2011年02月16日

悪魔の用語辞典

悪魔の用語辞典 これだけ知ればあなたも知識人

悪魔の用語辞典 これだけ知ればあなたも知識人
副島隆彦/著、SNSI副島国家戦略研究所/著 (KKベストセラーズ ) 2009年

「いいですか。諸君、諸君は何のために大学生となり、この学部に来たか。それは、君たちがいい暮らしをしたいからです。諸君がこの学部に入学したのは、将来お金儲けをして、いい暮らしをしたいからである。そのために法律学の勉強(あるいは医学)の習得があるのだ。君たちは、世の中の人々の苦しみに集って(たかって)、彼らを利用して、自分が高収入を得て、優秀で立派な人間だと周りから認められて、温厚で穏やかそうにしながら威張りたい。だからここに来たのです。よろしいですね」と、どうしてもこのようにオリエンテーションで言わなければいけない。

・・・というようなことがズバリ書かれている本です。

興味を持たれた方はご一読を。

ちなみに副島氏の執筆は3割ほどで、残りはそのお弟子さん達によって書かれている。
用語辞典ということで、言葉を定義付けしていく本であるが、意外と深く、時々はっとさせられることがある。


●鳩山民主党政権(当時)でも各省庁の主要ポストは、選挙で選ばれた政治家は副大臣(ナンバー2)と政務官(ナンバー3)までであるが、これをもっと拡大すべきだ。現在のナンバー4の事務次官も官僚とするのではなく、政治家(議員)にすべきだ。(p89)

☆要するに、選挙で選ばれた政治家の権限をもっと拡大しろという話だが、これは小沢一郎氏の基本戦略でもある。そういえば、事務次官を廃止するとかいう話もあったがここに繋がるのかも。


●アメリカでは、社会科学の目的の一つは、「処方箋を書くこと」だと教えられる。つまり、世の中の改善すべき部分の原因、どうして問題が起こるのかを研究し、それが起こらないための対策まで考えることだ。原因がわかれば、それをなくしてしまえばよい、という考え方をする。これが社会工学という考え方につながっていく。(p127)

☆社会科学の目的がわかりやすく述べられている。
社会科学とは経済学、社会学、政治学、心理学の4つの学問のことで、人間の社会活動を研究している学問。
ちなみに、物理学、化学、生物学、工学などは自然科学と呼ばれる。



個人的にお気に入りの部分は、13章「資本主義」(石井利明/著)と14章「価格」(根尾知史/著)である。

・1873年の大恐慌を境に、勝ち組と負け組みが決まってしまった。
・「贅沢」と「戦争」こそが資本主義の美徳。
・アダムスミス(価格=価値)、ベンサムの功利(効用)主義、リカード(価格=直接労働+間接労働)、マルクス(価格=賃金+剰余価値)、バヴェルク(価格=買い手が考える価値)、ワルラスの「一般均衡理論」と「限界効用理論」、ケインズの「一般理論」、フリードマンの「マネタリズム」(価格は通貨量によって変化する)


ところで、
●ある商品の本当の「価値」は、それを下取りに出すときに払ってもらえる「処分価格」を見れば分かる。(中略)この「処分価格」、「下取り価格」こそが、実は本当の、その商品の価値なのである。(p210)

☆ここはちょっと違和感を感じた。商品の本当の価値に自分なりに付加価値をつけるというイメージだろうか。モノの価値は結局、買い手が考える価値なのかもしれない。安く買い叩かれて不満なら売らないだろうし。オークションが成り立つのもそういう中間マージンが少ないからだし。でも株式会社の清算とかだとこういう考え方、要するに株主資本なのであながち間違いではなさそう。


【AP】
・やっぱりまた世界史勉強したい。
・アメリカの歴史ももっと深くやる必要がある。
・経済学史、全て目を通して基本となる本を一冊決める。

・「海馬」を再読したい。
・宗教学を勉強したい。とりあえず「世界の三大宗教」を通読してみよう。


評価:★★★☆☆
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2010年10月31日

法則のトリセツ

知っているようで知らない 法則のトリセツ

知っているようで知らない 法則のトリセツ
水野俊哉/著(徳間書店) 2009年

●最初に鬼退治のプロジェクトをスタートする桃太郎は、起業家である。抜群の行動力を持つ反面、話がコロコロ変わったりするのが特徴だ。続いて登場する犬は、起業家の「アイディアを具現化」する実務家とされている。次に登場するサルは、「システム化」が得意な管理者タイプ。最後に参加するキジは根回しやムードメーカーとなって「まとめ役」となる道化師タイプだ。(p21)

☆神田昌典著の『成功者の告白』(講談社)は、「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語」というサブタイトルがついているそうだ。その中にある話である。自分や周りの人がどういうタイプに相当するかを考えるのも面白い。また、小説を書くときやRPGゲームを作る上でキャラ設定にも使えそうな話である。


●明日できることは今日やらない「マニャーナの法則」
明日やることをリスト化することで、「今日はやらなくてもいい」と心理的な負担を軽くすると同時に、
「明日はやる」とコミットメントして一貫性を働かせる手法である。(p66)

☆先延ばしにすることで負担を軽くするという意味もあるが、
重要なのは、「明日はやる」という部分であろう。
つまり、「今日はやらなくてもいい」とずるずる先延ばしにすることではない。


●トリンプ飛躍の原動力「がんばるタイム」
1日の業務を重要な順に並べ、(「ToDoリスト」化するのもよい)、メインとなる項目と、雑用項目に分けて、それぞれの作業にかかる時間を割り出す。そして、自らが設定した「パレートタイム」に優先順位の高い仕事、生産性の高い仕事を割り当て、そのことだけに集中する。(p75)

☆一日のうち集中して使える時間は1〜2時間だけなので、その時間を最も重要な仕事に割り当てるという発想はすばらしい。
トリンプ・インターナショナル・ジャパンの元社長吉越浩一郎氏は、12:30〜14:30を「がんばるタイム」に設定し、その時間は重要な仕事に割り当て、私語などを一切禁じたという。


●脳のなかで、記憶に関係するのは、2段目の大脳辺縁系にある記憶を司る「海馬」と、好き嫌いの判断などやる気に関係する扁頭体、そして論理的思考や計算など知的な活動を司る(3段目の)大脳皮質などがメインである。(p149)

☆人間の脳はアイスクリームのように3段重ねになっており、1段目の脳幹は爬虫類にもある脳だそうだ。そして、2段目の大脳辺縁系が旧哺乳類の脳で、一番上の大脳皮質がイルカや霊長類など高等な哺乳類の脳とされる。


●簡単な情報入手法としておすすめなのはMLである。現在、新聞は朝日と日経と日刊スポーツと夕刊紙、雑誌は「週刊ダイヤモンド」「東洋経済」「プレジデント」を定期購読しているが、バルクニュースやライブドアのドア日新聞およびドアスポ新聞、これにnikkeiをチェックしていればひと通りのニュースが整理されて送信されてくるので、情報漏れは防げるはずだ。(p176)

☆バルクニュースは4年ほど前から私も購読しているが、たまにしか読んでないなぁ。


●週刊東洋経済に連載中の「知の技法 出世の作法」では、元外務省で対ロ諜報活動の最前線で従事していた佐藤優氏が情報収集からノート術、記憶術などを詳細に記している。

☆今週号は世界史の効率的な勉強の仕方が載っていてなかなか興味深い内容だった。


●目標の見つけ方(p237)
1.自分のやりたいことを最低10個、紙に書き出して眺める。
2.そして今度は、自分のやりたくないことを同じように紙に出して書き出してみる。
(中略)
優先順位をつけたり、「仕事」に関することとプライベートに関することに分類する。
分類が終わったら、それぞれの「やりたいこと」を「いつまでに達成するか」大まかに日付を決めてノートや手帳に書いて、肌身離さず持ち歩くか毎日、机で見直すのである。

☆「やりたくないこと」も紙に書き出すのは、「やりたくないこと」を自覚しておいた方が、「本当にやりたいこと」を探しやすいからだそうだ。こちらにも優先順位をつけておく。


●成功本の世界ではメンターは「あなたが人生の目的を見つけたときに現れる」ケースが多い。つまり、「原因」と「結果」の法則で言うと、あなたが人生の目的を見つけ行動を開始した結果、メンターと会うのである。(p251)

☆現在の自分にメンターがいないということは、まだ人生の目的を見つけてないということか。



評価:★★★★★
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2010年07月15日

この国を支配/管理する者たち

この国を支配/管理する者たち―諜報から見た闇の権力
菅沼光弘、中丸薫/著(徳間書店) 2006年


著者は明治天皇の孫だという中丸薫さんと
元公安調査庁調査第2部長の菅沼光弘さん。

内容以前に構成がバラバラな印象を受けた。
対談集の様でいて、どちらがしゃべっているかわからない。
例えば、P96で中丸さんがしゃべっているのかと思っていたら
「中丸さんの提唱されるようなシンクタンクを〜」という最後の一文に
ビックリさせられたり。

話の途中で全く関係の無いコラムがポンっと挿し込まれたり。

菅沼さんは理路整然としているのでわかりやすいが
中丸さんの文章はわかりにくい。
まるで酔っ払いと話しているような気分になる。

それはさておき、なかなか貴重な本である。
嘘か誠かわからないところも多いが、
アンタッチャブルな件はなかなか表に出ないから
そのことだけで嘘だとは言えないだろう。

この本に書かれていることは、インターネットでは時々論じられるが、
TVや新聞で話題になることはまずない。


菅沼さんの主張は、情報を大事に。この一点である。

日本は情報をないがしろにしたから戦争に負けた。
さらに戦争に負けた後、情報を捨てろとGHQに言われてあっさり捨てたから
現代の情報戦で他国に歯が立たないと。

一方の中丸さんは、世界平和を訴えている。

各国の要人と気軽に会える立場を利用して
「じゃ、仲良くやりましょう」とあっけらかんとしている。
そこには策略が無いように見える。
それが相手の警戒心を解くのかもしれない。


ちなみに、兼高かおるさんとは別人である。




●結局、小泉さんの標的は経世会のドン、野中広務さんだったのです。郵政・郵便局のドンも野中さんでした。かつて衆議院の逓信委員長として、NHK会長を更迭させたのは有名ですが、郵政省も彼が牛耳っていたわけです。郵政民営化とは、そのドンの野中さんをいかにして倒すかということです。
(中略)
小泉さんは、まず手始めに肉のハンナンという会社を摘発した。野中さんの政治資金源を絶つためです。
(中略)
日本で狂牛病が問題になった時に、英国から肉骨粉を独占的に輸入していたのはこのハンナンなのです。しかし、当時の農林省はハンナンを全然調べられなかった。逆に、使った畜産農家を調べた。
(中略)
ハンナンは、そのことによって食肉で損をしたといって、狂牛病対策のために国家が出した補助金を、ものすごくとってしまった。社長の浅田満はこの詐欺で捕まりました。
(中略)
暴対法によって山口組をつぶそうと思っても、なかなかつぶせないということで、まず資金源を断つことが始まったわけです。その手始めに、ハンナンを支えている政治家をやっつけようということで、まず鈴木宗男さんがやり玉に上がった。
(中略)
もう一つの隠れた目的は、アメリカの要請にしたがって、不良債権のもとになっている日本社会独特の闇の部分を透明化するという政策でした。
(中略)
そうなりますと、金融機関はゴルフ場などに金を貸さなくてよくなったので、バタバタとたくさん倒れたのです。つぶれたゴルフ場を誰が買ったか。それはゴールドマン・サックスです。(p27〜31)

☆つまり、郵政民営化というのは、経世会つぶしと山口組つぶし。
そういえば、小泉さんは自民党をぶっ壊すって言ってましたね。
鈴木宗男の逮捕の本当の理由などはなかなか表には出てこないけど、
一連の事件がこうして裏で繋がっているというわけですか。
この27ページから41ページくらいまでが、この本の一番面白いところかもしれません。
そこまで書いてもいいのかという気がします。


巻末資料の3(中国共産党「日本開放第二期工作要項」)というのが
結構怖いんですけど。

これは、中央学院大学の西内雅教授(故人)が昭和47年にアジア諸国を歴訪した際、
偶然、入手した秘密文書だそうですが、

●テレビのニュース速報、実況報道の利用価値は極めて高い。画面は真実を伝えるものではなく、作るものである。目的意識を持って画面を構成せねばならない。(p359)

☆こんなのは序の口で、対自民党工作など細かく戦略が述べられている。
問題は、この文書が本物かどうか。



・英国王立国際問題研究所(RIIA)の起源。
1890年頃、世界の覇者であった英国は東インド会社を経営していたが、
それを牛耳る英国貴族が植民地政策を進めるための頭脳集団(ラウンドテーブル)を組織した。
これがRIIAの母体である。

RIIAを司令塔として、ビルダーバーグ、外交問題評議会、日米欧三極委員会を通して、
米国を操り、骨抜きにしてきた。


評価:★★★★☆
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2009年03月02日

人生を変える80対20の法則

人生を変える80対20の法則

人生を変える80対20の法則
リチャード・コッチ (著), 仁平和夫 (翻訳)
阪急コミュニケーションズ (1998/5/1)

効果の上がる20%の場所を見極めて
そこに戦力を集中させると80%のリターンが得られる。

論語に言う「過ぎたるは及ばざるが如し」
何でもやりすぎはよくないと言うことか。

「あれもやらないと、これもやらないと」と
100%を目指した結果、結局は何もできない。


---
「時間が足りないということはない。むしろ時間は余っている。
時間の20%を有効に使いさえすればいいのだから。」

「過ぎ去った時間は失われた時間ではなく、
また戻ってくる円環体的なものだから大切な20%に目を向け、深めよう。」



まず、やることリストのうち
重要なこと、絶対にやる必要があるものを20%選ぶ。
残りの80%は削る。

もし、切り捨てるのができないなら、
期限を設けて、
「いついつまでにやらなければ諦める」というのもよさそう。
いざ捨てるとなったらもったいないと感じるからだ。

そうやって、やることを絞っていけば、
他にもっと重要なことがあるという気がしなくなるかも。

「光陰矢のごとし」
「時は金なり」
を否定。


フォン・マンシュタイン将軍「ドイツ将校団について」
将校には四つのタイプがある。
1.怠惰で無能――放っておいても害にならない
2.勤勉で有能――どんな細かいことでもきちんと分析する優秀な参謀
3.勤勉で無能――始末に終えないので即座に除隊を命じる
4.有能で怠惰――最高の位につけるのがいい


評価:★★★☆☆
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