2019年08月12日

読書する人だけがたどり着ける場所

読書する人だけがたどり着ける場所
齋藤孝/著 (SBクリエイティブ) 2019年
800円+税



【動機】
齋藤孝先生の読書論は大好きなので読んでみた。



【所感】
普段あまり本を読まない人が読書好きになるための入門書としてはいいかも。



【概要】
【14刷、140,000部突破のベストセラー】
読書術の大家が、ネット時代に教える「だからこそ本を読む」理由

「ネットがあるのになぜ本を読むのか」。
そんな話もありますが、本当にそうでしょうか 私たちは日々情報には触れていますが、そこで何が残っているのかというと、
ただ無為に情報を消費しているだけ、のような状況もあります。

本を読むことでしか学べないことは、確実にあります。
文学・読書の大家である齋藤先生が、今の時代だからこそ勧める「読書する理由」と、
「人生と知性に深みをつくる読書」の仕方を紹介します。(Amazonより)


「本」を読むからこそ、思考も人間力も深まる―「ネットで情報をとるから本はいらない」という風潮が広がっていますが、それは本当でしょうか?私たちは日々ネットの情報に触れますが、キーワードだけを拾い、まったく深くなっていない、ということも多いのではないでしょうか?読書だからこそ、「著者の思考力」「幅広い知識」「人生の機微を感じとる力」が身につきます。ネットの時代にあらためて問いたい「読書の効能」と「本の読み方」を紹介します。(「BOOK」データベースより)







【抜粋】
●宮崎駿さんはインタビューの中で、「子どもが気に入って 『となりのトトロ』 を何十回も見ています」というお母さんに向けて「そんなことをしてはダメです」ということをおっしゃっていました。名作だからといって、子どもに繰り返し見せるものではないというのです。(p.57)

☆これは意外だった。よく子どもが好きで何度も見てるって話を聞くけど、
アニメを見ながら別の映像を思い浮かべるのは難しいので
イメージ力を鍛えるのにはあまり向いてないとのこと。




●『五輪書』 宮本武蔵/著 渡辺一郎/校注 岩波文庫
 剣豪・宮本武蔵が60歳のときに綴った、心技体の最高レベルの融合への道。「万里一空」の境地に至るには、「鍛錬」と「工夫」と「吟味」あるのみ。単に反復練習するのではなく工夫と吟味で質を高めるのである。(p.86)

☆読んでみたい。
先日読んだ「鬼速PDCA」にも通じるものがあるかも。




●新書は知識がコンパクトにまとまっていて大変便利なものです。その親書をたった5冊読むだけで、「全然知らない」Cランクから「けっこう詳しい」Aランクになれるのです。2冊よむだけでも「ちょっと詳しい」Bランク。スーパー詳しい」Sランクは、20冊くらい読めばいけるでしょう。研究者レベルは2000冊かもしれませんが、一般の人の基準だったら、20冊でSランクです。(p.103)

☆あるテーマについて知りたい場合、続けて5冊ほど読む!

最初から全部理解しようとせず、8割忘れてもいいくらい気楽に、まずは通しで読んでみる。
適当に塗るのを繰り返せば、ちゃんとペンキが濃くつく。

Sランク(スーパー詳しい):20冊
Aランク(けっこう詳しい):5冊
Bランク(ちょっと詳しい):2冊
Cランク(全然知らない):0冊




●福沢諭吉は 『学問のすすめ』 という非常にいい本を残していますが、 『福翁自伝』 もとても面白い本です。もうあんなに面白い伝記を書くことはできないんじゃないかと思ってしまうくらいです。それには明治維新前後という、変化の大きな特別な時代背景があります。そして、福沢諭吉自身の人格の大きさが魅力です。(p.125)

☆『福翁自伝』 もそろそろ読んでみたい。





【アクションプラン】
・『五輪書』 を読みたい。

・『福翁自伝』 を読みたい。

・ 『カラマーゾフの兄弟』 も読んでみたい。 (最高峰の総合小説として紹介されている)

・同じテーマで5冊以上立て続けに読んでみる。(まずは5冊〜20冊くらい集める)




【Amazonレビューより】
・5つ星のうち4.0 読書好きのレビューを書く人に 2019年1月21日
読書は『自己を形成し、人生を豊かにするのに欠かせない』もの。
自分の人生の実体験は1つしかできないけど、読書によって別の時代や他国の人の人生を追体験させてもらえます。
体験が増える分、人生が豊かになると著者は言います。

トキメキが少ないと1年があっと言う間に過ぎるといいますが、確かに読書をしていると追体験のせいかワクワクする事が多く、時もゆっくり進むような気がします。

『(半端ない読書家の)谷崎潤一郎の本を1冊読むだけでも、その背景にある大量の本がガーッとなだれこんでくるような感じです』

今更ながら一冊の本は著者1人の考えではないことに気づきました。
良質で大量の蓄積から本はできていること。(この本もそうですね)
それを分けていただけるなんて幸せなことです。
これからは読書家の方の本を読むことを心がけていきたいと思います。

著者による参考文献の紹介文(レビュー?)も素晴らしいです。
レビューを書く人には興味深いと思います。(ベスト500レビュアー こがねの いずみさん)


☆(半端ない読書家の)谷崎潤一郎の本を1冊読むだけでも、その背景にある大量の本がガーッとなだれこんでくるような感じというのがおもしろい。

たしかにたくさんの本を読んでるから深い本が書けるようになるのだ。





【この本が愛読書の有名人】





【関連ブログ】
『読書する人だけがたどり着ける場所』を読んで、積読が加速する - 学びデザイン Official Site
https://manabi-design.jp/blog/detail/175



【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
サクッと読めるので、読書に興味のある人みんなにおすすめだよ。



【結論】
読書する人だけがたどり着ける場所がそこにある。


posted by macky at 19:02 | Comment(0) | 読書術 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月21日

戦略読書

戦略読書
三谷宏治/著 (ダイヤモンド社) 2015年
1,800円+税


【動機】
タイトルに惹かれて読んでみた。



【所感】
読書ポートフォリオという発想がおもしろい。

おすすめ本がたくさん紹介されているがあまり興味を惹くものがなかった。

人と同じことを言ってるのがイヤというのにそんなに共感できなかった。

ただ、私たちは読んだ本でできている、何を読むかによって人生は変わるというところは全くその通りだと思った。

手当たり次第に読むのではなく、何を読むかが大事。もっと戦略的に読んでみよう。




【概要】
私たちは読んだ本でできている―。ビジネス、SF、科学、歴史、マンガ、心理、哲学…他「何を」「いつ」「どう」読むかを戦略的に変えてコモディティ化しない自分をつくる「読み方」大全。(「BOOK」データベースより)


戦略読書
戦略読書
posted with amazlet at 18.12.21
三谷 宏治
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 43,594




【抜粋】
●『華栄の丘』 宮城谷昌光で1冊読むならこれ。名宰相華元の奇跡。(p.67)

☆読んでみたい。



●1冊の本から、新しく自分の身につけられる習慣やスキルなど、せいぜいひとつか2つでしょう。

 斜め読みして、「心に残るひとつ」を選びましょう。(p.130)

☆「7つの習慣」はむしろ斜め読みする本というのがおもしろい。



●そのフレームワークを何度も使って自分の「技」にしなくてはなりません。
 だからやっぱり「ひとつだけ」です。自分の役に立ちそうな、たったひとつを選ぶのです。(p.131)

☆フレームワークは全てをマスターしようと思ってたけど、
自分に合うものを一つ身に付ければいいそうだ。
たしかに、100個知ってるより1個使いこなす方が役に立ちそう。



●この時期、私のキャリアに大きな影響を与えた本がありました。ビジネス書で一冊挙げろと言われたら、これだと答えるでしょう。
 三枝匡の 『戦略プロフェッショナル』 が、その一冊です。BCGの大先輩が描く「シェア逆転の企業変革ドラマ」における「戦略参謀の能力と決断」は本当に格好良く、ビジョンのない私に「こうありたい!」と初めて思わせた本でした。(p.182)

☆読んでみたい。



●わが家では冷蔵庫が買い替え時期でもあったので、ちょっと調べてみました。すると、07年頃に技術革新があって、同じ容量なら冷蔵庫の消費電力は昔のものに比べて、なんと6割も少ないということがわかりました。(p.219)

☆冷蔵庫を買うなら、07年製以降のものを買おう。

しかも冷蔵庫の家庭に占める割合はエアコンに次いで2番目くらいだそうなので、冷蔵庫を買い替えると電気代がグッと安くなるかも。



●私が必ず最初に読むのは、(あれば)序章です。そこにすべてが凝縮されているからです。
 レヴィットとダブナーの 『ヤバい経済学 [増補改訂版]』 で見てみましょう。
 序章は「あらゆるものの裏側」と銘打たれ、その後の6章を見事に要約しています。(p.242)

☆タイトルがイマイチなので読もうとは思わなかったけど、いい本なら試しに読んでみようかな。

とりあえず、序章を読むだけでも自分に合う本かどうかわかるらしいので、たくさんの本を序章だけ読んで判断しよう。



●CDからPCでMP3化してホームサーバーに保管。これを家中で再生できるようにしてある。書斎のPC音楽ソフトでは出力プラグインに WASAPI を利用し、USB オーディオプロセッサを介してアンプにつなげている。(p.248)

☆具体的にはどうやればいいのか、時間のある時に WASAPI について調べてみよう。





【アクションプラン】
・フレームワークを一つ自分に合うものを身に付ける。

・『華栄の丘』 を読む。

・『戦略プロフェッショナル』 を読む。

・『ヤバい経済学 [増補改訂版]』 を読んでみる。

・ときめかない本はどんどん処分していこう。(本棚の椅子取りゲームのイメージ)。
合わないと思う本を読み続ける時間の方がもったいない。その時間をもっと自分にとって必要だと思われる本を読む時間に割り当てよう。

・たくさんの本を序章だけ読んで判断してみる。

・WASAPI について調べてみよう。ひょっとしたら今あるコンポやCDが丸ごといらなくなるかも。




【Amazonレビューより】
全部読んでみたけど、特に共感するような意見はなかった。




【この本が愛読書の有名人】





【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:

普通、新しいことを始めるとき、関連する本を1、2冊は読むと思うけど、
100冊も読まないといけないとわかっただけでも、この本を読んだ価値はあった。

そしてその配分をどうするかというのが、この本「戦略読書」のメインである。

 
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2017年07月03日

遅読家のための読書術

遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
印南敦史/著 (ダイヤモンド社) 2016年
1,400円+税


【動機】
本を読むスピードが、新しい本が入ってくるスピードに追いつかない。

ブログを書くスピードをもっと上げたい!



【所感】
結局、このブログでやってることと同じかも。

もっと突き詰めた感じ。



【概要】
◎積ん読、解消! 月20冊があたり前になる。

なぜ「1ページ5分」かかっていた遅読家が
「年間700冊超」読破する人気書評家になれたのか?

元・遅読の書評家が教える
本を読むのがラクになる方法
僕はいま書評家として「LifeHacker[日本版]」「NewsWeek日本版」
などのニュースサイトに、月60本近くのブックレビュー記事を寄稿しています。
つまり、単純計算でも年間読書量は700冊以上のペース。

そんな話をすると驚かれますが、
なにを隠そう、僕もかなりの「遅読家」です。
ちょっと試しに、手元の本で計測してみたところ、
1ページを読むのにだいたい5分弱かかりました。

とはいえ本書は、いわゆる「速読術」の本ではありません。
「過去の僕と同じような悩みを抱えている人」のための読書術の本です。

「情報洪水」でも疲れない
あたらしい「本の読み方」
「昔は読書家だったのに、ここ数年、本が読めなくなった」
そういう人も増えていますよね。

スマートフォンでSNSやニュースを見るようになって以来、
僕たちの「読み方」が変化しています。
「新しい読み方」と「これまでの読み方」とのあいだで
真っ二つに引き裂かれているわけです。

「本を読む人生」は、きっとすばらしい
そこで残された道は2つ。
本が読めなくなっていく自分を、このまま放置するか。
それとも、「新しい読み方」を身につけて、「本のある人生」を取り戻すか。

後者の道を選ぶ人のために、この1冊ををまとめました。
読書によって頭がよくなるとか、
仕事ができるようになるとか、お金持ちになれるとか……
この際、そういったことはいわないでおきましょう。

読書そのものの楽しみを知っている人、
だけど、現状の読書量や読書スピードに不満がある人に
役立つ考え方やメソッドを多数盛り込みました。

音楽を聴くように本が読める
――さあ、「フロー・リーディング」の習慣をはじめましょう。(Amazonより)






【抜粋】
「一行」を探しながら読むようにすると、そこには冒険しかありません。(p.88)

☆「価値ある1行」を意識しながら読む。宝探しをするように本を読む。



●「1ライン・レビュー」。文字どおり、「1行のレビュー(感想文)」を書く習慣をつけるわけです。
(中略)
前述の「1ライン・エッセンス」について「なぜこの1行に感動したのか?」という観点で、ひと口メモを書くだけです。(p.91)

☆このやり方で、ハーバー(このブログ)がもっと短時間でできるかも。1文抜き出し、1文レビュー。



●そして最後にやっていただきたいのが、その12冊の中から「ベスト」だといえる1冊を選ぶこと。つまりその1冊が、自分の直近の読書の中で「もっともすばらしかった1冊」ということになります。1年の終わりには、さらにそこから「ベスト・オブ・ベスト」の1冊を選びましょう。(p.96)

☆ノートに書くことで、あとから振り返りやすくなる。



●いちばんおすすめの方法は、第3章で紹介した「1ライン・レビュー」用のノートなり手帳なりに、先に6冊分の書籍を書き込んでしまい、引用とレビューが「書き込み待ち」の状態になるようにすることです。(p.152)

☆1週間に6冊読む。1日休養日があるから、その日に次の週に読むものをすべて考えて、ノートにあらかじめ書いておく。
これを続けていけば、目の前のつん読本がどんどん無くなっていくかも。
自動的に年間300冊は読める。



●僕は音楽ライターとしてCDのライナーノーツも数多く執筆してきました。ライナーノーツというのは、CDの歌詞カードなんかのあいだに挟まっている「解説文」のこと。(p.156)

☆著者は音楽ライターも兼ねているようだ。読んでみたい。





【アクションプラン】
・著者のブログ 「神は一文に宿る。」 を見てみる。

・1ラインレビューノートを作ってみた。



【Amazonレビューより】
・読書量が倍になりました 2017年3月31日
著者は、ライフハッカーやニューズウィーク等で書評家として活躍されている印南淳史さん。現在は書評家として、年700冊の本を読んでおられます。

この本で提案されているのは、「熟読しなければ」という思い込みを捨て、音楽を聴くように、情報が自分の中を流れていくことを楽しむ読み方。
ーーー
音の配列を記憶しているとか、楽器で完璧に再現できるとか、歌詞を暗記しているといったことは音楽を聴く本来の目的ではないはず。そうではなく、聴いた結果として自分の中に生まれたものが、その音楽の根本的な「価値」なのです。
ーーー

もちろん、速く読む必要のない本もあるとしながらも、速く読める本は数多く読んで、共通項や差異を見ていくというアイデアには納得。
ーーー
1冊を深く読むのではなく、たくさんの本から「小さなかけら」を集めて、「大きなかたまり」を作っていく。それが遅読家の人に決定的に欠けている発想なのです。
ーーー
そのためにどうすればいいかも具体的に紹介されていて、それが気軽に始めることができ、また続けやすいのがいいと思いました。

特に「A4ノートに引用リスト(気になった「1行」を書き写す)を作って、中でも最も素晴らしいと思った引用を一つ選び、この1行が心に残った理由を一口メモする→12冊ごとに評価(刺激を受けた本、好きな考え方、今後読みたい本の方向性も確認)」という記録方法を自分なりに3ヶ月試して みたところ、一月の平均読書量が倍に増えました。今まではきっと、知らずしらずのうちに身構えてしまっていたのでしょうね。

情報の海で、宝物を両手に抱えてあっぷあっぷしながら泳ぐのか、宝探しを楽しみながら泳ぐのか…考えるいい機会になりました。
これからも読書の幅を広げていければと思います。(bumblebeeさん)

☆本書ではA5ノートを勧めていたので試してみたけど、けっこうスペースが少ないので、厳選して書こうとしている。
bumblebeeさんはA4ノートでやられているようだ。




【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
目の前につん読本がたくさんたまっている人に。
1冊ずつじっくりと読んでいくよりもどんどん読んでいきたいと感じているときに。

posted by macky at 20:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書術 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月10日

バカになるほど本を読め!

バカになるほど、本を読め!
神田昌典/著 (PHP研究所) 2015年
1,300円+税


【動機】
神田昌典さんの読書術ということで興味を持った。



【所感】
読書会の話がメイン。

読書会にはあまり興味がなかったけど、読んでいくうちに、
読書会に参加したくなった。




【概要】
賢くなるためではない。
本はバカになるために読むのだ――。

神田昌典の読書論、ついに発刊。

本をどう読むかなんて、個人の自由だが、もし、あなたが「自分の人生を変えたい」というのであれば、少しだけ読書の方法を学んでおいても損はない。
そんな「あなたの可能性を広げる読書」について、これからお話ししていきたいと思う。
その方法論を実践するメリットは、教養が身についたり、話題に乗り遅れなかったりすることだけにとどまらない。
読んだ本の内容を、即、行動に結びつけて、他の人が生み出せていないあなた独自の価値や知識を生み出せるようになる。
そして、あなたが思い描いていたイメージとはまったく違う人生が切り拓かれていくのだ。――「序章」より

【目次】
序 章◆なぜ、活躍できる人は皆「バカ」なのか
第1章◆「目的志向型」読書
第2章◆本を持ち、町へ出よう
第3章◆アクションが変革を生む(Amazonより)


バカになるほど、本を読め!
神田 昌典
PHP研究所
売り上げランキング: 57,494




【抜粋】
●先日、マーケティングの世界的な大家であるフィリップ・コトラー先生のイベントのファシリテーターを務めさせていただいたとき、私が25年以上前に通ったビジネススクールでボロボロになるまで読み込んだ先生の分厚い著書を持参したところ、じっくり話す機会をいただくことができた。 (中略) 分厚く難解な本に挑戦し、その本を手元に置いておくことが、将来の出会いを演出してくれるというわけだ。(p.74)

☆神田さんは若いころコトラーを学んでいたのか。



●牛の乳の出が悪くて、生活に困っていたそうだ。そこで、横内会長がとった行動は、アメリカの最先端の方法を知るために、紀伊国屋書店に行って、乳牛について書かれた洋書を取り寄せること。 (中略) 本文中の写真を頼りに、本を見ていき、気になる写真があるページだけ一生懸命辞書を引いて読んでいった。 (中略) その内容を生かして、自分の方法を改善していった。その結果、他の農場の何倍も、乳の出を良くすることに成功し、酪農コンテストで優勝するほどになったそうだ。(p.82-83)

☆横内さんは英語がほとんどできなかったにも関わらず、藁にもすがる思いで洋書にすがりついた。目的意識が高ければ、たった1ページからでも得るものはある。



●じつは、私の文章の師匠ともいえる存在は、ジャズピアニストの山下洋輔さんだ。音楽家としてのイメージしかない人もいるかもしれないが、じつはエッセイや小説を多数書かれている。さすが音楽家で、文章の音やリズムがきれいで、音読すると心地よい。内容も面白く、ゲラゲラ笑いながら、次から次へと読み進められる。(p.88)

☆山下洋輔さんが文章を書かれてるとは知らなかった。ちょっと読んでみよう。




●しかし、場数を踏むことで、自分でも驚くほど肝が据わってくる。大勢の前で話すことに不慣れだった人でも普通に話せるようになるし、場を仕切るのも上手になる。
 また、こちらの言うことにしたがってもらうには、初対面の人から短時間で信頼を得る必要があるが、そのための立ち居振る舞いも自然と身についていく。企画の立案から収支のチェックまで、トータルの流れを経験することで、プロデューサーとしての能力も上がるだろう。
 人前で堂々と話せて、場を仕切ることができ、すぐに信頼を勝ち取ることができ、企画もできる。こうした読書会で得られるものは、まさに、会社で求められるリーダーの能力にほかならない。(p.134)

☆読書会はいいことづくめ。






【結論】
1. 目的を明確にする。なぜその本を読むのか。

2. フォトリーディングで読む。

3. 読書会をして知識を深める。




【アクションプラン】
・うちにある本を20%選別してみた(とりあえず本棚のみ)。

・コトラーでマーケティングを勉強してみる。

・読書会に参加してみたい。とりあえずこのブログのコメント欄で読書会をやってみよう。本についての感想など、どんどんご自由に書いてください。





【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
マッドでクレイジーな奴だけど、何かを成し遂げる「バカ」になりたいときに。

 
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2015年08月31日

子どもの教養の育て方

子どもの教養の育て方
佐藤 優 井戸 まさえ
東洋経済新報社
売り上げランキング: 217,696


子どもの教養の育て方
佐藤 優、井戸まさえ/著 (東洋経済新報社) 2012年
1,400円+税



【概要】
頭のいい子、勉強のできる子、やさしくしっかりした子はこうして育つ! 佐藤優初の子育て教育本。(「BOOK」データベースより)


出版社は「会社四季報」で有名な東洋経済新報社。
元代議士の井戸まさえさんはここの元社員だったようだ。




【動機】
本屋で目についたので。



【所感】
佐藤さんは教育論を語らせても一級品だということがわかる。



【抜粋】
井戸 よくある「漫画で学ぶ歴史」などはどうですか?

佐藤 ・・・(中略)・・・中公文庫の「マンガ日本の古典」シリーズで、たとえば水木しげるの 『今昔物語』 とか、さいとう・たかをの 『太平記』 などはいいと思います。水木しげるさんはちょっとエロティックなものも入っているけれども、 『今昔物語』 の解釈については非常によくできていると思う。漫画も物によるということです。(p.45)

☆たまたま水木さんの本を乱読中なので次に読んでみよう。



●アマゾンのキンドルやソニーのリーダー、楽天のコボ・タッチのような電子ペーパーを用いたものがおすすめですね。電子ペーパーは発光しないから目にやさしい。iPadは発光体なので、あまりおすすめしたくない。(p.67-68)

☆そういえば、iPhoneとかずっと見ていると目が痛くなるから長時間読むには適していない気がする。



●本をよく読ませ、文を書かせることです。そのとき、漠然と書かせない。 (中略) 必ず具体的な「課題」を与えて読ませるといい
・・・(中略)・・・
必ず具体的な質問の形で課題やテーマを与える。(p.76)

☆読書感想文で、何でもいいから書けというのはよくない。テーマが大事。このブログの【動機】がテーマが当たるのかも。
「本屋で目についたので」というのは直接的な動機だけど、何のためにアンテナを貼ってたのかという所まで掘り下げていってテーマとしたい。




●講談社学術文庫から出ている、澤田昭夫さんの 『論文の書き方』 という本があります。僕はそれを読んで、起承転結は使ってはいけないということをはじめて知りました。この本は、物の見方、考え方、表現の仕方についてのとても優れた教科書だと思います。(p.78)

☆一度読んでみたい。「天声人語」は起承転結になっているのでよくない。「転」が要らない。論理的な文章では起承転結は使ってはいけない。起承転結は文学的な世界を描くための技法である。



●高学年以降になってから「聞く力」を育てるには、ラジオに親しませることだと思います。テレビではなくラジオです。番組や内容は何でもいい。 (中略) 野球中継や相撲中継を含め、ラジオに慣れさせるというのはいいかもしれない。(p.82-83)

☆ラジオってそういえばあまり聞かないな。たまには付けてみよう。



●微分法について知っておくと変化に対して強くなり、積分法について知っておくと歴史に対して強くなります。微分は先読み、積分は歴史です。(p.132)

☆微分や積分の問題が解けることよりも、その本質を理解しておきたい。


●ユング系というのは、むしろ自分の心の中の底まで行くと、そこで立ち直る原理があると説く。だからつらいときに読む本ですよ。それに対して、精神鑑定のフロイト系の人は、脳の分泌の問題だから、薬を飲めという話になる。
・・・(中略)・・・
要するに、脳の分泌の問題として、うつの問題を考えていくんですね。そうすると、分泌を抑えるための薬を飲ませる、あるいはある種の分泌を促進するための薬を飲ませるという機械論的なアプローチになっていくのです。(p.183-205)

☆ユングとフロイトの違いを分かりやすく説明している。
関西系のユングに対して、関東系のフロイト。



●インテリになるため、教養をつけるためには、2つの道があると思います。
 ひとつは学術です。論理によって自分の置かれている社会的な位置を知って、言語化していくことです。
 もうひとつは、小説によって、自分の社会的に置かれている位置を感情で追体験することです。だから、小説は教養の役に立つんです。(p.244)

☆小説は楽しむだけじゃなくて、教養の役にも立つらしい。小説は近代のもののほうがいい。近代より前には小説は無くて、あったのは物語だそうだ。共有の意識を持たせることが大事。



●佐藤さんと子育ての話をすると、ときには懺悔、ときにはカウンセリングを受けているような気分になります。しかしそれは、「癒し」ともどこか違う、たとえていうなら「脳が喜ぶ」という不思議な感覚なのです。(p.247「おわりに」より)

☆直接話さなくても、佐藤さんの本を読んでいるだけで、「脳が喜ぶ」という不思議な感覚を味わえる。



●Q08 英語以外で、早くから身につけておいたほうがいい外国語はありますか?

佐藤 ・・・(中略)・・・大学に入ってからは、2通りの考え方があります。
 ひとつは「教養のための外国語」で、ギリシア語、ラテン語、漢文、サンスクリット語、ドイツ語です。ドイツ語は国際社会に出てくるドイツ人は全員、英語が話せるので、ビジネスでは必要ありません。
・・・(中略)・・・
 2つめは「実用のための外国語」で、英語以外では、中国語、韓国語、ロシア語、ポルトガル語(厳密にいうとブラジルポルトガル語)、スペイン語、アラビア語、フランス語です。フランス人は外国語が苦手だし、アフリカで仕事をするときには必要になります。
 そしてこの中から、ロシア語を含む隣国の言葉がどれかひとつできると、将来生きていくためのビジネスにつながってきます。これらの国の人たちは、基本的には英語が苦手ですから。(p.258)


☆ドイツ語はビジネスでは必要ないというのはなるほどと思った。
外国語の位置づけが明確になされていて選ぶ時の参考になる。




●Q37 教養の基礎として、美術や音楽に子どものころから触れさせるのはいかがですか?

佐藤 美術や音楽に触れさせるのは、教養の基礎としても文句なしにいいことです。ヨーロッパでは古来、リベラル・アーツとして、論理学や修辞学と並んで音楽があるわけですから。(p.272)


☆リベラル・アーツについて調べてみた。

リベラル・アーツ(英: liberal arts)とは、
ギリシャ・ローマ時代に理念的な源流を持ち、ヨーロッパの大学制度において中世以降、19世紀後半や20世紀まで、人が持つ必要がある技芸(実践的な知識・学問)の基本と見なされた自由七科のことである。具体的には文法学・修辞学・論理学の3学、および算術・幾何(幾何学、図形の学問)・天文学(円運動についての学問、現在の地理学にも近い)・音楽(ここでいう音楽は現代の定義の音楽とは異なる)の4科のこと。
最近では、そうした伝統的な科目群の位置づけや内容に現代的な学問の成果を加え、やはり大学で誰もが身に付けるべき基礎教養的科目だと見なした一定の科目群に与えられた名称で、より具体的には学士課程における基礎分野 (disciplines) のことを意味する。この現代的な分類では、人文科学、自然科学、社会科学、及びそれぞれの一部とみなされる内容が包括されることになる。






【アクションプラン】
・水木しげるの 『今昔物語』 を読む。 →読了(150911)


・この本で紹介されている本をいくつか読んでみたい。

・映画「八日目の蝉」をもう一度観てから本書を再読してみたい。



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
現在、子育てをしている人に。

 
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2014年12月02日

キラー・リーディング

キラー・リーディング  「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)

キラー・リーディング 「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)
中島孝志/著(実業之日本社) 2007年


【概要】
キラー・リーディングの「キラー」とは、
「ダントツの、他を寄せつけない、並外れた」という意味である。

単なる速読や多読ではなく、情報のインプットから成果や結果というアウトプットを生むまでをシステマティックにマネジメントしていく「究極の読書方」を紹介している。

著者は年間3000冊もの本を読んで知的生産に生かしているという中島孝志氏。



【動機】
中島さんは好きな作家さんの一人なので。

以前、高橋政史 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 という本を読んだときに「キラー・リーディング」というノウハウが出てきて役に立ったが、それと同じ言葉だったので興味を持っていた。



【所感】
全体的に軽い読み物という感じ。ちょくちょく挿入される比喩やたとえ話がちょっとスベリ気味だが、オーソドックスに使えるノウハウがいっぱい。本の読み方自体は私とよく似ている。多分知らず知らずのうちに、中島氏の影響を受けているのかも(笑)

年間3000冊といっても、そのうち2割は外れで目次を見ただけでブックオフに売ってしまうという。
そういう本まで含めて3000冊としているところに本書の意義がある。
つまり、本は全部読む必要はないということだ。全てのエッセンスを抜き出す必要はない。

3000冊で500万円くらい費やしても、そのうちの数%でも「当たり!」があって、費やした以上のリターンが得られればムダではない。そして実際に得られているからこそ、このシステムが回るのである。

そういえば、勝間さんもよく「本は安い」と言ってるが、同じ意味だろう。得られるリターンに比べて本はあまりに安すぎる。だからどんどん買うべきだと。実際にこのレベルまで来ると、10秒ほど読んで捨てたとしてももったいないとは感じなくなる。本代よりもそれを読む時間の方がはるかに価値が高いから。

本で得たヒントをもとに自分で練り上げることが大事。

積読本を片っ端から読み進めるために速読を身に付けるよりも、テーマや問題意識を明確にしてからその解決方法を探るために積読本を速読する。つまり何のために本を読むのかという目的意識が大事。

これは書くときも同じで、たくさん集まったからこれをもとに何か書けるだろうと思っても書けなくて、書くべきテーマが明確だと自然と情報は集まってくるという。



【抜粋】
●少なくとも20〜50冊くらいの参考書籍をチェックしなければならないのだが、こういう依頼が年間40〜50件はあるから、ざっと800〜2500冊は「資料」としての読み物をチェックすることになろうか。(p.25)

☆自分以外の著者の本をプロデュースする場合、インタビューの企画書作成段階で(1〜3日くらいで)20〜50冊の参考書籍をチェックしておく。何十冊もの資料を読破するときにはテーマを絞ってアタリをつけて読む「省読」という読書法を使う。問題意識があれば、インテリジェンスがきっかけとなってイマジネーションに火がつく。


●過去と現在を未来という地点につなげる作業を「イマジネーション」と呼ぶ。不思議なことに、一流の経営者になればなるほど、過去や現在という地点から物事を考えない傾向がある。
 では、どこから考えているかというと、この未来という地点から考えているのだ。彼らは未来にポンと点を打ってしまう。この点は北辰だ。北辰とは北極星のことだ。まったく動かずにその他多くの星の位置を指し示す中心となる「灯」なのだ。この灯にたどり着くにはどうしたらいいか?(p.38)

☆それは仮説を立てることだという。アイディアや議論を進めるためのたたき台にすぎないので仮説が正解である必要は無い。「1人ブレスト」を行うことで、仮説を自分の脳内で熟成させていく。


●『孫子(孫武)の兵法』 の1節にある「兵は詭道なり(弱者の戦争はなんでもあり、だ)」という言葉には目が釘づけになると思う。
弱者には弱者のための戦法がある。すなわち、マーケットシェアの低い会社は大手企業と正面から戦わずにできるだけ局地戦とかゲリラ戦、あるいは接近戦へと持ち込みなさい。しかも敵の戦力は分断させ、味方は集中して団体で当たるべし、と孫子は述べている(一方、強者の戦法は「接近戦を避け、間接的、遠隔的な確率戦による総合戦を挑むべし」と教えている)。(p.42)

☆ここを読んでランチェスターを思い出した。全く同じ気がする。まずは地域別、種目別で1位を目指せとかね。孫子は読んでみたいと思いながらまだ読んでないので、早く読んでみたい。


●どんな本だろうと、それが歴史書、科学、医学、物理学の本であろうが、仕事で悩んでいればいるほど、本の選択(チョイス)はどうあれ、テーマは鮮明になる。「空腹が最高のソース」であるように、テーマ=問題意識は最高の吸収チャンスなのである。(p.51)

☆悩んでいるときほど、本で得られるものも多い。悩んでいるときこそチャンス。何か問題がある時こそ、脳は解決を求めて自動的に動いている。これを脳の「オートマトン(automaton)機能」という。


●「これだけは!」と1つだけでも尖ったところがある商品のほうが一部の熱狂的なファンを囲い込みやすい。まんべんなく平均的にウケるよりも、2割に熱狂的にウケたほうが勝ちなのだ。自分の勝てるフィールドを決めて、そのなかでいちばんになる事を考える。これは商売の王道ではなかろうか。(p.62-63)

☆全員にウケる必要はないということ。自分の得意分野を見定めてそこに集中する。


●わたしはビジネスマンだから忙しい。だから、「キラー・リーディング」では、いきなり、結論をピックアップすることを最優先にしている。これが知的消費ではない、知的生産の読書法だと確信している。(p.74)

☆読書自体を楽しむのではなく、そこで練り上げた仮説を試すのが楽しいという感覚かな。私なんかは、いきなり結論をピックアップしてしまうのはもったいないと感じてしまうので、知的生産の域にはまだ届いてないのだろう。


●企画について勉強したいからといって、企画術というタイトルの本を片っ端から読んでもそんなに効果はない(と思う)。
・・・(中略)・・・
ならば、どんな本を読めばいいのか。
著者本人の体験談がオンパレードの本だ。そのなかから、「これだ!」という面を発見して、自分で法則化すればいいのである。(p.96-97)

☆自分で法則化するところまでやっておけば身になる。実践で使える。


●「ビートルズの解散はコンサートをせずにスタジオ録音ばかりするようになったからです。1回こっきりのライブでは必ず誰かがミスをする。相手のミスを責めた次の日には、自分がミスしたりする。つまり、お互いがお互いのミスを受け入れ、そして、それはつまり、相手の存在を受け入れることになります。特にライブは観客のノリでミスを乗り越えてしまうだけのエネルギー、勢いがあります。
 ところが、スタジオ・レコーディングだけになったとき、ミスしたらそのつど、録り直すようになります。録り直しができるから、いくらでもミスできるかといえば逆で、ミスがすべてを台なしにしてしまうのです。ミスが許されない状態ではミスをお互いに受け入れられなくなってしまうのです」
 これなど、マネジメント論として鋭い指摘ではなかろうか。(p.106)

☆プロといえでもそんなにミスがあるものなのか、と驚いた。たしかに何度も録り直しをするのは大変だろうなぁ。


●ビジネスマンと読書の関係はすてきなもので、このように心底困り果てると、どんなに意固地な人、勉強しない人でも、本でも読んでみようかという気になる。
・・・(中略)・・・
 困り果てることで、いったい何が原因なのかを真剣に考えるようになる。つまり、「穴部分」を意識するようになるのだ。
 すると、あとは簡単。キラー・リーディングで何冊か読んでいると、その穴にぴったりはまる情報が見つかったりするのだ。(p.118)

☆まさに困ったときこそチャンスである。


●ライブドア前社長の堀江貴文氏のケースを紹介している。曰く、そもそも粉飾決算容疑の発端は、子会社の社長が東京地検に持ち込んだ1通のメールだった。その社長が法廷で裏切った理由を述べている。
「メシにも誘ってくれなかった」
「いってくれれば、誘いますよ。父さん(?)寸前の会社を買い取って、2000万〜3000万円もの年収を与えていたから、感謝されているものとばかり思っていたのに・・・・・・」と、ホリエモンは嘆いている。(p.135-136)

☆これは初耳だ。誰だろう? 時間のある時に調べてみたい。



【アクションプラン】
・『孫子』 を読む。 →読了(140516)

・島田紳助 『ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する』 を読む。 →読了(120810)

・何かテーマを決めてキラー・リーディングしてみる。


【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
以前に中島さんの本を読んだことがある人は目新しいことは特に無いかもしれない。
キラー・リーディングを使えば、どんどん本が読める。
テーマや問題があればその解決方法を求めてどんどん本を読んでいこう。
今、困っていることは何か?

 
(120803 読了) 
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2013年03月13日

読書の技法

読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
佐藤 優
東洋経済新報社
売り上げランキング: 1,795


【概要】
『週刊東洋経済』 に2007年5月から連載中の「知の技法 出世の作法」のうちの読書に関する部分を大幅に加筆、編集したうえで単行本にしたものである。

速読するためには基礎がしっかりと身についてないとできない。
というわけで、基礎力の付け方、技法などをわかりやすく説明している。


【動機】
以前、 『獄中記』 を読んで、氏の読書術に興味をもっていたので。
速読をするためには基礎力が必要。ではどうやって基礎力を身に付けるか?


【所感】
不要な情報を捨てるための「速読」と、
必要な情報を取り込むための「熟読」の使い分け。

読まなくていい本をはじくために速読をする。
必要な本だと判断したら熟読する。
大切な部分はシャーペンで囲っておいて、
あとでノートに抜き出す。
自分のコメントも入れる。一言でもいい。
こうしておくことで、知識が血となり肉となる。

うまく速読できないのは基礎知識がないからだ。
後で本を速く読むために、熟読して基礎を身に付けておく。

よく学校の勉強は役に立たないといわれるが、
それはしっかりと基礎が身に付いてないからである。

高校までにしっかりと基礎を身に付けておけば
大学、社会人となったときに本がスラスラと読める。


『獄中記』 を読んでいたので、ノートに抜き出したりというやり方に興味を持っていた。
かなり時間のかかる方法だが、効果あるのかなと思いつつ、気にはなっていた。

本書ではその具体的なやり方なども示されている。



【抜粋】
●職業作家になってからも、書きたいことがたくさんある。過去3年は、400字詰め原稿用紙換算で、月1000枚を超える執筆が続いている。それでも、筆者自身が書きたいと思っていることの、10分の1にもならない。知りたいこともたくさんある。そのために、新しい情報をインプットする時間を日に最低4時間は確保するようにしている。(p.4)

☆月1000枚というと、1日平均30枚以上。すごい量だ。インプットを最低4時間というのもすごい。


●標準的なビジネスパーソンの場合、(中略)熟読できる本の数は新書を含め1ヶ月に6〜10冊程度だろう。つまり、最大月10冊読んだとしても1年間で120冊、30年間で3600冊にすぎない。
 (中略)人間が一生の間に読むことができる本の数はたいしてないのである。この熟読する本をいかに絞り込むかということが読書術の要諦なのである。
 数ある本の中から、真に読むに値する本を選び出す作業の過程で速読術が必要とされるのだ。速読の第一の目的は、読まなくてもよい本を外にはじき出すことである。(p.51)

☆時間は無限にあるように錯覚してしまうが、自分が読みたいと思っている本全てが熟読できるわけではない。まずはこれをしっかりと意識したい。そうすると、熟読する本をいかに選ぶかが大事になってくる。

今まで、熟読本と速読本の割合は、9:1くらいだったが、これを逆の1:9くらいにしてみよう。



●基本書は、3冊もしくは5冊購入するべきである。
 1冊の基本書だけに頼ると、学説が偏っていた場合、後でそれに気づいて知識を矯正するのには時間と手間がかかる。(p.54)

☆基本書はいろいろ手を出さず、1冊を何度も繰り返すのが常識とされていたが、それを覆す内容。奇数にするのは定義や見解が異なる場合、多数決をすればよいので。多数決がいつも正しいとは限らないが、目安にはなる。

3冊の基本書をどの順番で読めばいいかというと、それぞれの真ん中くらいのページを読んで判断する。(分かりにくそうなものは後回しにする)


●重要なことは、知識の断片ではなく、自分の中にある知識を用いて、現実の出来事を説明できるようになることだ。(中略)断片的な知識ではなく、知識を結びつけて体系になって初めて体系知としての学問になるという考え方だ。(中略)戦前の旧制高校で、カントやヘーゲルなどのドイツ古典哲学を学生に徹底的に教え込んだのも、体系知という技法を身につけさせるためだ。(p.58)

☆知識を結びつけて体系になってはじめて役に立つという考え方はおもしろい。体系知というのか。そういえば、人に「これはどういうこと?」って聞かれたら自分の中にある知識を総動員してなんとかわかりやすく説明しようとするものだ。池上彰さんなどは体系知がものすごく発達してそう。



●文科系の学術書については、通常の読者なら、原稿用紙300〜400枚の本を1週間で処理するというのが妥当なところだろう。(中略)本格的な基本書で勉強するときは、その本だけに特化せず、軽い歴史読み物、小説、ビジネス書などを並行して読み進めていくと、脳が活性化し、記憶力もよくなる。(中略)右手にシャーペンを持って、重要な記述と思われる部分の欄外に線を引きながら読む。(中略)基本書は、最低3回読む。第1回目は線を引きながらの通読、第2回目はノートに重要箇所の抜き書き、そして最後に再度通読する。(p.62-63)

☆このあたりに、具体的な熟読の技法が述べられている。基本書の一冊目(例では原稿用紙900ページほどの本)で、第一読から第三読まで合わせて約3週間くらいを目安に進める。


●第ニ読にかける期間は約10日間である。
 まず、1回目に線を引いた部分で特に重要と思う部分をシャーペンで線を引いて囲む。(中略)
 さらに、この囲みの部分をノートに写す作業を行う。
 囲んだ部分のすべてを書き写すには及ばない。定義、数字、固有名詞などに言及がある部分と、重要とは思うのだが自分で意味がよくわからない部分を書き写すのだ。(p.67-68)

☆要するにこれから覚えたい、頭に取り込みたい、理解を深めたいと思っている部分をノートに抜き書きする。


●第三読にかける期間は3〜4日間である。もう一度、通読するのであるが、まず目次の構成をよく頭にたたき込んだうえで、結論部を3回読む。(p.69)

☆結論が分かった上で最初から読むと、すんなり頭に入る。第一読で分からなかった部分のほとんどが理解できるようになっているらしい。

2冊目以降は、各冊を4〜5日くらいで処理する。

●まず、2〜3日かけて第一読をする。その際に重要箇所についてはシャーペンで枠に囲み、その部分にポストイットを貼る作業も同時進行する。
 その後、枠に囲んだ部分のうち、特に重要な内容を1〜2日でノートに書き写す。(p.71)

☆基本書3冊を約1ヶ月で終わるスケジュールだ。

簡単にまとめると、
 1冊目 第一読(1週間)、第ニ読(10日)、第三読(3〜4日)
 2冊目 第一読(2〜3日)、第ニ読(1〜2日)
 3冊目 第一読(2〜3日)、第ニ読(1〜2日)



●「普通の速読」とは、400ページ程度の一般書や学術書を30分程度で読む技法である。
 その後、30分かけて読書ノートを作成すれば、着実に知識を蓄積することができる。(p.76)

☆合計約1時間で速読する。「普通の速読」と「超速読」、2種類の速読を使い分ける。


●「超速読」は、(中略)5分程度で読む技法で、試し読みと言ってもよい。
 この試し読みによって、書籍を次の4つの範疇(カテゴリー)に区分する。(p.76-77)

@ 熟読する必要があるもの

A 普通の速読の対象にして、読書ノートを作成するもの

B 普通の速読の対象にするが、読書ノートを作成するには及ばないもの

C 超速読にとどめるもの


☆要するに、仕分けのための「超速読」である。最初と最後、目次以外はひたすらページをめくるだけ。文字は読まない。気になる部分はシャーペンで印をつけておく。



●筆者が知るかぎり、ノート作りのいちばんの天才はレーニンである。
 革命という事業を成功させ、ソ連という国家を作り、それを70年維持する基礎を構築したという意味で、レーニンは一流の実業家だ。
 常に忙しく、いつも逃げ歩くような生活の中で本を持ち歩くことができなかったレーニンは、図書館の本をベースに使いながら、読んだ本の抜き書きをノートに写し、コメントも記していった。ノートさえあれば、正確なデータが復元できるようになっているのが、レーニンのノートの特徴である。(p.105)

☆佐藤さんは、レーニンのノート術を参考にしている。『レーニン全集』 第38巻(大月書店)にレーニンの読書ノートを詳細に再現しているそうだ。


●自分自身の基礎学力の欠損をどのように診断したらいいだろうか。(中略)大学入試センターの試験問題をひととおり解いてみれば、どの辺に知識の欠落があるかがよくわかる。目安として、8割を得点することができれば、当該科目の基礎知識が身についていると考えてよい。(p.115)

☆高校レベルの学力が習得できているかをチェックするために、実によく作られているという。このレベルの基礎力があれば、標準的な学術書なら消化できるとのことだ。


●筆者が仕事場の本棚に置いて頻繁に参照しているのは、早稲田大学政治経済学術院の松本保美教授が編集した 『シグマベスト 理解しやすい政治・経済 改訂版』 (文英堂)である。本書は、アカデミズムでさまざまな論争がある難しい問題を平易な用語で表現している。(p.121)

☆ちょっと読んでみたい。 →購入した。


●現代文に関する学習参考書を買い集め、研究してみたが、ほとんどの参考書はビジネスパーソンの仕事に直接役立つわけではなかった。しかし、出口汪 『NEW出口現代文講義の実況中継』 は別格だ。この参考書に真剣に取り組めば、仕事で使う文書の読解力が飛躍的に向上する。(p.182)

☆これはまだ読んだことがなかったので読んでみたい。


●いままで現代文の学習参考書を社会人が仕事のために用いるという発想を誰も持たなかった。しかし、いまあるカードをいかに有効に用いるかがインテリジェンスの要諦なのである。(p.193)

☆出口先生の本はいくつか読んでいたので佐藤氏の言うことにもすごく共感したのだが、「いまあるカードをいかに有効に用いるかがインテリジェンスの要諦」とまとめているところに最も共感した。


●数学や外国語など、基礎知識がかけているのをそのまま放置しておくと、そのうち事故を起こすことになる。高校レベルまでの数学を習得するのに特別の才能はいらない。ただし、数学は典型的な積み重ね科目なので、基礎段階で欠損があると、その先に進むことができない。(p.195)

☆たとえ文系でも、高校レベルくらいの数学は習得しておいた方が良さそうだ。



●鳩山氏はもっぱら微分法を用いて近未来の変化を分析することにだけ関心を持った。しかし、米海兵隊普天間飛行場の移設問題は、過去の歴史的積み重ね、数学で言うならば積分法を用いていなくてはならない。(p.206)

☆こういう視点は目新しい。


●カルヴァン派のキリスト教会で、子どものころから「賭け事は悪です」と母親や牧師から教えられたことの影響もあるが、それだけがギャンブルに近づかない理由ではない。・・・(中略)・・・筆者の場合、基礎教育がキリスト教神学だ。それだから、「神はなぜ人になったか」というテーマ(神学の業界用語では受肉論という)に関する専門書を読んでいると、面白い。外交官時代、こういった神学書をよむことが「頭の体操」になり、リラックスすることができた。(p.212-213)

☆佐藤さんはキリスト教徒なのかな。出身も同志社大学の神学部だし。


●ひとつは「動機付け」の側面である。たとえば歴史漫画で、池田理代子 『ベルサイユのばら』 (全5巻、集英社文庫)を読んでフランス革命に、横山光輝 『三国志』 を読んで中国史に興味を持ち、歴史を学ぶモチベーションを高めることには意味がある。(p.214)

☆『ベルサイユのばら』ってフランス革命の話だったのか。漫画の効用は、娯楽のほかに、「動機付け」と「社会の縮図」の二つがあるという。


●星飛雄馬がウサマ・ビンラディンだとすると、ねずみ男は関係性を非常に重視する新約聖書に書かれたイエスを彷彿とさせる。(p.218)

☆すごいたとえだ。それにしても、いま、佐藤さんの本と水木サンの本を集中して読んでいるのだが、佐藤さんの本で偶然、水木サンの本が紹介されていたりすると世の中はやっぱり繋がってるなと感じる。


●200〜300枚の原稿を書き上げるときは、寝室には行かず、この仕事部屋で1週間くらい寝泊りすることもある。筆者が原稿を書く場合、まず冒頭を書き、その後末尾をどうするか徹底的に考える。そして末尾の文章が思い浮かぶと、途中の文章はすでに頭の中で出来上がっているので、それをキーボードにたたいて活字にするのが主な作業になる。(p.243-244)

☆いわゆる缶詰状態。最初の段階で結論を徹底的に考えておく、これはブログを書く際にも取り入れたい。


●行き詰まったときは、外国語か数学の練習問題を解くようにする。これらの問題を解くことで、脳の活性化が促進され、再び原稿が進むようになる。(p.244)

☆気分転換に外国語か数学というのがすごくおもしろい。わざわざ時間を確保しようとして英語を勉強したいけどなかなか時間がないと思っていたけど、気分転換にやればいいのか。



●毎日、最低数十ページは外国語の本を読むようにしている。これは基礎運動のようなもので、外国語にまったく触れない期間が1ヶ月くらいあると、語学力は急速に減退するからだ。毎日いずれかの外国語に触れることが、外国語を用いる脳の活性化に不可欠だと筆者は考えている。(p.252)

☆毎日いずれかの外国語に触れるようにするというのは、今もなんとなくやっているが、(本当は本格的にやりたいがなかなか時間が取れないのでせめて少しだけでもというわけである)、それはそれで効果はあるのかも。


●マルクスの 『資本論』 について、経済評論家の勝間和代氏と意見交換をしたことがあるが、筆者には、なぜ勝間氏が新自由主義の礼賛者で、競争をあおる人物のように誤解されているのかがよくわからない。勝間氏の著作を虚心坦懐に読めばそのような誤読はできないはずである。現下資本主義体制の下で、格差を是正し、尊厳のある人間的生活をどのようにすれば現実的に獲得できるのかを、勝間氏は自分の頭で真剣に考え、実践している。(p.253-254)

☆佐藤氏の勝間評として興味深い。


●筆者の場合、そのようにして1回目に目が覚める瞬間がぴったり15分で、2回目が30〜40分くらいのときだ。そして2回目で起きないと、だいたい3時間くらい経ったところで目が覚める。(p.256)

☆仮眠について。私の場合は、1回目に目が覚める瞬間が10〜15分で、2回目が30〜40分くらいのときだ。そして2回目で起きないと、だいたい3時間くらい経ったところで目が覚める。「ハッ」と目が覚める瞬間を逃さずに、二度寝、三度寝をしないというのは全くその通りで、そこで寝てしまうと余計に眠くなってしまう。

アラームを20分後にセットしてて10分で目が覚めた場合、目覚ましがなるまで二度寝してしまうと、1回目にハッと目が覚めたときよりも寝覚めは悪い。


●捕虜になるくらいならば自決せよ、という文化の旧陸軍において、中野学校のインテリジェンス将校たち(当時は秘密戦士と呼ばれた)は、生きて捕虜となり敵に偽情報を流して攪乱せよという教育を受けた。そして、軽々に死ぬのではなく、徹底的に生き抜くことで同胞のためと日本国家のために奉仕せよと教えられた。南朝の歴史からその実例を学んだのである。(p.262)

☆どちらかといえば、私もこちらの考えに共感できる。潔く死ぬよりは最後まで諦めずに生き抜きたい。



【アクションプラン】
・熟読する本を絞り込むために速読を使ってみる。熟読本と速読本の割合を9:1から1:9に変えてみる。つまりほとんどの本を速読で目を通し、熟読する必要があると感じたらじっくりと読む。(速読すると、全ての本を速読しないといけないような気がしていたが、熟読と併用すればよいのだ)。家にある全ての本(小説以外)を速読する。

・メール整理やグーグルリーダー整理なども速読で必要な情報(熟読すべき情報)を選び出すという訓練になるかも。あまりに膨大で手をつけてなかったが、ちょうどいい演習になるかもしれない。

・社会人のやり直しのための数学
『新体系・高校数学の教科書 上下』 (ブルーバックス)
『もう一度高校数学』
<この本1冊で高校数学の基本がすべて習得できる>

・センター試験の問題を解いてみる。(基礎学力を測るために。何が不足しているか、何を重点的に勉強すればいいかが分かる)



【関連サイト】

『読書の技法』公式サイト
http://www.toyokeizai.net/spc/editorial/dokusyo_giho/



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
学校の勉強なんて社会に出てから役に立たないと思っている高校生に。
基礎学力が不足していると感じている社会人に。

posted by macky at 22:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書術 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月05日

出口汪の頭がよくなるスーパー読書術

出口汪の頭がよくなるスーパー読書術―論理力、考える力、発想力が誰でも身につく!

出口汪の頭がよくなるスーパー読書術
出口 汪/著 (青春出版社) 2005年


【概要】
単なる読書術ではなく、「頭がよくなる読書術」である。
つまり、ただ楽しむための読書に留まることなく、獲得したものを自分の血肉とし、活用することができるようになるための「スーパー読書術」である。


【動機】
本屋で立読して面白そうだと感じたので。


【所感】
論理力を売りにしているだけあって、読みやすい。
何を読むか。まずは評論文で論理的思考を身につけ、言語能力を鍛えてから、文学書で想像力や感性、レトリック感覚などを磨く。それから必要な情報を得るための本(専門書など)で豊富な知識・教養を身に付ける。それを現実の場に生かせば、生涯にわたって知的生活を送れるだろう。


【抜粋】
●本来、感性や想像力は教師が教えるものではない。それでは感性や想像力の押し付けになる。では、教師は何も教えてはいけないのか?教えることができるのは、正確な日本語の使い方である。それを身につけるための訓練である。作品を正確に、深く読む力を鍛え上げるべきなのだ。その結果、子供たち一人一人が自然と感性を磨き、想像力を身につけていく。貧弱な国語力しか持てない子供たちは、それ相応な感性と想像力しか芽生えてはこない。(p.45)

☆論理力を養成すると「感性」や「想像力」が阻害されるのではないかという誤解に対する反論である。自分勝手に作品を読むことが自由な感性を育てると、はき違いをしていることが多いが、むしろ、論理力やそれを鍛えるための日本語の言語訓練の土台があって、正確に、深く読み取ることができてはじめて「感性」や「想像力」が育まれるのだという。

私たちは「言葉にできないくらい〜だ」という言い方をよくするが、言葉にできないのはただ単に国語力が貧弱なせいなのかもしれない。適切な言葉がうまく思い浮かばなくてもどかしい気持ちになることもある。論理力を鍛えることによって感性や想像力を豊かにしたい。


●毎週かなり分厚い英書を何冊も読まされ、しかも、レポートにまとめなければならない。(中略)斜め読みなど不可能である。何が書いてあるか読みとらなければ、レポートにまとめることができないからだ。最初の数ヶ月は寝る暇もないほどだった。だが、人間慣れてくる。とてもじゃないが、細かい箇所まで読み取る暇がない。そこで、ひたすら大切なところだけを理解しようと、速く目を走らせるようになった。英語は思っている以上に論理的である。筆者の筋道を追っていると、面白いように速く、正確に読むことができるようになった。そればかりかそれを論理的にまとめ、整理することができる。彼は博士号を習得し、しばらくは慶応義塾大学の教壇に立っていた。(p.62〜63)

☆著者の親戚が留学したときの話である。

量が多すぎて無理だと感じたときでも、諦めずにそれを超えることができると、こなせるようになるらしい。だから、かなりムリ目の予定でもなんとかなるものである。むしろ、ムリ目の予定をこなさないと成長はしないのかも。


●分からない箇所に出くわしても、そこで立ち止まってはいけない。目が止まると、頭も止まってしまう。分からない箇所は、必ずどこかで説明されるものだ。先を読むことで、初めてそれが分かってくる。いくら読んでも、説明されなければどうするのか?そのときは、無視すればいい。もし、それが大切な箇所なら、必ずそれは繰り返し説明されるからである。それが論理的な文章なのだ。(p.65)

☆人間の思考のスピードは、目の動きに比例するらしい。できるだけ速く動かす。熟読とはゆっくり読むことではなく、速く正確に読み取った後、それについてじっくり考えたり、鑑賞したりすることだという。どんなときでも、先を予想しながらすばやくどんどん読んでいく。

二回目以降が速く読めるのは、一度読んでいるから先を予想しやすいからだろう。1秒くらいでバーっと1ページ読めることもある。つまり、論理力を鍛えれば、先を予想しやすくなるので一回目でも速く読めるということ。


●身体は習熟すると、その身体自身を意識しなくなる。(中略)
言葉こそ、習熟しなければ、使いこなすことができない。
私たちは黙っている時でも、絶えず言葉でものを考え、感じている。普段しゃべる時に、言葉を意識しているわけではない。
身につくとは、そういうことである。(中略)
習熟するには、絶えず活字に触れることが必須である。
読書の最大の意義は、そのことにあるのではないか。(p.69〜70)

☆意識せずに使いこなすレベルにまで高める。言葉だけじゃなく他のことでも言えるだろう。毎日触れることで、道具として自在に使いこなせるようになる。


●論理的な読解法を、ここで少し詳しく説明しよう。(中略)
まとまった文章には、必ず筆者が伝えたいことがある。それを仮に命題と名付けよう。命題であるためには、二つの条件がある。
 @ 一般的・普遍的であること。
 A 論証責任を伴うこと。

論証とは、「筋道を立てて説明すること」である。その筋道の立て方には、大きく二つある。
 @ イコールの関係 (A 命題 = A’具体例・エピソード・引用 = A'' 比喩)
 A 対立関係

Aという命題に対し、対立命題Bを持ち出してくることがある。日本について述べたいなら、西洋と比べてやればいい。これが対比である。あるいは、Aという命題を論じたいなら、その反対であるBを持ち出して、それを否定すればいい。対立命題を高い地点で統一すれば、弁証法となる。(p.71〜75)

☆この二つの論理的関係を巧みに駆使して、自分の考えを主張する。その上で、「Aが正しいなら、だからBだ」と論を展開する。このA→Bは、因果関係である。(筆者が最も主張したいのはBとなる)
読書の極意は、この論理を利用することにあるという。


●人は自分と似たものに惹かれるが、そこからいったい何が生まれてくるのだろう。自分と反対のものに正面からぶつかってこそ、実は自分の世界を広げることができる。そこから生まれる豊饒の世界に浸れるのだ。大きなものに正面からぶつかれ。鴎外、漱石、源氏物語、小林秀雄、ドストエフスキー、トルストイ、こういった作家、作品に一度も出会っていない人は不幸だ。(p.103)

☆著者が卒論で苦手な森鴎外を選び、以来7年間付き合うことになったエピソードである。自分が苦手なものと付き合うことによって大きく成長できる。


●何でもいい、抽象語を多用した、難解な論説文を一冊選んで、何度でも何度でも繰り返し読むことである。最初は宇宙人の言葉のように思えるかもしれない。その際、分からなくてもいい。ひたすら論理を追っていくこと。習うより慣れろである。そのうち、だんだん論理構造が見えてくるようになる。(中略)
もっと合理的で、面白い方法を求めるのなら、現代文の入試問題を読むことである。(中略)
各大学一年かけて、膨大な文章から、その年の自分の大学の顔となる文章を選んでくる。しかも、情報公開の波が大学にも押し寄せてきた今、どの大学もいい加減な問題が出題しにくくなっている。拙著で申し訳ないが、おすすめは「メキメキ力が付く現代文」シリーズ(小学館)、「システム現代文」シリーズ(水王舎)である。過去の入試問題から厳選された評論が、何よりも詳しくわかりやすい解説で、自分のものとして理解できるようになる。この面白さを一度体験すると、やみつきになってしまうことだろう。しかも、一貫して論理的な方法が身につき、考えるための言語を習得することもできる。

☆そういえば、受験時代に、現代文を論理で読み解く訓練は一通りやった気はする。それ以降、模試で安定して高得点が取れるようになった。そうやって勉強したことが受験だけじゃなく、その後の人生でもプラスになっているのかもしれないと気付いた。せっかくなのでもう一度学び直してみよう。


●ある人が無からものを考え死んでいく。次の人はまたゼロからものを考えていくなら、人の寿命はあまりにも短いので、学問の進歩などあり得ない。では、どうするのか? 次の人は、先人の考えを学び吸収し、そのことで初めて次の新しい一歩を考え出すのである。その一歩こそが学問の進歩に寄与する真の独創なのだ。(p.122)

☆学問をするとは、過去の学びを理解してからやっとスタート地点。そこから自身の独創的な一歩をプラスしていく。学問の進歩とはそういうこと。最初から独創を目指す必要はなく、まずは模倣して、先人の学びを吸収することから始める。


●自分の言葉で、人にうまく説明できれば、もはやその文章は完璧に消化され、あなたのものとなる。私が多くの文章を自分の物として消化できたのは、現代文の講義で自分の読んだ文章の内容をすべての生徒が納得できるように説明する、そうした行為を毎日繰り返していたからである。(p.126)

☆身近な相手に、読んだ内容をわかりやすく説明してみるのもいいトレーニングになる。話そうとすると、説明できるレベルで読もうと意識するようになる。


●あなたの頭を一生自在に動くものへと、今のうちに改造しておこう。そのためには、論文という形式で訓練するのが、最も効果的である。(中略)
論文とは、今まで論じられてきたことを踏まえて、自分の意見を提示するもの。(中略)
自分の意見を書く場合、必ずここまではすでに誰かが論じたことだと明記しなければならない。その時、注を付ける。つまり、この論は誰がいつどの雑誌で発表したのかを、明示するのである。その上で、ここからが自分の意見だと明確に述べるのだ。(p.156〜158)

☆論文を書くことで、多少なりとも人類の進歩に貢献できる。興味のあることならなんでもいい。感想文や随筆ではなく、論文であるためにはそののテーマがこれまでどんな研究をされていたのかを調べる必要があるので、図書館やネットで検索する。まずは資料を集めるのが第一段階。そして次にその資料を読み込む。その段階で脳裏に図式が浮かび上がりる。バラバラな資料を体系付け、整理していくことでさまざまな発想が沸いてくる。論じたいことが明確に姿を現してきたら、今度はそれが正しいかどうか証拠となる具体例を挙げながら論証していく。こうした一連の作業が頭の訓練に有効だという。


●論文では、抽象的な言葉を中心に、いわゆる論文の文体というのも駆使しなければならない。私たちは日常、こうした言葉を使うことはめったにない。そこで、どこかで抽象語をマスターしなければならない。(p.165)

☆抽象語を身に付けることは、そのまま生涯にわたって抽象的思考を可能にするということ。論語などの漢文を読むのもいいとのこと。


【アクションプラン】
・間違ったやり方のままいくら勉強を続けても効果がない。まずはフォームを固めるために以下の著書を読む。
「システム現代文」 →(121019〜121028)、「メキメキ力が付く現代文」(全6冊)

・『源氏物語が面白いほどわかる本』 を読んでみる。

・最後にオススメの小説を紹介しているのでいつか読んでみたい。(中には読んでるのもあるが)
三浦綾子『氷点(上・下)』「続氷点(上・下)」
山本周五郎『柳橋物語』
野坂昭如『火垂るの墓』
安部公房『壁』
島尾敏雄『夢の中での日常』
村上春樹『ねじりはちまき鳥クロニクル』
安岡章太郎『ガラスの靴』
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
筒井康隆の作品
遠藤周作『沈黙』
夏目漱石『行人』『こころ』
森鴎外『舞姫』『山椒大夫』
太宰治『晩年』『人間失格』
谷崎潤一郎『春琴抄』
川端康成『雪国』
堀辰雄の短編・『風立ちぬ』


【評価】
評価:★★★☆☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
予備校人気講師(現代文)の読書術に興味があれば。


111005
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2011年05月17日

世界一わかりやすい速読の教科書

世界一わかりやすい「速読」の教科書

世界一わかりやすい「速読」の教科書
斉藤英治/著 (三笠書房) 2010年


【概要】
「プレビュー」 「写真読み」 「スキミング」 を使って30分で1冊読む速読術。
CDも付いているので、1週間で効果的にトレーニングできる。


【動機】
以前 『王様の速読術』 を読んで気になっていた斉藤英治先生の新刊である。


【所感】
1週間、みっちり(といっても1日わずか30分程度のトレーニングだけど)
トレーニングを続けると効果が現れたような気がする。

続いて斉藤英治著 『べんり速読術』 (日本実業出版社)を30分で読んでみた。
(実際は40分かかったが、意外と読めた)


●実際に、私のセミナーなどで「速読」を体験した人から、「読まなかったところに、すごく大切なことが書かれていたらどうしよう……」という不安の声を耳にします。たしかに、ほとんどの本には、まんべんなく「情報」がちりばめられています。ただし、それはただの「情報」に過ぎません。今のあなたが受け取れる「重要な情報」は、あなたが「プレビュー」 「写真読み」 「スキミング」 を通して、見つけられたところなのです。

本を読んで、受け取れる「知識」「情報」というのは、結局、現在のあなたのレベル(意識やこれまでに培った知識の蓄積)に左右されます。同じ本を読んでも、小学生、大学生、ビジネスマン、研究者……それぞれ人によって理解できる深さが違うのは必然です。

「斉藤式速読術」を続けていると、あなたの知識がしだいに蓄積されていき、短時間で、より深いところまで理解できるようになっていきます。(p100〜101)

☆速読のジレンマに対する解決策ともいうべき文章。今のレベルで読めるところまででよしとする。そもそも今100%で読んだとしても後日読んだらそれでも不足しているだろう。それだったら最初から100%を目指さずに、片っ端から速読していって暗黙知を増やしていく方がよさそう。相乗効果で理解力も深まる。



【アクションプラン】
・家にある未読本(小説以外)や図書館にある本を全部このやりかたで読んでみたくなる。



【評価】
評価:★★★★☆
こんな人に、こんな時におすすめ:
情報が多すぎて捌き切れないという人や、読まないといけない本がたくさんあって笑いが出そうな時に。


110517
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2008年06月27日

王様の速読術

王様の速読術
王様の速読術
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斉藤 英治
ダイヤモンド社
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王様の速読術 斉藤英治/著(ダイヤモンド社)-心に残った部分-

「本は宝じゃ。しかし、読みもせず、積んでおいても役には立たぬ。
読みこなすことで、自分の家来として大いに役に立ってくれるのじゃ」

「王様は、家来から必要な情報を最小限の時間で汲みとらなくてはならぬ。
優秀な家来をたくさん持てば、もたらされる情報の質も高くなって、
ムダは無くなる」

「王様として限られた時間だけ、家来に会う。
家来はその時間の中で、もっとも重要な情報だけを私達にもたらす」

「古典的な本は、世界中の人たちが読んでおる。
どこへ行っても通用する知識なのじゃ」

「自分に必要な本を見つける術を持ち、
その本からだれよりもすばやく、効率的に必要な情報を手に入れる術を持てばどうかな?
自分に今必要な本は全部読めるはずじゃ」

「『読む時間が無い』などと戯れ言を言っている場合じゃない。
短い人生だからこそ、チャンスが少ない世の中だからこそ、
本という家来を味方にしなされ。優秀な家来を選びなされ。
家来は多い方がいいに決まっとる」

「本を自分の家来にする方法は簡単だ。読めばいいのである。
そして、その本に何が書いてあったか、そこから自分は何を得たかを確認できればいい。
そこから得た知識を磨くことで、知識はやがて知恵になり、英知へと発展していく」

「家来を選ぶときに間違ってしまい、さらにその家来を使いこなす時にも失敗していては
いくら時間をたっぷり使って本をたくさん読んだと豪語しても、実際には役に立たぬ」

「本を読むことが目的ではないので一字一句読む必要は無い。
読書は情報を得て、それを知識として身につけることが目的なのじゃよ」

「1冊の本と付き合う時間を30分と決めてしまう」


■第一段階 プレビュー(5分)
「この本を読む目的」をはっきりさせる。つまり戦略を立てる。
表紙やカバー、帯、目次、パラパラとめくって図表などを眺める。
必要そうなページを発見したら付箋をつける。
前書き、後書き、解説などもざっと目を通す。


■第二段階 全ページ写真読み(5分) 2ページを2秒くらいのペースで。
全ページ平等に見るので、プレビューで見逃していたものを発見できる。
プレビューでは意識的に設定したキーワードを探すが、
写真読みでは、本から訴えてきたキーワードと
自分の中にある潜在的なキーワードをひたすら感覚で受け止める。
何冊も実践を重ねると写真読みの技術は上達し、
より多くの情報が得られるようになっていく。

すぐにでも読んでおくべき部分はどこなのか把握できる。
読む必要が無いと判断したら、ここで読むのをやめる。
本屋での立ち読みで読むべき本を選ぶのにも使える技術。

パレートの「二八の法則」(わずか2割の人たちがその国の富の8割を所有している)を適用すると、
本全体の重要部分である2割を読むことでその本の情報の8割が得られる。
20%の時間で80%の理解を目指すと、効率は精読(100%の時間で100%の理解)の4倍になる。
逆に言えば、残りの20%を得るのに80%のコストがかかりるので、
ここを捨てることで16倍も効率が良い。


■第三段階 スキミング法(20分)
スキミングとは、さっとすくい取る、ざっと読み取るといった意味。
大海原の上を舞う鳥のように、滑空しながら海面を見渡す。
そして魚の気配を見つけたら急降下していく。
そして大切なところを速度を落としてきちんと読む。
これを繰り返す。

この段階では、平等主義より公平主義で謁見する。
今必要な情報だけを得る。必要になればまた会えばよい。
情報の価値に応じて時間を公平に配分する。

一字一句、平等に読んでいたら時間が無駄になるだけではなく、
価値のある部分も同じように通り過ぎてしまう。


読み終えて、「うーん、でも本当に読んだといえるのかなあ」
と不安になるかもしれないが、安心してよい。

本と言う家来は、読み終わった後も、あなたのそばにいる。
本棚でもいいし、積み上げておいてもいい。
とにかく、そこで家来はじっと次の出番を待っているのである。
なんと頼もしいことだろうか。

「家来は多いほうがいい。
これからどんどん、そうした優れた家来を増やしていくことじゃよ。
そして、忘れそうになったら時々眺めてみる。読み返してみることじゃ」

読み返すのも簡単である。20分ほどスキミングすればいいだけのことだ。
5分の写真読みでもいいかもしれない。こうして、知識が増えていくことを実感できるだろう。
そして、王様であることが楽しくなるに違いない。

(080627 読了)
posted by macky at 23:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書術 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする