属書3  自国で保護したい野生生物

これらの付属書は、2〜3年ごとに開かれる締約国会議で、出席者の3分の2が賛成すれば改定される規定になっています。今回の会議(2010年3月)では、クロマグロを「付属書1」に入れようという提案が出されたんですね。(p.144)


☆これは全く知らなかった。マグロが食べられなくなるという話はよく耳にしていたが、そういうことだったのか。結局、太平洋のクロマグロは規制対象外となったのでひとまず安心。
ところで、最近うなぎが高騰しているが、これは中国で稚魚を乱獲しているのが理由だといわれる。こういうのは取り締まれないのだろうか?


●アメリカのドルが世界的に流通する基軸通貨たりうるのは、石油がドルで売買されているほかになりません。それが人民元でOKとなると、ドルが世界の基軸通貨の座を奪われるかもしれないのです。(p.171-172)

☆中国は、人民元を第二のドルにしようとしている。ちなみに、現在の人民元の本当の価値は1ドル=4元くらいだと言われている。(4/27現在1ドル=6.31元=80円くらい)



【アクションプラン】
・続いて2を読んでみたい。


【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
それぞれのテーマについて広く浅くという感じ。
TVを見てもっと突っ込んだ解説をと思って本書を手に取るというよりは、必要最低限の知識の復習のために。

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2012年04月25日

稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?

稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?

稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?
亀田潤一郎/著(サンマーク出版) 2010年


【概要】
長財布ではなく高級長財布である。

何百人もの経営者の財布を目にしてきた経験から著者が気付いた「稼ぐ社長」だけが実践している共通のルールとは?
それは、なぜかみな長財布を使っているそうだ。
理由はわからないけど、とにかく金持ちみんな使っているから私も使ってみれば金持ちになれるのではないか、という本。

文字数が少ないので、短時間でサクッと読める。
(ちなみにこの記事を書くのに、読んだ時間の2倍以上かかった)


【動機】
タイトルが気になったので読んでみた。
以前、『通帳は4つに分けなさい』を読んでなかなかおもしろかったので。


【所感】
タイトルだけが一人歩きしているが、お金との付き合い方、マネーコントロールの本である。

親の会社が倒産して借金を背負わされたりした経験から、金持ちを憎んだり妬んだり、そういう感情が全てのモチベーションの根底にあるように感じた。そのため説得力が弱くなっている。

長財布を最近使い始めたんだけど、ズボンの後ろポケットに入れているとしょっちゅう落としてしまう。この前もバイクに乗っててボトって音がしたから振り返ってみたら財布が落ちていた。すぐに気付いたから良かったようなものの、さすがに恐くなって、それ以来バッグに入れるようにしているが、これがけっこう面倒である。よくバッグを車に置いたまま買い物しようとしてて途中で財布が無いのに気付いたり・・・。やはり私には見栄えよりも実用重視で折り財布の方が合ってるのかも。いつかお金がもっと稼げるようになったら高級長財布を使うかもしれないが。今の時点で買うのは投資じゃなくて明らかに浪費だと思う。

ちなみにタイトルだけ見て早とちりしてしまい、「そうか長財布を使えばいいのか」と1,000円の長財布を買ってきたのはここだけの話。



【抜粋】
●財布とは、いわば自分の下に訪れたお金を迎え入れるホテルのようなもの。もしあなたが泊まるなら、壁や天井の汚れたままの古いホテルと、手入れやサービスの行き届いた美しい一流のホテル、どちらがいいでしょうか? 同じように、私にとって、お金というのはスーパーVIPのような存在。せっかく来てくれた彼らはぜひおもてなししたい。そのおもてなしをする空間として、「タイガ」の長財布がぴったりと馴染むような気がしているのです。(p.27)

☆ルイ・ヴィトンの「タイガ」という財布を著者はオススメしている。


●レンタルビデオ店でDVDを借りることもありますが、その時に必要なポイント付きの会員カードは、一度借りたら、すぐに折って破棄してしまいます。そして次に借りる時に、再び新しいカードをつくってもらいます。そうするとDVDを借りるたびに入会費を払うことになるのですが、それでもやはり私はポイントカードを持ちません。(p.35)

☆なるほど、それは斬新だ。さっそく取り入れよう・・・ってなるかい!!


●今、あなたの財布に五千円札は入っていますか? 入っているとしたら、何枚入っているでしょうか?(p.55)

☆そんなの0枚か1枚に決まってる。著者は常に4、5枚はキープするようにしているらしい。なぜかというと、大将の一万円札を守るために家来の五千円札に踏ん張ってもらうということらしい。
これはおもしろい発想だと思ったが、よく考えてみれば、五千円札を手に入れようと思ったら1,000円くらいの買い物でも一万円を出さないといけない。雑魚相手に大将が出て行ってやられるという、これでは本末転倒である。
それでも一度は試してみようと思い、1,500円くらいの買い物で、五千円札1枚と千円札2枚が財布の中にあるにもかかわらず、一万円札を使ってみた。「細かくなってすいません」そう言われて手にしたのは、千円札が8枚だった。えーっと、何がしたかったんだっけ?


●いったん五百円玉用の貯金箱に入れたら、そのお金はないも同然と考えます。一方で日課として、財布に五百円玉があったら必ず貯金箱に入れる。すると、ある時ふと気がつくと、合計5万円ほどのお金がいつの間にかたまっていることもあるのです。(p.65)

☆五百円玉貯金をやってる人は多そうだけど、いつの間にか消えてる使途不明金ばかりになりそうで気が進まないなぁ。いつの間にかたまってるということは、いつの間にか財布の中の現金が消えてるって事だから。貯金箱に入れましたっていちいち記録すればいいんだろうけど、それだと手軽に貯金できるというメリットが損なわれる。


●夢や目標に対して思い描く形がリアルであればあるほど、次に起こす行動がより具体的なものになります。すると、お金の使い方も自然と「夢や目標を実現するため」の使い方に変わってきます。つまり、お金は夢を最短距離で手に入れるための材料であり、今手元にあるお金はあなたの未来を形づくる夢の一片。(p.95)

☆自分の場合、浪費はほとんどしないから死に金は使わないけど、生き金もあまり使ってない気がする。
お金は夢を最短距離で手に入れるための材料」・・・このフレーズは心に残った。お金は使うことで生きてくる!


●売り手よし、書い手よし、世間よし、とする「三方よし」という、近江商人の経営理念があります。(中略)「三方よし」とは、売り手や買い手だけが利益を得ることだけでなく、社会全体の利益まで考えるべき、というものです。(p.126-127)

☆Win-Winじゃダメだ。Win-Win-Winじゃないと。
これまでは自分と接した人だけが得をすればいい、
つまり、自分と関わらない人は損をしても気にならなかったけど、それでは了見が狭いのかも。
自分と直接関わらなくてもその人が得をするような生き方っていうのがもしあるなら、
それはきっと社会全体で見たら大きなプラスになるだろう。


【アクションプラン】
・本などの「投資」にもっとお金を使う。

・自分とその時に接していない人にも利益を与える。



【評価】
評価:★★☆☆☆
『通帳は4つに分けなさい』を読んで期待した人は肩透かしを食らうかも。

こんな人に、こんな時におすすめ:
長財布と折り財布、どちらを使おうか迷ったとき。
・・・には、あまりオススメしません。

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2012年03月26日

すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術

すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術

すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術
高橋政史/著(クロスメディア・パブリッシング) 2011年


【概要】
すべてのことをシンプルに紙1枚にまとめてしまおうという画期的な本。
次の7つのフォーマットが紹介されている。

Format 1
 3分間でどんな難題も整理でき、思考力や仮説力を磨く「Sの付箋」
 「誰の?」「何が?」「どのようにして?」「どうなった?」「で、要は何が言いたいの?」

Format 2
 電車の中などの隙間時間でプレゼン資料が完成する「16分割メモ」
 うすい水色や緑で枠を書くことによってアイディアが出て来やすくなる。

Format 3
 1冊15分で、本の内容をまとめてしまう「キラー・リーディング」

Format 4
 3tトラック1台分の資料を4畳半にスリム化した「1枚引継ぎマップ」
 これは要するにマインドマップ。

Format 5
 会議時間が1/2になる「マッピング・コミュニケーション」

Format 6
 企画書や報告書がロジカルに変わる「1・2・3マップ」
 「1メッセージ」「2W1H」「3の法則」

Format 7
 説得力のあるプレゼンができる「物語プレゼンテーション」



【所感】
読みやすい文章であっという間に読めるが、それを自分のものにするにはフォーマットに沿って何枚か実際に書いてみる必要がある。

「16分割メモ」は今使ってるA6キャンパスノートに線を5本引くだけで使えるからとても簡単だ。適当な紙に書いてもいい。

「キラー・リーディング」も面白そうなシステムだ。質問から入った読書などに効果を発揮するだろう。石井貴志氏の「1分間リーディング」との使い分けが必要。

「1・2・3マップ」をさっそく使ってみた。1つのプロジェクトについて、思いつくままに埋めていったのだが、実に見やすい表があっという間に出来上がった。

「物語プレゼンテーション」は小説を書くときにも使えそう。オープニングとエンディングがあって、間の第二幕には3つの壁(困難)が待ち受けている。それを乗り越えることでエンディングに向かうわけだ。


【抜粋】
●そもそも整理とは何か。端的に言えば、「複雑なことをシンプルにする」こと。これが整理の本質です。(p.14)

☆まさにこの一言に尽きる。


●この上司は何をしたか? それは、問題に対しての仮説をつくり、それに沿って素材を分け、重要な素材を見極め、捨てる素材を決めていったのです。そのステップを踏んだだけで、何をどうしたらいいかわからない、先がまったく見えない状態から一気に抜け出すことができました。(p.28)

☆仮説を立てれば仕事は早くなる。この仮説を立てるためのメソッドが「Sの付箋」で、どんな仕事をやるときにも必ずやっておくべきツールだという。


●まず本を読む前に、キラー・リーディングに必要な第1ステップは「問い」です。「問い」とは、著者に聞きたいこと、その本を読むことで得たい目的のことです。(中略)「問い」はより具体的にする必要があります。「問い」の設定は、たとえるならGoogleの検索キーワードを入力するのと同じことです。(p.68-69)

☆「キラー・リーディング」では、著者に何を問うかが全て。「Google検索」のイメージ。
「問い」を設定したら、5分間で16個のキーワードを抜き出し、残りの10分でザーッと読みながらキーワードを3つに絞り込む。そして最後に1メッセージを導き出して終了。


●創造より「退屈」。仕事の成果を上げたければ、仕事はルーティン(繰り返し)化する。仕事のほとんどがルーティン化、つまり朝会社にやってきてやることが決まっていて、それを決まったやり方でやっていると、勝手に成果が上がる退屈な組織である必要がある。と、ドラッカーは言っています。(p.77)

☆時間割を作って失敗するのは、せっかくノってきたときに中断して他の事に取り掛からなければいけないからだが、時間はアバウトでやる順序だけを決めていればルーティン化できるかもしれない。


●「全部を今ここで話してくれ」。これは豊田喜一郎氏のひと言です。アメリカの自動車産業の視察からもどった喜一郎氏の友人の学者が「くわしくは報告書にまとめて提出するから」と言ったことへの返答です。(p.138)

☆ついつい後で時間を取ってまとめようと思うけど、できるだけ早くその場で対処することによって回転が速くなる。そのためのフォーマットが「1・2・3マップ」。このマップを一瞬で描けるようになっておくととっさのときに役に立つ。「1メッセージ」を中心に描き入れ(相手に一番伝えたいこと、提案、キャッチコピーなど)、「2W1H」(What? Why? How?)を「3の法則」で埋めて、最後に「で、何からやればいいの?」という答えを「1action」に入れる。


●映画『ジョーズ』のひと言は、「美女がサメに襲われる映画」というものでした。(p.173)

☆一番伝えたいことをたった1つに絞込み「1メッセージ」にする。いいプレゼンはひと言で伝わる。
紹介文にも使える。「○○(自社の商品)」を1メッセージで言うと?
そのメッセージがありふれたものではなく、オリジナリティにあふれ、興味を惹き付けるようなものだと最適。


【アクションプラン】
・7つのフォーマットのスキルを身に付ける。それぞれ最低1枚は書いてみる。

・「キラー・リーディング」を毎日やってみる。1日1冊15分。専用のノートを作ってみるのもよろしかろう。後から見るために作るのではなく、練習帳というか、訓練的な意味合いで。30枚綴じで60ページ、約2ヶ月。


【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
応用するのは自分次第。そのために基本となるシンプルなフォーマット。
このフォーマットを自分で1から完成させる手間を考えるとすごくお得感がある。
フォーマットを完全に自分のものにするまではいつも身近に置いておきたい。
そして何か問題があるたびに、どのフォーマットを使おうかと思い悩むのだ。



■関連サイト
著者高橋政史さんの公式サイト
http://mindmap.2-d.jp/

1枚の学校
http://creative-management.jp/

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2012年02月07日

日本の魚は大丈夫か

日本の魚は大丈夫か―漁業は三陸から生まれ変わる (NHK出版新書 360)

日本の魚は大丈夫か―漁業は三陸から生まれ変わる (NHK出版新書 360)
勝川俊雄/著 (NHK出版) 2011年


【概要】
衰退著しい日本漁業をいかに持続的な成長産業へと改革するか。魚の放射能汚染は? 
当代きっての論客が三陸復興への思いを込めて描く未来図。


【動機】
漁業は衰退産業ではなく成長産業。
この言葉に惹かれた。


【所感】
1万円を預けていたら6年後に100万円になる定期預金。あたたはすぐに解約しますか? 
これをすぐに解約しようとしているのが現在の日本の漁業の現実ということらしい。

成長産業として見事に復活を遂げたノルウェーの漁業をモデルにして、
震災で壊滅的な被害を受けた今こそ日本の漁業を見直すべきだとしている。


【抜粋】
●ノルウェーの沿岸部は、氷河に削られてできたフィヨルドという入り組んだ湾で形成されています。フィヨルドは、水深が深く(ところにより1000mを超えます)、地形が複雑なために、潜水艦でこっそり上陸するのに、うってつけなのです。ノルウェーは、ソ連からの潜水艦からの上陸を妨げるという国防上の理由から、すべてのフィヨルドに漁村を置いて、人を住ませることにしました。そんなわけで、ノルウェーには、無数の小規模漁村が存在して、強い政治力を持ってきたのです。(p.77)

☆これは知らなかった。こういう歴史は面白い。


●かつては、サバは三陸漁業の大黒柱でしたが、1980年代の乱獲で、資源のほとんどが獲りつくされてしまいました。先に挙げたノルウェーにおけるニシンの例では、ここまで減った時点で禁漁にしています。資源を回復させようとしたわけです。

しかし、日本漁業はまったく逆の方向に進みました。漁具メーカーと巻き網漁業者が共同で、遠くにいる稚魚の群れを発見できるソナーを開発したのです。高い値段で売れる成魚が獲れないのなら、安くてもいいから未成魚をたくさん獲ろう、それで目先の売り上げを確保しようというやり方です。乱獲に拍車をかける方向に行ってしまったのです。(p.84)

☆なんとも嘆かわしい。そんなことをすれば将来的に魚が獲れなくなるのをわかっていながらやってるんだろうなぁ。ここは国が規制すべきところでした。


●ノルウェー漁業のすぐれたシステムの一つに、最低価格制度があります。(中略)
「それ以下の値段では鮮魚を売れない」という制度です。漁業者は、その基準以上の値段がつく魚だけを獲らなければならない。つまり、ノルウェーでは、薄利多売は許されないというわけです。船ごとの個別漁獲枠と最低価格制度によって、ノルウェー政府は魚の値段を上げる方向に政策誘導しています。(p.118〜119)

☆個別漁獲枠と最低価格制度。日本も同じ事をやればいいのに。なぜできないんだろう?
たしかに枠を割り振るのは難しいだろうが、いったん割り振ってしまえば、例えばあなたとのころは枠が6つですよって言われれば、稚魚でその貴重な枠を使おうとはしないだろう。乱獲を防ぐにはピッタリの制度だ。

最低価格制度を導入すれば消費者が買う魚の値段も高くなるような気もするが、そうとも限らない。
日本の場合はもともと卸売業者、加工業者、産地仲買業者、仲卸業者と中間マージンが多いから、
誰も儲けていないのに消費者のところに届く頃には高くなる。
このような伝統的な流通システム自体を変える必要がある。
ノルウェーでは、最先端のオークションシステムがあり、落札したところに水揚げするシステムが整っているそうだ。

「最低品質制度」は「最低品質制度」としても機能する。
そういえば、ノルウェー産の魚といえば、ここ数年で国産よりも高級というイメージが定着しつつある。


●水産物の汚染の問題を扱うには、次のような幅広い知識が必要になります。まず、放射能や放射性物質はどういうものかという物理学の基礎は言うまでもありません。その放射性物質が海の中で、どのように流れて広がっていくかという海洋学の知識や、それが海水の中でどういう挙動をするかという化学の知識も欠かせません。さらには、生物の食物連鎖や魚の回遊について調べる生態学、漁獲と消費という面から検討する水産学、その魚を食べた人間にどういう影響があるかを臨床的・疫学的な知見を生かして検証する放射線医学。こうした横断的な知識がないと、水産物の放射能汚染の全体像がつかめません。専門家だって、一人でこれらをすべて網羅するのは不可能ですから、一般の人にはとても無理な話だと思います。(p.168〜169)

☆放射能問題の難しさはここにある。著者の専門は水産学。関連分野の海洋学や生態学のことはある程度は分かるが、放射能については門外漢だったそうです。こういうさまざまな分野の研究者が自分の専門の知識をそれぞれ持ち寄って連携していかないといけないんだろうな。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
魚が好きな日本人全員が一度は読むべき本だといえよう。
衰退していく漁業に一筋の光が見える。

120207
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2011年04月20日

1テーマ5分でわかる世界のニュースの基礎知識

「1テーマ5分」でわかる世界のニュースの基礎知識

「1テーマ5分」でわかる世界のニュースの基礎知識
池上彰/著 (小学館) 2010年



【概要】
タイトルの通りの本である。
世界各国のニュースを1つのトピックにつき5分程度読めばだいたいわかるような構成。
テレビで解説していることなどとも重複しているので、復習としてさらりと読める。


【動機】
本屋で立ち読みしてて目に留まった。
こういう時事ネタはどうせ読むなら早めに読んだほうがいいだろうということで。
といっても1年遅れだけど(笑)


【所感】
池上さんはご本人もおっしゃってるようにTVに出るのはおまけで、文章を書くのが本業らしい。
でもそんなに文章がうまいとは思えない。
TVでの解説があまりにもうますぎるからかもしれないが、やっぱりそちらの方が天職に思える。


●フセイン政権時代、国際テロ組織アルカイダは一切イラクに入り込めませんでしたが、政権が崩壊し、治安組織が解体されたことで、難なくイラクに集結。イラク国内が混乱に陥るように、シーア派とスンニ派を挑発し、これが殺し合いに拍車をかけました。(p40)

☆アメリカはブッシュ政権時にイラクを攻撃、フセイン政権を崩壊させた。ここからイラクが泥沼化。イラクの治安組織を解体したことで宗教対立に火がつき、内戦状態に陥った。つまり、アメリカがフセインを倒したことでアルカイダがイラクに集まってきたという図式。ちなみにアルカイダ(創設者=オサマ・ビンラディン)の基地はイエメン。

イラク・フセイン政権時
イラン(シーア派) ⇔ イラク(スンニ派)、アメリカ

イラク・フセイン政権崩壊後
イラン(シーア派)、イラク(シーア派) ⇔ アメリカ


――なぜ、アメリカはフセイン政権を倒したのか?
イラクがクウェートに侵攻したから。

――なぜ、クウェートに侵攻したのか?
イラン・イラク戦争の債務支払いのため。石油資源をめぐって。

――なぜ、アメリカはもともとフセインをバックアップしていたのか?
イランと戦わせるため。

この構図って、ロシア(旧ソ連)と戦わせるために育てたアフガニスタンのタリバンと同じかも。
最終的にアメリカに牙を向くところも。


イラン・イラク戦争は、イラン対アメリカとも言えるわけで
そもそもホメイニ師のイスラム革命(1979年)で王政が崩壊し、イスラム原理主義の民主化、
つまり親米から反米に転じたことがきっかけとなってます。
それは現在も続いていると見るべきか。

そして今エジプトやチュニジアを中心に沸き起こっている民主化運動も
基本的には同じような気がするので、争いの火種がどんどん蒔かれているような、
そんなことを考えてしまいます。

数年後、アメリカがエジプトを攻撃してピラミッドを破壊していくところを想像するとそら恐ろしいですね。
これからの世界はますますイスラムか非イスラムかで分けられる世界になりそう。

以前は、資本主義VS共産主義
これからは、キリスト教VSイスラム教


●中国の軍隊の名称は「人民解放軍」。「中国軍」と名乗ればいいようなものですが、まだ「開放」しなければいけない「人民」が残ってるんですねぇ。どこだと思いますか? そうなんです、この「人民」とは、もちろん台湾の人民なんですねぇ。台湾を「開放」して初めて、毛沢東の「中国統一」の夢が叶うのです。(p82)

☆ちょっとテレビっぽくしてみました。


●空母は、攻撃型の艦船です。大量の戦闘機や爆撃機を時刻から遠く離れた海域へ運ぶことができるからです。自国防衛のためなら、戦闘機はいくらでも自国領土から飛び立てますから、空母は必要ありません。空母を保有するということは、「遠く離れた他国を攻撃する能力」を獲得したことを意味します。中国海軍がいったん空母を持てば、台湾攻撃の態勢が整います。(p88)

☆空母を持つということは他国を攻撃する意思があるということ。ちなにみに空母の正式名は航空母艦。年間維持費は1隻で1兆円くらいするらしい。旧日本軍では「飛龍」や「鳳翔」などが有名。


●ウイグル人はトルコ系の民族で、顔の彫りが深く、一見して漢民族とは異なることがわかります。多くがイスラム教徒で、モスクからアザーン(礼拝の呼びかけ)が流れ、羊肉を焼く臭いが流れる街角は、どう見ても中東そのものです。(p91)

☆新疆ウイグル自治区は「東トルキスタン」に当たる。この地区は石油や天然ガスが豊富なため、中国からの独立はなかなか認められない。ちなみに西トルキスタンは、カザフスタンやキルギス、タジキスタンなど。「トルキスタン」とは、「トルコ人の国」のこと。


●さすが中国人。ラマダンなど無関係に営業中でした。中は外国人観光客で大賑わい。「海外で食事に困ったら中華料理店に行けば、とりあえず食べられるものがある」とはよくいわれることですが、ラマダンにも当てはまりました。(p154)

☆ドバイもイスラム社会なので1ヶ月に渡ってラマダン(断食月)があるそうです。太陽が出ている間は一切の飲食ができない。ちなみにイスラム諸国では、ラマダンの1ヶ月に消費される食べ物は、他の月より多くなるというから驚きです。禁じられるほど欲求が増す?


●私も北京のホテルに滞在中、試しに「法輪功」で検索してみたところ、中国政府による「法輪功批判」のサイトにしか接続できませんでした。(p160)

☆中国はサイバーポリスが3万人もいて、24時間監視しているそうです。


田母神氏への痛烈な批判など、テレビでは言えないようなことも書いてある。
●歴史を学んでない好例が、一時マスコミの話題になった田母神論文である。「日中戦争は侵略戦争ではない」「我が国は日中戦争に引きずり込まれた被害者」との論文をアパグループ主催の懸賞に応募して更迭された田母神俊雄・前航空幕僚長は、その後の記者会見で「政府見解に意を唱えられない国は北朝鮮と同じ」と発言。航空自衛隊の最高幹部の確信犯的発言に、何をかいわんやと呆れます。(p273)

☆テレビでは影響力が大きすぎて、言いたいことが言えないからテレビから引退したのかもしれない。
というわけで、これから出版される本ではますます池上さんの主張も楽しめそうです。

日中戦争が侵略戦争かどうかはともかくとして、制服組が政府の見解に異を唱えることがケシカランと言ってるわけです。
戦前の日本軍の暴走の反省から、制服組は、(国民が選んだ)政府の見解に則って粛々と行動すること。これが、制服組が背広組に従うという文民統制(シビリアン・コントロール)であり、田母神氏の行動は太平洋戦争の教訓を蔑ろにする行為だと批判しているわけです。


【アクションプラン】
・映画「グアンタナモ、僕たちが見た真実」が観たい。

・映画「ブッシュ」が観たい。



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人におすすめ:ここ数年の国際ニュースをさらっとおさらいしたい人に。
時事ネタなので読むと決めたならできるだけ早いほうがいいです。
そして、時事ネタなので何度も読むような本ではないです。


110420
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2011年04月06日

小泉元総理秘書官が明かす 人生「裏ワザ」手帖

小泉元総理秘書官が明かす 人生「裏ワザ」手帖

小泉元総理秘書官が明かす 人生「裏ワザ」手帖
飯島勲/著(プレジデント社) 2010年



あれだけマニフェストと騒がれたにもかかわらず、
98%の人がマニフェストを読んでいない。
つまり、マスコミなどのイメージだけで選んでいるということ。

ということは、政治家や政党を選ぶに当たって政策自体はたいした問題ではないということ。

歴代政権が短命なのは、政策自体が間違っていたというよりも、
総理のリーダーシップと官邸の危機管理能力の欠如が原因。


著者飯島勲氏は小泉元総理の主席総理秘書官である。
1972年小泉さんが衆議院初当選とともに秘書となっているので、ずっと影で支え続けた人なのだろう。

本書は大まかに裏ワザ、裏事情、政策の3つに分けられる。

人生「裏ワザ」手帖ということでご自身の体験から色々と書かれているけど、
「おー、そんなことができるのか、すごい!」というよりも「そこまでやるのか、気持ち悪いなぁ」という印象を受けた。でも、それくらいじゃないと、総理秘書官は務まらないということか。自分が使うかどうかはともかくとして、相手が使ってこないとも限らないので一応知っておいたほうがいいという感じ。

裏事情は、なかなか知りえない舞台裏という感じで楽しめる。
政策は、思想が入るので鵜呑みにはできない・・・というところか。


●国民の多くが接している公務員は、市町村の役所・役場の職員。彼らは残業してもしなくても給料が同じなので、17時になると帰ってしまう。国民は、優秀なキャリア官僚と接する機会はほとんどありません。これが、国民に大きな誤解が生じている理由なのでしょう。彼らと凡百の経営者がやりあっても勝ち目はありません。私は、キャリアが優秀すぎるゆえに、多くの民間企業は取締役として迎えられず、顧問に納まってもらっているのではと疑っています。生え抜きの常務が1年かけてやってきたことを3日でひっくり返されては、体面が保てない。彼らは、その頭脳に加えて、それまで生きてきた世界のネットワークや、アドバイスをくれる優秀な知人が数多くいるのです。ですから、顧問ということでときどき助けてもらうぐらいが安全なのです。(p51)

☆キャリアがそこまで優秀だとは思わなかった。マスコミの影響で「官僚」っていうと融通が利かない、マニュアルどおりにしか動けない、出世にしか興味がないみたいなイメージがあるけど、実際はちょっと違うのかも。


●キャリア官僚の出世の第一目標は、五十代半ばで官房三課長(人事・会計・総務)になること。次に審議官、局長、官房長、そして事務次官に至るまで熾烈なポスト争奪戦を繰り広げます。
数ある課長職の中で、この三つの課長が大きな意味を持つのは、外部には一切もらすことのできない機密を扱う部署だからです。事務方の最高位である事務次官になるために絶対に通らなくてはならない「官房長ポスト」は、より大きな機密を扱います。官房長になれば、与野党政治家との折衝や省内不祥事など、あらゆる案件を処理することになります。つまりキャリア官僚には「法案づくり」という”表の案件”に加えて、”裏の案件”処理の能力も問われるのです。(p52)

☆審議官になるとブースのような半個室、局長からは完全個室となるそうです。ノックが必要、つまり一人ぼっちの世界。情報から遮断される。


●小泉官邸の秘書官控え室で流行った言葉が「傍受了解」でした。(中略)経済産業担当の秘書官が「この件、外務省にも伝えておきます」と電話で話していたなら、電話を横で聞いていた外務担当の秘書官が「傍受了解」。いまの電話の件、傍受しました。内容了解です。それに合わせて、こちらも進めますということで、コトがとてもスムーズに運んだものです。(p60)

☆なんか、「傍受」って聞くと盗聴の響きがありますね。でも盗聴とは違って合法行為(無線の性質上、部外者にも聴かれることを前提としているため不可罰になるため)なので安心して使えます。


●タイミング、時間、内容……謝罪会見の流儀
問題対処の責任者は、その時点で知りうる事実をすべて把握していなくてはなりません。逮捕者が出たなら、その容疑内容を正確に把握する。社内の噂、ネット情報のようなものではなく、裁判所の司法クラブの発表を通じて、正式な内容を確認する必要があります。
次に、その容疑内容から事件の構造を可能なかぎり思い描いて、この事件が社の内外にどの程度まで広がる可能性があるか予測します。明確な予測が立つなら、会見では捜査当局が発表したこと以上に、説明・謝罪をすることです。当事者としての事実の積極的な調査・確認と全面的な公表、明確な謝罪と、二度と繰りかえさないという反省の姿勢を示すのです。率先して過ちを認め、反省をしていれば、マスコミの対応もずいぶん違ってくるのです。(p62〜64)


・監督庁への報告の機会を利用したり、業界団体の施設を利用する。(自らの敷地や建物内に取材陣を入れない)
・不祥事の全容は一気に公表する。(小出しにするのは一番まずい)
・夕刊紙掲載のためのタイミング
  嫌な情報は夕刊で出す(8〜10時)
  締め切り(11〜12時)
 翌日朝刊紙掲載のためのタイミング
  じっくり取材をさせたいとき(13〜17時)
  周辺取材をさせたくない (0時)
  締め切り (1時)


●令状を示された側には、この容疑ならこの部屋は無関係だから不同意、この部課は不同意……というように、「待った」をかける権利があります。示された令状に対して不同意をかけ、捜索側がそれを了承しないかぎり敷地内には入れさせないということも可能なのです。
捜査は帝位呈して行われ、そこで発覚した余罪は、追及や駆け引きの材料となる場合もあります。捜索を受け入れる側としては、余計な場所には立ち入らせない頑張りが必要です。(p71)

☆実際どうなんでしょう。ここは捜査に関係ないはずだから不同意って言うと、やましいことがなくても「何か隠してるのでは?」って疑われそうだけど・・・。ということは逆に、今回は捜査範囲に入ってないけどそこだけはまずい、決定的な証拠があるっていうときに使う裏ワザなのかも。



・捜査当局の事実上の御用納めは12月4日。
暦の上の御用納めは12月28日なので、年内に立件するには26日頃までには法的手続きを進めなくてはならない。
そこから逆算すると、12月4日には逮捕する必要が出てくる。

●まず、警察は逮捕後48時間以内に、被疑者を取り調べて検察庁に身柄を送致しなくてはならない。その結果、さらなる勾留、取り調べが必要と検察が判断すれば、まず10日間。さらに延長が認められれば再び10日間。つまり、計20日間。警察は被疑者を勾留し取り調べることができるのです。検察はこの期間内に、立件し起訴するかどうかを決定しなければなりません。12月4日に逮捕して、48時間プラス20日間の取り調べで、ぎりぎり年内立件です。(p73)

☆12月4日を過ぎたら、年明けにドカンと花火を打ち上げて御用始めとする。これを「初荷」と呼ぶらしい。年明けてすぐに大きな事件が発覚することが多いのはこういうことか。誰でも正月はゆっくり休みたいと思うのだそうで。


●(農業振興地域では)お金に困ってちょっと売りたいと考えても、農地法に引っかかって土地の所有権移転(農地転用)ができないのです。これを農地転用するには、農業委員会による許可が必要になります。
しかし、ここでも抜け道が存在しています。家族間で、兄弟が分家して家庭を持つという場合は「都市化」という名目で家を臨機応変に立てられる場合があるのです。農業振興地域のど真ん中でどんどん家が建っているのはそのためです。(p105〜106)

☆この抜け道は知らなかった。あとで調べてみたい。


●法律を超越した「○の中に陳(『マルチン』と読む)」項目の存在についても指摘します。ほとんどの自治体に存在すると思われる、表に出すことのできない案件の存在です。「その他の事業」と表記しているところもあります。
これは圧力団体や組織がらみの事業で外への説明が困難な事業のこと。具体的なことには踏み込めませんが、どう考えても国有地、公有地と考えられるような場所に住宅が建っているのを見たことはありませんか。
そんな場合でも、官僚は法律違反とはせず、法律を超越したものとして隠密裏に解決策を模索します。
(中略)
勇気も覚悟も知恵もない現在の政治家たちは、日本の暗部に手を突っ込むことなど絶対にできません。多少なりとも本質を見抜く読者が現れるのを期待して、今回は事実を提示しました。(p107)

☆いわゆるグレイゾーンってやつかな。


●末ついに海となるべき山水も しばし木の葉の下くぐるなり

いつかは大成するとしても、その前には、さまざまな障壁が立ちはだかることでしょう。絶対的少数の立場にあって、決定には従うが、自分は決してブレない。大きな時流には逆らえないとしても、風穴を開けることはできるのです。(p140)

☆いい言葉。この歌は田中角栄が総理に就任した時に著者が頂いたものだそうです。
そしてこの歌を今度は貴乃花親方の理事戦に託したそうです。
韓信の股くぐりに通じるものがありますね。


●通常、天皇陛下や総理、国賓のクルマが道を走るとき、道路のすべての信号は手品のように「青」になります。隣接する道路はすべて「赤」。その手品の使い手は警察です。公務に支障が起きないようにするためです。
(中略)
実は、政府専用機は二機あります。外遊の際には、常に二機連れ立って飛んでいることはあまり知られていません。私はそれぞれ「(エア)フォース・ワン」「フォース・ツー」と呼んでいました。
(中略)
フォース・ツーは誰も乗せずに空っぽで飛びます。なぜなら、フォース・ツーは、フォース・ワンに万一の事故があったときに急遽乗り換えるための予備機だからです。フォース・ワンとは時間を少しずらせてあとを追うように飛ぶのです。(p142〜147)

☆こういう話は面白い。このフォース・ツーが活躍したのは一度だけで、2004年5月22日北朝鮮からの拉致被害者がこれに乗って帰国したそうです。ちなみに本家のアメリカで「エアフォースツー」といえば副大統領搭乗機である。


●たった1ヶ月自衛隊が習志野を離れるだけで、地元の商店街は閑古鳥が鳴いてしまいます。もし駐屯地がなくなれば、地域経済は破綻します。沖縄には大きな産業がありません。さとうきび栽培や観光事業では、大きな収入になっていないのが現実です。
(中略)
現実的には、「在日米軍」が沖縄の一大産業になっているのです。(p159〜160)

☆そういえば、沖縄の基地問題を論じるときに、米軍がいることのメリット、特に経済効果はあまり語られない気がする。



評価:★★★☆☆
軽く読める。三流記事っぽい小見出し。


西松事件で小沢氏のミスは根回しを怠ったことというところは納得がいく。
そして、私ならこんなヘマはしないよというメッセージとも受け取れる。


普段我々は、いかに相手に気持ちよく過ごしてもらうかを考えるが、
相手に居心地悪い思いをしてもらってこちらの有利な展開に持っていくにはどうすればいいかを考えるきっかけになった。
posted by macky at 23:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする